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モータウンのスーパーグループ共演アルバム:シュープリームス&テンプテーションズ
これはかなりのドリーム・チームだった。モータウンで一番人気の女性グループと一番の大物男性グループが一緒にレコードを作ったのだから。そうしてできたアルバムはR&Bチャートの首位に立ち、イギリスでは1位に1カ月も留まった。このシュープリームスとテンプテーションズの共演作は、1968年11月30日に初めてチャート入りを果たした。
『Diana Ross & The Supremes Join The Temptations(邦題:ダイアナ・ロス&シュープリームスとテンプテーションズ)』というアルバムのタイトルは、あまり小粋なものではないかもしれない。しかしこのアルバムは、モータウンはこの二大グループの共演で狙っていた通りの大成功を収めた。1968年後半はどちらのグループも目の回るようなペースでレコードを量産しており、これもその一環となっていた。このアルバムの発売からわずか1週間後、シュープリームスは自分たちのニュー・アルバム『Love Child』を発表。さらに1カ月後には、再びテンプテーションズとの共演でテレビ特番『TCB』のサウンドトラック盤を出している。
興味深いことに、最初の共演アルバムはBillboard誌のチャートでは初登場後2週に渡って『Diana Ross Joins The Temptations and the Supremes』と誤植されていた。その後1969年の終わりにダイアナ・ロスはシュープリームスを脱退するが、この誤植は無意識のうちにそれを予測していたのかもしれない。このアルバムはあからさまにメインストリーム寄りのファンをターゲットとしており、収録曲はすべてカヴァーで構成されていた。その多くはモータウンの歌手の曲で、たとえばマーヴィン・ゲイの「Try It Baby」やミラクルズの「I’ll Try Something New」が取り上げられている。
このアルバムから出た第1弾シングルは、両グループが共演する「I’m Gonna Make You Love Me(邦題:君に愛されたい)」だった。これはアルバム発売の2週間後に発表され、アメリカではポップ・チャートとR&Bチャートの両方で最高2位という大ヒットになっている。またイギリスでも最高3位を記録し、そのおかげもあってアルバムは1969年2月に全英チャートの首位に到達。そこに1カ月間留まっていた。
このアルバムが出たのは、テンプテーションズからデヴィッド・ラフィンが脱退した直後のことだった。彼の脱退は大きな打撃になる可能性もあったが、テンプテーションズは後任にデニス・エドワーズを迎えることで、その危機を難なく乗り越えている。『Diana Ross and the Supremes Joins The Temptations』はデニス・エドワーズのレコード・デビュー作でもあった。
このアルバムは、1968年11月30日に全米チャートに初めて姿を現した。初登場時は200位だったが、翌週には何と143位も順位を上げ、57位に急上昇。この年最後のチャートでは既に13位まで上がっていた。その週には『TCB』のサントラ盤もチャートに初登場しており、シュープリームスはアルバム・チャートのトップ200に5枚もランク入りした状態で1968年を終えることになった。
『Diana Ross and the Supremes Joins The Temptations』は1969年1月11日に全米チャートで2位に到達。同時に『TCB』もチャートを急上昇しており、アルバム『Love Child』もまもなく14位まで上がるところだった。『TCB』はやがて2月上旬に1位に到達。チャートにこれほどたくさんのアルバムを送り込むのは、モータウンにとっても珍しいことだった。
Written by Paul Sexton
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『Diana Ross & The Supremes Join The Temptations』
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