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ロックの殿堂授賞式でのジョージ・ハリスンの息子と妻による代理スピーチ

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YouTube: Rock & Roll Hall of Fame / Olivia and Dhani Harrison accept award George Harrison Rock and Roll Hall of Fame inductions 2004

ザ・ビートルズ(The Beatles)最後の新曲「Now And Then」、そして1973年に発売された2つのベストアルバム『The Beatles 1962-1966』(通称:赤盤)と『The Beatles 1967-1970』(通称:青盤)の2023年ヴァージョンが2023年11月10日に発表となった。

この発売を記念して、ザ・ビートルズやザ・ビートルズのメンバーが“ロックの殿堂入り”を果たした際の授賞式でのスピーチの翻訳を連続してご紹介。

本記事では、ジョージ・ハリスンがロックの殿堂入りを果たした2004年の授賞式における、息子ダニーと妻オリヴィアよる代理の受賞スピーチをお届けする。

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Olivia and Dhani Harrison accept award George Harrison Rock and Roll Hall of Fame inductions 2004

 

ダニー・ハリスン

父は、1987年にこの彫像をひとつ、家に持ち帰りました。母さんには言わなかったんだけど、僕はあれを壊してしまったんだ。壊れた部分を接着剤でくっつけたんだけど、誰も気がづかなかった。

1987年には、父が……というかミック [・ジャガー] が素晴らしいスピーチを披露しました。ミックはビートルズを「4つの首がある怪物」だと言い、ビートルズの殿堂入りに際して、父に関する素晴らしいエピソードをたくさん話してくれました。父が大好きだったそんな仲間の方々に、感謝の気持ちを伝えたいと思います。それから演奏するためにここにやって来てくれたみなさんと、父をもう一度殿堂入りさせてくれた「ロックの殿堂」にも感謝しています。

そしてもちろん、父の曲を好きになってくれたすべての人たちに心から感謝します。どうもありがとうございます。

 

オリヴィア・ハリスン

私からもひとことお話しさせてください。ジョージのことはいつまでだって話し続けることができますが、やめておきましょう。あるとき、ジョージはインドの詩人タゴールの言葉を教えてくれました。それはこんな言葉でした。「名声が輝くとしても、その輝きに自らの本当の姿がかき消されない人は幸せである」。今回こうして「ロックの殿堂」のステージに立っていますが、殿堂入りした人たちは名声のおかげで選ばれたわけではありません。音楽を通して自らの本当の姿を表現したことで選ばれたのです。

ジョージはこうも言っていました。「自分が作ろうとしていた曲は、今から何年経っても何らかの意味を持つ ―― そんな曲だった」と。次のように言ってもいいと思います。ジョージは絶大な名声の持ち主でしたが、それにもかかわらず、本当の姿が名声の輝きでかき消されることは決してありませんし、忘れ去られることも決してありません(会場拍手)。

ありがとうございます。もしジョージがここにいたら、今夜の催しを心から楽しんだことでしょう。参加していらっしゃるみなさんにも会いたがっていたと思います。とはいえジョージがお礼を言いたいと思っていた方はとてつもない人数になっていたでしょう。

長いキャリア全体のことを考えれば、今夜ここにいる本当にたくさんの人たちの名前をスピーチの中で挙げたいと思っていたのではないでしょうか。でも私は、この人の名前は絶対に挙げたはずだと確信する人を一人だけ挙げたいと思います。ここにいる人たちの中で、ジョージが最も長く付き合っていた人です。学校でこっそりタバコを吸っていたとき、防空壕の裏で出会った人です。13歳で出会い、ジョージがこの世を去るときまでずっと面倒を見てくれた人です。つまりあの謎の人 ―― ニール・アスピノールです。

ニール、長いあいだまとめ役を務めてくれてありがとう。ニールの助けがなければ、この驚くべき現象がこんなに長く続くこともなかったかもしれません。ジョージはニールのことが本当に大好きでしたし、この会場にいるたくさんの人のことも大好きでした。本当にありがとうございます。あとは、ジョージの作った楽曲に語ってもらうことにしましょう。

2021 Remaster "While My Guitar Gently Weeps" with Prince, Tom Petty, Jeff Lynne and Steve Winwood

『ザ・ビートルズ 1962年~1966年』(赤盤) 2023エディション
2023年11月10日発売
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全曲ミックス音源。追加トラック12曲


『ザ・ビートルズ 1967年~1970年』(青盤) 2023エディション
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