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1973年クイーン、マーキーに登場
クイーンは長きにわたり、世界のロック・シーンでよく知られたアーティストであるため、EMIが彼らをお披露目させた日について考えるのは、少々不思議な気がする。それは、1973年4月9日の月曜日のことだった。
1972年の11月にマネージメントのトライデントと契約、そしてスタジオでデビュー・アルバムの作業をしていた1973年4月9日にクイーンは、ロンドンのマーキー・クラブのステージに登場したのだ。
バンドの初めてのギグはそれよりも2年以上も前、ホーンジーのタウン・ホールで行われた。それがフレディ、ブライアン、ロジャー、ジョンが彼らの評判を磨いていく数えきれない日々の始まりだった。1972年、トライデント・オーディオ・プロダクションズで、ロイ・トーマス・ベイカーとジョン・アンソニーらがクイーンを紹介していき業界でも頭角を現し始める。
プロダクション、マネージメント、そして出版契約が正式に決定した後、バンドのデモ・テープが業界中にまわりはじめた。1973年2月までに、クイーンは「Sounds Of The Seventies」というBBC Radio1の番組のために、マイダ・ヴェール・スタジオで最初のセッションを録音。Radio1のプロデューサー、バーニー・アンドリューズとともに、「Keep Yourself Alive(邦題:炎のロックン・ロール)」「My Fairy King」「Doing All Right」「Liar」の4曲が録音された。
このセッションは10日後に放送され、素晴らしい反響を得たため、すでにバンドに興味を持っていたEMIがクイーンと契約させるために十分なものであった。そして1973年4月9日のマーキーのショウケースは、その日観客のなかにいたトライデントのケン・スコットらを含むあらゆる人に、とても強い印象を与えるものだった。デヴィッド・ボウイのプロダクションでよく知られるケン・スコットは、そのギグについて「今も、その時も私の見解は、ただワオ!という感じなんだよ」と語った。
しかし皮肉なことに、7月になり、クイーンの1stシングルとして「Keep Yourself Alive」がリリースされたとき、BBC Radio1はこの曲をプレイリストに入れるのを拒否した。しかしBBCのTV番組 オールド・グレイ・ホイッスル・テストのサポートを得ることができ、その後、BBC Radio1で別のセッションが録音、EMIはバンドのセルフ・タイトル・デビュー・アルバムをリリースした。
7月には、マハトマのオープニングをマーキーでつとめ、秋にはモット・ザ・フープルをサポートした初めてのツアーが始まった。1974年の大ヒットへの途中の物語である。
Written by Paul Sexton
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