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ジェフ・ベックやジミー・ペイジらが敬愛する知られざる不滅のギタリスト、クリフ・ギャラップ

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彼はロックンロールの草創期に重要な役割を果たした人物であり、その下の世代にあたるジミー・ペイジ、ハンク・マーヴィン、エリック・クラプトン、ジェフ・ベックといったギター・ヒーローたちは、誰もがこのギタリストの影響を受けている。彼の名はクリフ・ギャラップ。1930年6月17日に生まれたギャラップ(上の写真の右から二人目)は、誰もが知る有名人にはならなかった。しかしジーン・ヴィンセントのブルー・キャップスで披露した画期的なギター・プレイによって、その名は不滅のものとなっている。

ギャラップは、まずヴァージニアンズというバンドで活動を始めた(このバンドの名は彼の出身地であるヴァージニア州から採られていた)。1956年、ソングライター/プロモーターの”シェリフ”・テックス・デイヴィスの紹介で、彼らは当時21歳のジーン・ヴィンセントと出会う。それからまもなく、ヴィンセントとヴァージニアンズの面々はプロデューサーのケン・ネルソンと共にレコーディングに入る。ネルソンは、ギャラップが素晴らしいギタリストだということにすぐに気づいた。

Blue Caps

ギャラップのロックン・ロール・ライフは長続きしなかった。ヴィンセントと組んで残した録音はおよそ35曲だった。その中には1956年に出た永遠の名曲「Be-Bop-A-Lula」(ヴィンセントとデイヴィスの共作曲)も含まれている。しかし26歳で結婚し、コンサート・ツアーに明け暮れる生活に身を投じる気にならなかったギャラップは、その年の終わりにはバンドから脱退していた。

その後の彼の音楽活動はごくわずかしかない。ヴィンセントのセカンド・アルバムのレコーディングに参加したほかは、1960年に「ザ・フォー・シーズ・フィーチャリング・ギャロッピング・クリフ・ギャラップ」名義でアルバムを録音した程度だ。やがて彼はヴァージニアで教育関係の”真っ当な”仕事に就き、そちらの方面でずっと働いていた。そして1988年に亡くなっている。

Cliff Gallup

ハンク、エリック、ジェフ、その他の偉大なるギタリストたちは、等しくギャラップに憧れ、彼の軽快なグレッチ・ギターの奏法を真似ることで成長してきた。ギャラップはロックの殿堂にも名を連ねており、また音楽誌ローリング・ストーンが2003年に発表した史上最高のギタリスト100人のランキングでも79位に選ばれていた。

ジェフ・ベックは以下のように語っている。
「僕が特に興味があったのは、ギターをとても効果的に使っていたバンドだ。それにスコッティ・ムーア、クリフ・ギャラップ、ジーン・ヴィンセントといった人たちだね。こうしたミュージシャンはみんなアメリカにいた。だから僕の音楽的なルーツもアメリカにあるんだ」

またジミー・ペイジも、ギャラップから影響を受けたと認めるイギリス人ギタリストのひとりだ。彼は自らの音楽修行についてこんな風に語っている。
「とにかくレコードを集めて、レコードを聴く中でギターの弾き方を学んでいったんだ。最初は、明らかにいろいろなギタリストから影響を受けた。スコッティ・ムーア、ジェームズ・バートン、クリフ・ギャラップ、その後はジョニー・ウィークスなんかにも感化された。やがてエルモア・ジェームズやB.B.キングみたいなブルース・ギタリストを聴き始めるんだけど、それまではずっと彼らのようなプレイヤーから影響を受けていたんじゃないかな」

ローリング・ストーンズ誌に長年寄稿しているデヴィッド・フリッケは、次のような示唆に富む文章を書いている。
「ギャラップは、今のロック・ギタリストにとって常識となっている自慢げなプレイ・スタイルを初めて作り出した。彼の鋭いカミソリのような攻撃的なギターはそれまでのカントリー・ピッキングから大きく飛躍し、物騒な裏通りを駆け抜けるようになった。その後のロックン・ロール・ギタリストたちは、その裏通りを彼のあとを追うように進んでいった」

Written By Paul Sexton




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