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ダイアー・ストレイツ『Brothers In Arms』:全米チャート9週連続1位を記録した大ヒット作
1985年8月31日、ダイアー・ストレイツは本格的にアメリカを征服した。その日付のビルボード誌には、すでに大ヒットの成功を収めたダイアー・ストレイツのアルバム『Brothers In Arms』が、ティアーズ・フォー・フィアーズの『Songs From The Big Chair(邦題: シャウト)』から1位の座を奪ったのだ。その後9週間守り抜くことになる。
ビルボード誌の表紙には、女優というイメージを超え、その頃にはすっかりフィットネス・アイコンとなった “ジェーン・フォンダのビデオによる勝利” と共にエクソサイズ、トレーニングの流行りについて “急成長する映像分野” の現象を探求した特集号が宣伝されていた。しかし、非常に異なる方法で、5月下旬にはイギリスのチャート入りした彼らの5枚目となるスタジオ・アルバム『Brothers In Arms』とともにダイアー・ストレイツは彼ら自身の実力でセールス現象を起こしていた。
アルバムのオープニング・シングル曲「So Far Away」と、魅力的なライヴとですでにうらやむほどの評判に支えられながら『Brothers In Arms』は、アルバムはUKベストセラーの首位の座を2週間キープ、8月に再び2週間戻り、さらには1986年1月から再び10週間もトップに君臨した。その間、トップ10から外れることなくチャート入りを続け、1986年7月まで驚愕の60週間連続もトップ10圏内をキープした。
アメリカでは、『Brothers In Arms』が6月上旬にベストセラーに登場、チャート入りしてから13週目に首位を獲得したとき、ダイアー・ストレイツはアメリカのチャートにとって、フィル・コリンズ、ティアーズ・フォー・フィアーズ、ブライアン・アダムスのように次々と1位を獲得する4番目の海外グループとなった。
いわゆる “2度目のブリティッシュ・インヴェイジョン” と呼ばれたこの期間、3月にワム! も1位を獲得し、それはその年、1985年の時点でチャートを賑わせていた5組の国内アーティスト(プリンス、ブルース・スプリングスティーン、マドンナ、ジョン・フォガティ、そしてUSAフォー・アフリカ)に匹敵する5組の海外アーティストたちのアルバムがチャンピオンに輝いたことを意味した。
『Brothers In Arm』がアメリカで5位から1位に上昇したその週、主力のシングル「Money For Nothing」が全米シングル・チャートにおいて17位から10位まで急上昇。その3週間後、マーク・ノップラーが「Money For Nothing」の歌詞で名前をだしたビデオチャンネルMTVによってこの曲のビデオはヘビー・ローテンションされ、3週間連続で1位をキープすることにつながっている。
Written by Paul Sexton
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