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【動画付】1990年に発売されたアルバム・ベスト58:35年前の名盤たち
1990年の名作アルバムの数々は、隆盛を誇った90年代の音楽界の魅力的なサンプルとして機能している。グローバル・メディアやミュージック・ビデオ、最新技術などが急速に普及したことで、アーティストたちはより多くのファンに作品を届け、影響を与えられるようになった。そしてその影響は、90年代を通して受け継がれていったのだ。
1990年は変化の訪れを感じさせる一年だった。例えばこの年、アン・ヴォーグ、ガイ、キース・スウェットなど新世代のアーティストたちが、目新しいサウンドのR&B作品を次々に発表したのだ。また、ダンス・ミュージックは一気にメインストリームへと進出。さらには、ファンキーなグルーヴが魅力のア・トライブ・コールド・クエスト、退廃的なスタイルのMCハマー、政治性を前面に押し出したパブリック・エナミーらの活躍によって、ラップとヒップホップの人気もいっそう高まっていった。
それに加え、この年にはマライア・キャリー、ブラック・クロウズ、チックスらがデビュー作を発表。他方、前衛的なロック・グループたちもメディアを席巻するチャンスを虎視眈々と窺っていた。実に様々なジャンルの作品を含む、1990年の名作アルバムのリストは以下の通りだ。
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58位: レイラ・ハサウェイ『Lalah Hathaway』
才能溢れるヴォーカリストであるレイラ・ハサウェイが1990年に発表したセルフ・タイトル作。90年代前半らしいR&Bナンバーが並ぶ本作は、ほとんど完璧といえる仕上がりである。未聴ならまずは「Heaven Knows」を聴いてみるといい。
57位: ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズ『The Good Son』
ゴスペル、ブルース、ブラジルの伝統的な宗教音楽などからの影響を取り入れた『The Good Son』は、ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズの面々が愛の精神で人生の闇を照らした一作である。
56位: エロエス・デル・シレンシオ『Senderos de Traición』
エロエス・デル・シレンシオが1990年にリリースした『Senderos de Traición』は、情熱的でソウルフルな作品だ。特に、爽やかなサウンドの「Despertar」や壮大なロック・ナンバー「Senda」などは本作の大きな聴きどころとなっている。
55位: シェイメン『En-Tact』
シェイメンによる4作目のフル・アルバム『En-Tact』では、幻想的なメロディーとノリの良い電子音のビートが全編に亘って組み合わせられている。「Move Any Mountain」はその中でも傑出した一曲だ。
54位: パット・メセニー『Question And Answer』
『Question And Answer』は、巧みな演奏技術が光る上品な楽曲揃いの秀作だ。そこではギタリストのパット・メセニーと彼の率いるバンドが、即興演奏による素晴らしい化学反応を生み出している。
53位: ジョン・スコフィールド『Time On My Hands (ギタリストの肖像)』
ジョン・スコフィールド率いるバンドは、その卓越した技術を活かして幅広いスタイルの楽曲に取り組んだ。「Let’s Say We Did」のような王道のジャズ・バラードから、ロックの影響を取り入れた「Fat Lip」のようなフュージョン・ナンバーまで、その曲調は様々である。
52位: エントゥームド『Left Hand Path (顛落への道)』
攻撃的で激しい作風の『Left Hand Path』は、実に刺激的なアルバムだ。「Supposed To Rot」や「The Truth Beyond」のような楽曲では、これ以上ないほど猛烈な演奏で”避けられない死”というテーマが表現されている。
51位: デス『Spiritual Healing』
デスの3rdアルバムである『Spiritual Healing』には、「Living Monstrosity」や「Killing Spree」などの荒々しい楽曲が収められている。彼らはそれらの楽曲を通して、人間の持つ暗い側面を深く掘り下げているのだ。
50位: オリータ・アダムス『Circle Of One』
『Circle Of One』はソウルフルで、楽天的で、感情溢れるアルバムだ。その中には名バラード「Get Here」をはじめ、時代を超える彼女の素晴らしいパフォーマンスが収められている。
49位: スレイヤー『Seasons In The Abyss』
この『Seasons In The Abyss』には、「War Ensemble」や「Hallowed Point」などの楽曲が収められている。それらの楽曲における演奏技術の高さが、”スピード、音量、激しさに重きを置いた残忍で強烈なアルバム”としての本作の魅力を際立たせているのだ。
48位: リーバ・マッキンタイア『Rumor Has It』
『Rumor Has It』はソウルフルで肩の力の抜けた演奏によって、現代的なカントリー・ミュージックをさらに一歩前進させた作品だ。そんな本作には、人生や切なる想いをテーマにしたほろ苦い楽曲の数々が収められている。
47位: ジョージ・ストレイト『Livin’ It Up』
1990年に発表された『Livin’ It Up』は、ジョージ・ストレイトの特徴的なヴォーカルを堪能できる作品だ。真心のこもったこのアルバムで、彼は愛や孤独といった事柄について歌っている。
46位: ディー・ライト『World Clique』
ディー・ライトの『World Clique』はノリの良いビートに乗せて、カラフルで万華鏡のようなダンス・ミュージックが繰り広げられる一作。特に、驚くほどキャッチーな”サンプラデリック”の名曲である「Groove Is In The Heart」は、現在もパーティーの定番であり続けている。
45位: MCハマー『Please Hammer Don’t Hurt ‘Em』
ラジオで爆発的な人気を博した「U Can’t Touch This」を含む『Please Hammer Don’t Hurt ‘Em』は、90年代のラップ界を代表するヒット作だ。当時、ラップはまだメインストリームに進出していなかったにもかかわらず、MCハマーはこのアルバムでジャンルの枠を越えたスターとしての地位を確立したのである。
44位: ロス・プリシオネロス『Corazones』
チリのロック・バンドであるロス・プリシオネロスの4thアルバム。情熱的かつソウルフルなパフォーマンスを洗練されたサウンドに落とし込んだ作品である。
43位: アイアン・メイデン『No Prayer For The Dying』
『No Prayer For The Dying』は、激しくどこまでも荒々しいアルバムだ。劇的でありながらユーモラスなこの1990年作は、非常に複雑なグルーヴやヘヴィなリフの数々に支えられている。
42位: テンプル・オブ・ザ・ドッグ『Temple Of The Dog』
『Temple Of The Dog』は、パンク、メタル、そして王道のロックの要素を内包したクセのあるリフが印象的な一作。のちにグランジと呼ばれるようになるサウンドの基礎を築いた重要作だ。
41位: ソダ・ステレオ『Canción Animal』
キャッチーなフレーズや優れた楽曲の数々を堪能できる『Canción Animal』は、90年代前半のラテン・ロック界を代表する傑作である。
40位: ベル・ビヴ・デヴォー『Poison』
『Poison』はハードコア・ヒップホップ調のビートにスムースR&B風のヴォーカルを乗せたユニークなアルバムで、当時としては実に先鋭的だった。そして、そのサウンドとスタイルは現在でも大きな影響力を誇っている。
*関連記事:ニュー・ジャック・スウィングを祝して:90年前後の音楽的な革命
39位: ホイットニー・ヒューストン『I’m Your Baby Tonight』
同世代のシンガーの中でもっとも力強い歌声を持つホイットニー・ヒューストン。本作のタイトル・トラックや、エネルギーに満ちたバラード「All The Man That I Need(この愛にかけて)」などの傑出した楽曲では、彼女の歌唱が特段まばゆい輝きを放っている。
38位: ジョニー・ギル『Johnny Gill(ロンリー・ナイト)』
ジョニー・ギルが1990年に発表したセルフ・タイトル作では、失恋を歌ったバラードや表現豊かな彼のヴォーカルを存分に味わえる。その魅力はいまも色褪せておらず、特に収録曲の「My, My, My」はR&Bの名曲として愛され続けている。
37位: トニー・トニー・トニー『The Revival』
多彩で独創的な作風の『The Revival』には、「Whatever You Want」をはじめとする煌びやかなバラードや、「Feels Good」のようなノリの良いクラブ・ミュージックの名曲が数多く収録されている。
36位: ブラック・ボックス『Dreamland』
活き活きとしたアンセム調のダンス・ナンバーが満載の『Dreamland』は、楽しくソウルフルな一作だ。そんな本作には、クラブ界隈で高い人気を誇る「Everybody Everybody」や、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの楽曲を見事にカヴァーした「Forever」などが収められている。
35位: エリックB&ラキム『Let The Rhythm Hit ‘Em』
「No Omega」や表題曲「Let The Rhythm Hit ‘Em」のようにファンキーでアップテンポな楽曲では、力強くハイスピードな彼らのパフォーマンスが堪能できる。他方、「Mahogany」や「In The Ghetto」のようにスローなトラックでは、ラキムの鮮やかなストーリーテリングがフィーチャーされている。
34位: バソリー『Hammerheart』
メタル・サウンドと神話的で崇高な世界観を融合させたバソリーの『Hammerheart』は、燃え上がるように激しい大音量の演奏が特徴のアルバムだ。
33位: チックス『Thank Heavens For Dale Evans』
伝統的なカントリー・サウンドの影響を多分に取り込み、それを素晴らしい楽曲へと落とし込んだチックスのデビュー作。特に「Long Roads」のような楽曲におけるパフォーマンスは力強く、そのヴォーカル・ハーモニーは瑞々しく心地良い。
32位: ニッツァー・エブ『Showtime』
ニッツァー・エブの『Showtime』は、ダークなインダストリアル・サウンドの傑作。力強いリズムと不気味なヴォーカルが全編を彩る本作は、不穏で重々しい印象を与える。
31位: ガイ『The Future』
ニュー・ジャック・スウィングの開発者であるテディ・ライリーを中心に制作された『The Future』には、「Wanna Get With U」や「Let’s Chill」など同ジャンルを代表する名曲が収められている。
30位: パンテラ『Cowboys From Hell』
『Cowboys From Hell』は、まるで荒れ狂った獰猛な獣のようなアルバムだ。実にパワフルな彼らのパフォーマンスを聴くことができるほか、ここには「Cemetery Gates」や混沌とした「Clash With Reality」などの楽曲も収められている。
29位: アンクル・テュペロ『No Depression』
アンクル・テュペロが”カントリー寄りのロック・バンド”なのか”ロック寄りのカントリー・バンド”なのかは意見が分かれるところだろうが、彼らが両ジャンルに影響を与えたことに疑いの余地はない。特に「Graveyard Shift」と「No Depression」は、彼らの持つ力強さやその先進的なサウンドの秘密に迫ることのできる楽曲である。
28位: ペット・ショップ・ボーイズ『Behaviour(ビヘイヴィアー: 薔薇の旋律)』
「Being Boring」、「My October Symphony(10月のシンフォニー)」、「This Must Be The Place I Waited Years To Leave(僕がずっと離れたかった場所)」などの楽曲では、電子音による無機質なビートが耳に残る。そうしたビートは、ニール・テナントとクリス・ロウの二人が欲望や心の痛みを題材に書き上げた楽曲を見事に演出しているのだ。
27位: ラーズ『The La’s』
ジャングル・ポップ界のヒーローであるリヴァプール出身のラーズ。彼らのデビュー・アルバムは、熱意と感情のこもった楽曲群の魅力により成功を収めた。収録曲はどれも一級品だが、中でも「There She Goes」は時代を超えて愛される名曲であり続けている。
26位: ピクシーズ『Bossanova』
ピクシーズの『Bossanova』は、それまでのアルバムより落ち着きのある作風になった。とはいえ、彼らの猛烈なギター・ノイズやフランク・ブラックの一風変わったヴォーカルは健在である。
25位: エニグマ『MCMXC a.D.』
エニグマの『MCMXC a.D.』はヒップホップの影響を滲ませたビートや、非常に幻想的なシンセとヴォーカルが印象的なアルバムだ。その作風は”ビートのあるアンビエント・ミュージック”、あるいは”グルーヴのあるムード音楽”といった趣である。
24位: キース・スウェット『I’ll Give All My Love To You』
80年代/90年代を代表するR&Bシンガーであるキース・スウェットが愛を求めて嘆き、懇願するように歌い上げた一作。彼は本作で自分の魂をすべてさらけ出したのである。
23位: アン・ヴォーグ『Born To Sing』
ファンキーで現代的なビートを、各メンバーの熱烈な歌唱や彼女たちの美しいハーモニーと組み合わせた作品。そんな『Born To Sing』は、90年代前半のR&B界が誇る傑作の一つだ。
22位: メガデス『Rust In Peace』
怪物級のリフや激しいグルーヴが満載の『Rust In Peace』を聴けば、80年代が幕を閉じて90年代に入ってもメガデスがメタル界のトップに君臨していた理由がよく分かるだろう。
*関連記事:メガデス『Rust In Peace』解説:バンドが生まれ変わった記念碑
21位: コクトー・ツインズ『Heaven Or Las Vegas(天国、それともラス・ヴェガス)』
グルーヴ感の強さ、華やかさ、幻想的なサウンド――そのすべてを両立させた『Heaven Or Las Vegas』では、アップテンポなビートがコクトー・ツインズらしいサイケデリック・サウンドを牽引している。
20位: ギャング・スター『Step In The Arena』
DJプレミアが作り出す猛烈なビートと、率直で洞察力に富んだグールーのライムが一体となった『Step In The Arena』は、90年代前半のラップ界を代表する名盤である。
19位: ブランド・ヌビアン『One For All』
ノリの良いクールなビートに乗せて、ロード・ジャマー、グランド・プーバ、サダト・Xの三人が正義感とセンスに満ち溢れたラップを代わる代わる繰り出していく一作。デビュー・アルバムとしてはラップ史上屈指の完成度を誇っている。
18位: ア・トライブ・コールド・クエスト『People’s Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm』
ア・トライブ・コールド・クエストの驚くべきデビュー・アルバム。ジャズ、ソウル、ロック、ファンクなど幅広い素材をサンプリングしたことで、カラフルで万華鏡のようなヒップホップの新たな可能性を模索する作品になった。風変わりだが共感を呼ぶライムやファンキーなグルーヴが満載の本作は、90年代前半の自由な黒人地区の様子が垣間見える、楽しく独創的なアルバムだ。
17位: ジョージ・マイケル『Listen Without Prejudice Vol. 1』
ジョージ・マイケルの『Listen Without Prejudice Vol. 1』は、超自然的な力を帯びて輝きを放っているかのように思える一作だ。特に「Freedom! 90」や「Waiting For That Day」などの楽曲には、マイケルの持つ歌の才能が顕著に表れている。
16位: ライド『Nowhere』
「Here And Now」、「Polar Bear」、「Dreams Burn Down」のような美しい楽曲群を含む『Nowhere』は、心地よく歪んだ音の波に飲み込まれていくような感覚に陥るアルバムだ。
15位: ブラック・クロウズ『Shake Your Money Maker』
ブラック・クロウズが1990年に発表した『Shake Your Money Maker』は、ブルースの精神に彩られた一作。ラジオで人気を博した「Jealous Again」や「Hard To Handle」などの楽曲は、先達のグループのサウンドや風格を90年代に蘇らせた。
14位: KLF『Chill Out』
『Chill Out』はアンビエント・ミュージックを、天国へトリップするような至福のサイケデリック・サウンドに作り変えたアルバムだ。本作は聴いていると心が癒され、落ち着くように作られているのである。
13位: ジューダス・プリースト『Painkiller』
12thアルバムとなった『Painkiller』は、ジューダス・プリーストの面々がメインストリーム・メタル界の中心に返り咲いた一作だった。特に「All Guns Blazing」や「Between The Hammer & The Anvil」などの傑出した楽曲には、荒々しく渦巻くようなパワーがみなぎっている。
12位: ガース・ブルックス『No Fences』
ガース・ブルックスは、世代を代表するカントリー・ミュージック界のスターだ。とりわけ、90年代において彼の右に出る者はいなかった。本作収録の「Wild Horses」や「New Way To Fly」などの楽曲は、彼の音楽への入門編(あるいは再入門編)としてうってつけである。
11位: アイス・キューブ『AmeriKKKa’s Most Wanted』
パブリック・エナミーとの関係で知られる伝説的なプロダクション・チームのボム・スクワッドを共同プロデューサーに迎え、アイス・キューブが1990年に発表したソロ・デビュー作。ラップ界のどのアルバムにも劣らぬほど大音量で、やかましく、正当な怒りに満ちたアルバムである。
10位: ソニック・ユース『Goo』
ソニック・ユースのメジャー・デビュー作は、実験的なエッジが取れ、ラジオ向きのオルタナティヴ・ロックにいっそう接近した作風となった。それゆえ『Goo』のサウンドはそれ以前の作品より取っつきやすく感じるかもしれない。だが「Mildred Pierce」のようにパンキッシュなナンバーや、カレン・カーペンターを追悼した壮大な一曲「Tunic (Song For Karen)」などでは、彼ららしいノイズを存分に堪能できる。
9位: ハッピー・マンデーズ『Pills ‘n’ Thrills And Bellyaches』
『Pills ‘n’ Thrills And Bellyaches』は、明るくド派手な形でブリットポップとEDMを融合させた一作だ。本作は90年代の幕開けを告げるとともに、その後の革新的なスタイルの登場を予感させるアルバムとなった。
8位: アンジェロ・バダラメンティ『Soundtrack From Twin Peaks(ツイン・ピークス オリジナル・サウンドトラック)』
風変わりだが映画的なアンジェロ・バダラメンティの音楽は、美しい風景をバックにシュールな物語が展開されるドラマ『ツイン・ピークス』の世界観にぴったりだった。
7位: デペッシュ・モード『Violator』
欲望や信仰の暗部を深く掘り下げた楽曲群を収めるデペッシュ・モードの『Violator』は、重々しく実存主義的な内容の力作である。
6位: マライア・キャリー『Mariah Carey』
マライア・キャリーによるセルフ・タイトルのデビュー作は、驚くべきオープニング・ナンバー「Vision Of Love」からラストの「Love Takes Time」までヒット曲が満載の名作だ。洗練された華やかなアレンジと、パワフルで伸びやかなマライアの歌声を強みとする本作は、様々なチャートを席巻するとともに世代を代表する逸材の存在を世界に知らしめた。
5位: シネイド・オコナー『I Do Not Want What I Haven’t Got(蒼い囁き)』
シネイド・オコナーの2ndアルバムである『I Do Not Want What I Haven’t Got』は、90年代前半に発表されたシンガー・ソングライターの作品の中でも特に優れた一作だ。収録曲はソウルフルで社会意識の高いものばかりで、プリンスの「Nothing Compares 2 U」のカヴァーはオリジナルに匹敵するほどの仕上がりである。
4位: LL・ クール・J『Mama Said Knock You Out』
これを”復活作”と呼ぶなかれ。原点回帰作となったこの刺激的なアルバムにおいては、LL・ クール・Jの紡ぐライムと大物プロデューサーであるマーリー・マールの作り出すビートがぶつかり合うのだ。
3位: ニール・ヤング&クレイジー・ホース『Ragged Glory(傷だらけの栄光)』
ニール・ヤング率いるグループは、1990年作『Ragged Glory』で初心に立ち返った。本作はライヴ形式での演奏や、ヤングの比類ないギター・プレイに焦点を当てたアルバムである。
2位: ジェーンズ・アディクション『Ritual De Lo Habitual』
『Ritual De Lo Habitual』は、パンクとハード・ロックとオルタナティヴ・ロックをほぼ完璧な形で融合させた一作。いまなお高い人気を誇るヒット曲「Been Caught Stealing」を含む大胆な作風のアルバムだ。
1位: パブリック・エネミー『Fear Of A Black Planet』
黒人社会の怒りを代弁する過激な政治性と派手なサウンドを組み合わせたパブリック・エナミーの熱烈な3rdアルバム。中でも「Welcome To The Terrordome」、「Burn Hollywood Burn」、「Fight The Power」などはグループを代表する名曲である。
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Written By Sam Armstrong
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