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苦い薬を甘くするザ・ジャムが残してくれたライヴ・アルバム『Dig The New Breed』

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ファンお気に入りのソング・タイトルを拝借して表現するならば、1982年のジャムの解散は、彼等にとって“最も辛い出来事”となった〔訳注:記事タイトルは曲タイトル「The Bitterest Pill」(=辛い経験・耐えなければならない嫌なこと)に引っ掛けつけられている〕。この画期的なイギリスのトリオは、最後のナンバー・ワン・シングル「Beat Surrender」と最終ツアー終了後に解散し、その後ポール・ウェラースタイル・カウンシルを結成し、新たな挑戦へと踏み出した。

しかしジャム・ファンの慰めとして、この最高のパフォーマー達の5年間が網羅された、回顧的ライヴ・アルバムが用意された。ジェームス・ブラウンの「Papa’s Got A Brand New Bag」歌詞の一行にインスパイアされ、『Dig The New Breed』と命名されたこのアルバムは、1982年12月18日にイギリス・チャートに初登場した。

バンドの最終スタジオ・アルバムであり唯一の全英アルバム1位となった『The Gift』の9か月後に登場したこのライヴ作品は、1977年に100クラブで行われた「In The City」でスタートし、1979年に同じくロンドンはレインボーで行なわれた画期的なショウからの3曲がその後に続く。アルバムはその後、同年に行なわれたレディング大学でのパフォーマンスに戻るが、それ以外はイギリスで行なわれたジャムのギグ4本からのものと、年代順に並べられている。

この作品の特徴として挙げられるのが、これが“ライヴ・グレイティスト・ヒッツ”リリースではなく、バンドの成功の重要なカギを握る、その他数々のアルバム・トラックとカヴァー1曲にスポットライトが当てられている点だ。例えばアルバム『All Mod Cons』のタイトル・トラックや、「Ghosts」、「In The Crowd」、それからエディ・フロイドの「Big Bird」のカヴァー等。またヒット作で収録されているのは、「Start!」、「Going Underground」、そして「That’s Entertainment」などだ。

アルバムはチャート初登場2位を記録し、もしもその週のナンバー・ワンでその後クリスマスまでその座に居続けた『John Lennon Collection』がいなければ、きっとトップを獲得していただろう。

Written by Paul Sexton


苦い薬を甘くするジャムのライヴ・アルバム

ザ・ジャム『Dig The New Breed』

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