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リトル・リチャード「Keep A Knockin’」-「シャウティング・キャットのビッグ・ヒット第2弾」
62年前の今日、リトル・リチャードと彼の仲間たちには誰にも止められない勢いがあった。魅力溢れる、まさにジョージア・ピーチな彼のシングル「Keep A Knockin’」は、エヴァリー・ブラザースの「Wake Up Little Susie」(やがて1位を獲得することになる)がチャートに登場した同じ週に、ビルボードの”Top 100 Sides” (まだHot 100が始まるほぼ1年前のヒットチャートだ)で大暴れしていた。
当時のイギリスのファン達は、アメリカで既にリリース済みで11位のヒットを記録していたシングル「Jenny, Jenny」にようやく追いついたところだった。「Keep A Knockin’」が、本国アメリカでは1957年9月30日付でヒットチャート’R&B Best Sellers In Stores’の11位にエントリーして、その後間もなくして映画『Mister Rock ‘n’ Roll』でもフィーチャーされたことで更に勢いを得ようという時期にあった頃だ。
最新の音楽の人気ぶりに乗じて一儲けしようと、映画「Rock, Rock, Rock!」が作られた。DJのアラン・フリードを主演に起用したこの作品には、リチャードを始めチャック・ベリー、フランキー・ライモン、ブルック・ベントン、クライド・マクファターその他がカメオ出演していた。9月に行われた試写会について伝えるビルボードの記事は、「これはスウィンギング・シネマの怒涛の量産体制の第一歩だ」と評している。
「Keep A Knockin’」は、1920年代に作曲された曲で、30年代以降もルイ・ジョーダンを始め多くのアーティスト達にカヴァーされてきた曲だった。リチャードはそれを激しくワイルドにアレンジした。いみじくも、リチャードと仲良くヒットチャートに並ぶエヴァリー兄弟もこれを1959年にカヴァーしている。
リチャードのこの比類なきシングルはTop 100 Sidesに65位で初登場した後に最終的に8位にまで上昇、自身が56年に放ったヒット「Long Tall Sally」に次ぐ成績を残した。ビルボードは「シャウティング・キャットのビッグ・ヒット第2弾」と書いた
しかし、この予測のつかないエンターテイナーはこれほどのヒットをものにしながら、10月12日にオーストラリアのシドニーで行われたコンサートで、ロックン・ロールから足を洗い、神に仕える道を歩むことを宣言したのだった。
Written By Paul Sexton
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