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エリック・クラプトン、友人たちと作り上げた初のソロ・アルバム

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1960年代のエリック・クラプトンといえば次から次へと素晴らしいバンドで活躍した唯一無二の存在だったが、1970年7月25日、ソロ・アーティスト「エリック・クラプトン」としてその名が初めてチャートに登場した。

ヤードバーズ、ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ、クリーム、ブラインド・フェイス、デラニー&ボニーでの大活躍を経て、クラプトンはシンプルに『Eric Clapton』と題されたアルバムをアトコ・レコードからリリース、そして全米チャートに登場したのだ。故郷イギリスではポリドールから発売され、イギリスでのチャートインよりも6週間前のことだった。

エリック・クラプトンはデラニー・ブラムレットと妻ボニーのデラニー&ボニーのツアーに帯同し、そこで収録したデラニー&ボニー名義のライヴ・アルバム『On Tour with Eric Clapton』を1970年春にリリースされた、そしてクラプトンの初のソロ・アルバム『Eric Clapton』は、デラニー・ブラムレットがそのライヴ盤の恩返しをするチャンスだった。ボニー・ブラムレットをバック・ヴォーカルに迎え、デラニー・ブラムレットはプロデューサー、そしてリズム・ギターを担当、そのほかにもレオン・ラッセル、ジム・ゴードン、ボビー・キーズ、リタ・クーリッジ、スティーヴン・スティルスなどそうそうたる面々がアルバムに参加している。
Clapton back cover

リズム・セクションは、のちにエリック・クラプトンのバックで演奏し、デレク&ザ・ドミノスとして知られることとなるメンバーが担った。アルバムのオープニングのインスト曲の「Slunky」では、仲間がジャムしているという感覚がすぐに伝わってくる。エリック・クラプトンの最初のヴォーカルは、ブルースの「Bad Boy」で披露された。アルバムのほとんどの楽曲はブラムレット夫妻が手がけている。

Claptonレオン・ラッセルとの共作が2曲、そしてギター・マエストロのスティーヴ・クロッパーはデラニーとボニーと「Told You For The Last Time」を共作。またJ.J.ケイルの「After Midnight」のカヴァーはアメリカのラジオでヒットとなり、エリック・クラプトンがいかにJ.J.ケイルのソングライティングやスタイルを称賛しているのかが明らかになった。それに「Lonesome And A Long Way From Home」での見事なホルンの音や、シンプルな構成のチャーミングな「Easy Now」、洗練されたクロージング楽曲の「Let It Rain」もアルバムの聴きどころだ。

Billboard誌は「彼のギターとヴォーカルは卓越している、しかもさらにセールスが伸びる要素として、‘フレンズ’のデラニー&ボニー、レオン・ラッセル、スティーヴン・スティルスとジョン・サイモンまでもがいる」とアルバムを高評価した。その同じ号で『Eric Clapton』は77位にチャート入り、そして30週に渡りランクインし続け、最高13位を記録した。

Written by Paul Sexton



エリック・クラプトン、ソロで脚光を浴びるエリック・クラプトン『Eric Clapton』
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