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N.W.A.『Efil4zaggin』解説:アイス・キューブ脱退後、グループ最後となった過激なアルバム

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N.W.A.の画期的なアルバム『Straight Outta Compton』のリリースから3年の間で、N.W.A.はFBIの監視対象となり、オリジナルメンバーのアイス・キューブが脱退し、彼との間でマスコミを通じた激しい口論が繰り広げられ、ロドニー・キングがロサンゼルス警察に無慈悲な暴行を受け、その様子がカメラに収められ、最終的に1992年のLA暴動につながる事件の火種となった。

そして1991年5月28日にアルバム『Efil4zaggin』が発売されたとき、このグループの決定的な声明を待ち望む人もいれば、スケープゴートを探す人もいた。渦中のN.W.A.は、その両方を実現した。あるいは、ドクター・ドレーが「Real Ni**az」で言ったように、彼らは「他の奴らが恐れることをやってのけた」のだ。

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Real Niggaz

「Straight Outta Compton」も「F__k The Police」もない『Efil4zaggin』には、明確な焦点がなかった。その代わり、N.W.A.の散漫な怒りは、アルバムの前半を自慢、脅迫、侮辱の嵐で駆け抜けていく。

そして8曲目「Message To BA」でのスキットでは、「あの野郎、コンプトン出身だと言い張っていたけど、実際は違う。あいつは“へなちょこ星”出身」と脱退したアイス・キューブを非難し、グループは「Real Ni**az」に突入する前に、テーマを拡大し、元バンドメイトに対して再び近づいたら何をするかを説明している。後半では、特にイージー・Eが狂気に満ちた破壊的な空想を存分に発揮して、女性蔑視的な歌詞を連発している。

Message To B.A. (Interlude)

しかし、ドレーとDJイェラは、この容赦のない、時には深刻な問題を引き起こすような舌下で、Gファンクでのサウンドの基礎を築いていた。Pファンクのサンプルを使って「Ni**az 4 Life」や「Automobile」などの曲を作り、「Always Into Somethin」では、後にドレーの決定的なトレードマークのひとつとなる、忍び寄るような高音のシンセ・ラインを導入している。

NWA – Alwayz Into Somethin'

また「Approach To Danger」では、ループした叫び声、低いベース、そして「死、破壊がいたるところにある」という固定観念と相まって、N.W.A.は自分たちが開拓したギャングスタ・ラップというジャンルを超えて、手加減なしのホラー・コアの領域に踏み込んでいる。

Approach To Danger

ドレーは、1992年に発表した初のソロ作品『The Chronic』や、1993年に発表したスヌープ・ドッグのデビュー作『Doggystyle』で、こうしたサウンドの探求を確固たるものにする。N.W.A.のエネルギーはあまりにも生々しく、彼ら自身が抑えることができなかったため、その勢いを維持できなかった。しかし『Efil4zaggin』は彼らの短いキャリアに完全に終止符を打っただけではない。30年経った今、このアルバムがヒップホップの初期の黄金時代から、90年代の西海岸を支配する象徴的なサウンドへの架け橋となったのだ。

Written By Jason Draper




N.W.A.『Efil4zaggin』
1991年5月28日発売
日本盤CD / iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music


 

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