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“1968年の顔”と呼ばれたピーター・フランプトンとザ・ハード
1960年代のほとんどの期間はシングル曲が世界を制し、名声と富を掴みたいバンドはヒット・シングルでその存在を印象づける必要があった。1967年9月、ザ・ハードも3曲ある全英ヒットのうちの初ヒット「From The Underworld(邦題: 夜明けを求めて)」が堂々とトップ10入りし、ヒット・グループへの道を進み始めていた。次に続いた「Paradise Lost」はトップ20にチャート・イン、「I Don’t Want Our Loving To Die(邦題: 二人だけの誓い)」は1968年4月にはバンドにとって一番のヒット作となり、全英チャート3位にのし上がった。これだけの人気を得て、ピーター・フランプトンは“1968年の顔” と呼ばれるほどになった。
『Paradise Lost(邦題:ザ・ハード・ベスト / 二人だけの誓い)』はフォンタナ・レコードからリリースしたアルバムのタイトルであり、1968年2月には一週間全英アルバム・チャート入りし、LPに収録されたシングル曲がどれほどファンにとって重要なものかをより一層痛感させた。その前のシングルは、1967年のちょうどクリスマス前のチャートに登場し、1月末には15位まで上昇、そのすぐ後に続いてアルバムを発表したのだ。タイトル・トラックと「From The Underworld(邦題: 夜明けを求めて)」の両方を収録したLPには、ピーター・フランプトンとのちにステイタス・クォーのメンバーとして長年活躍することになったアンディー・ボウンによる作詞作曲の曲が並んだ。
2月24日、『Paradise Lost』は全英チャートで38位を記録。ポップ・デュオのエスター&アビ・オファリムが彼らの『2 In 3』で30位に初登場し好スタートを切り、その後、ビー・ジーズの『Horizontal』、今や古典になっているラヴの『Forever Changes』、イギリスのグループ、チャキート・オーケストラの『This Is Chaquito』と続いた。
1968年の終わりには、新しい活動の場、そしてロック・ヒーローとしての将来像を求めてピーター・フランプトンは脱退。ハンブル・パイとの活動、そしてソロ活動と続けた。しかし幸いにも、ザ・ハードの残したレコーディング作品はコンピレーションという形で聞くことが出来、激しいチャート入りが繰り広げられていた時期に生まれた高品質のポップ・サウンドは、再び聴く価値は十分にある。
Written by Paul Sexton
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