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フレディ・マーキュリー「Living On My Own」:ソロで唯一の全英1位楽曲
フレディ・マーキュリーほどの音楽界のスターでもシングルが不発に終わることがあるというのはおかしな話のようだが、1980年代の中盤には時々あることだった。ライヴ・エイドなど単発のイベントでグループとしても存在感を保っていながらも、クイーンのメンバーがそれぞれソロ活動をしていたその頃、フレディは「Love Kills」や「I Was Born To Love You」で全英10位に入るヒットを生み出していた。
しかし続く「Made in Heaven」と「Living On My Own」はTOP40位入りを逃し、「Love Me Like There’s No Tomorrow (明日なき愛)」に至っては75位にも入らなかった。このうちの1曲が文字通り生まれ変わることになるとは当時はだれも知る由もなかった。
1991年11月にフレディが惜しまれつつこの世を去ると、バンドの過去のアルバムは軒並み再びチャート・インしたが、中でも「Bohemian Rhapsody」は全英シングルチャートの1位に返り咲いた。また、フレディがモンセラート・カバリェと共作した「Barcelona」も再発され成功を収めた。
1993年、EMIはフレディ作曲の「Living On My Own」にヒットの可能性を見出した。この新たな”No More Brothers”ミックスは、全英5位という順位でチャートに舞い戻り、同年8月14日には1位となった。2週続いて首位に立った同曲は、フレディにとって最初で最後のソロでのナンバー・ワン・シングルとなった。この曲はフランスやイタリアをはじめとするヨーロッパの国々でも1位になり、名曲には光が当たるものだということが再び証明されたのだった。
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