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ザ・フォー・トップスの傑作「Reach Out I’ll Be There」
1966年10月、イギリスの音楽ファンとザ・フォー・トップスの強い絆が後者のシングルを首位にまで押し上げた。やがてグラミー賞を受賞することになるホーランド=ドジャー=ホーランド作の傑作「Reach Out I’ll Be There」が、故ジム・リーヴスのヒット曲「Distant Drums」に代わって、イギリスのヒット・チャートの首位をマークしたのである。実のところフォー・トップスにとって、これはイギリスにおける初めてのトップ20ヒット曲でもあった。
モータウンを代表するグループの一つである彼らが、初めてイギリスのシングル・チャートにヒット曲を送り込んだのは1965年夏のことだった。しかしながらその曲「I Can’t Help Myself」は最高位23位に留まり、同年後半にチャート入りした「It’s The Same Old Song」に至っては34位という成績だった。また、1966年夏にはスティーヴィー・ワンダーが作曲者に名を連ねた「Loving You Is Sweeter Than Ever」が英チャートを上昇したが、これも21位止まりだった。
しかしながら「Reach Out I’ll Be There」の場合、これらとは端からまったく違っていた。同曲は、アメリカで首位を記録した10月中旬にイギリスでもランクイン。モータウンのレーベルメイト、テンプテーションズの「Beauty Is Only Skin Deep」が35位でトップ40入りしたのに対し、トップスはその週の初登場曲で最高の19位でチャート入りを果たし、翌週には2位にまで上昇。その7日後に1位を獲得したのだった。
1966年秋にはテンプテーションズのシングルは(21位をピークに)下降しはじめ、ザ・シュープリームスの「You Can’t Hurry Love(恋はあせらず)」も3位からトップ10圏外に消えようとしていた。それでもトップスの勢いは衰えず、トロッグスの「I Can’t Control Myself(ボクは危機一髪)」とホリーズの「Stop Stop Stop」という英国の人気バンドを抑え、3週に亘って首位の座を維持した。
そして11月13日、彼らはロンドンのサヴィル・シアターで、その年唯一となるイギリスでのコンサートを行い、その週の週末には3枚目のスタジオ・アルバムを英アルバム・チャートに送り込んだ。ちなみに、このサード・アルバムのタイトルは、当時の彼らに相応しい『On Top』というものである。
Written By Paul Sexton
『Four Tops’ Ultimate Collection』