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クイーンはすべてを手にした「I Want It All」
1989年5月13日、クイーンは「I Want It All」で実に2年半以上ぶりに全英シングル・チャートに返り咲いた。そして彼らはそれを皮切りにたった7か月で5つのシングルをヒットさせる黄金期を迎えることとなった。
それら5曲はすべて、壮大でクイーンらしい前述シングルのリリースから3週間後に発表された13作目『The Miracle』から生まれた。ブライアン・メイは、その後自身の2番目の妻となるアニタ・ドブソンの一言からヒントを得て「I Want It All」を書いたという。「野心家のアニタの口癖から題名を取ったんだ」メイはそう話している。「全部手に入れたい、今ほしいの、ってね」。
「4人ではあの曲をライヴで演ることが叶わなかった。クイーンのステージの定番になり得たのにね。観客が一緒に歌えるようになっていて、まさにアンセムにふさわしい曲だよ」。
「I Want It All」が初めてライヴで披露されたとき、リード・ヴォーカルがフレディ・マーキュリーでなくロジャー・ダルトリーだったのは奇妙な話だ。マーキュリーのクイーンとしての最後のライヴは1986年のマジック・ツアーになった。その後1991年の終わりに彼は惜しまれつつエイズで他界。1992年4月の追悼コンサートでメイ、ジョン・ディーコン、ロジャー・テイラーと同じ舞台に上がったのはザ・フーのシンガーであるロジャー・ダルトリーだった。
カイリー・ミノーグやバングルスのポップ・ソングにミッドナイト・オイル、トランスヴィジョン・ヴァンプらのロック、ナタリー・コアやチャカ・カーンのソウル・ナンバーが並ぶ全英チャートで、「I Want It All」は第3位を記録した。その後すぐに「Breakthru」が10位圏内、「The Invisible Man」が12位となり、続く「Scandal」、「The Miracle」も30位以内に入るヒットとなった。
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クイーン+アダム・ランバート「You Are The Champions」
2020年5月1日配信
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