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1988年に発売されたアルバム・ベスト66:35年前に生まれた名盤たちをランキング【動画付】
1988年のベスト・アルバムをまとめた下記のリストには、実に多彩な作品が含まれているが、ひとつだけ確かなことがある。それは、この年、ヒップホップがまさに全盛期を迎えていたということだ。
たとえば、エリック・B&ラキム、パブリック・エネミー、N.W.A.、スリック・リック、ソルト・ン・ペパら、数多くのアーティストたちがこのジャンルを大きく広げるような作品を次々に発表していることもその表れである。
一方、インディー・ロックの世界に目を向ければ、ソニック・ユースやR.E.M.が素晴らしい作品をリリースしていた。また、UKでは、トーク・トーク、808ステイト、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインが新しい音響の世界を作り出している。それはヘヴィ・メタルというジャンルにも当てはまる事象で、この年には、メタリカ、クイーンズライチ、スレイヤーも最高傑作を残している。
つまり1988年のベスト・アルバム・リストを見れば、どんな人でも好きな名盤を見つけられる。ここでは、新たなお気に入りを発見することも、昔からの定番を再発見することもできるはずだ。
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・ベスト・アルバム・ランキング記事一覧
66位 : デヴィッド・リー・ロス『Skyscraper』
デヴィッド・リー・ロスがヴァン・ヘイレン脱退後にリリースした2枚目のソロ・アルバム。活気あふれるロック・ソングと技巧的なギター演奏で構成された野心的かつスリリングな作品に仕上がっている。
65位 : ボン・ジョヴィ『New Jersey』
ボン・ジョヴィの4枚目のスタジオ・アルバムには、聴衆が歓喜するアンセムが満載されている。このグループは、ハード・ロック調のポップ・ソングを作る能力に秀でていた。この素晴らしいアルバムを聴けば、そのことがよくわかるだろう。
64位 : マーリー・マール『In Control Vol 1』
スーパー・プロデューサー、マーリー・マールのデビュー・アルバムは、ヒップホップのコンピレーション・アルバムだった。本作は、スウィズ・ビーツやDJキャレドといったその後に登場したプロデューサーたちのお手本ともなっている。
63位 : ビッグ・ダディ・ケイン『Long Live The Kane』
マーリー・マールがプロデュースしたこのデビュー・アルバムによって、ビッグ・ダディ・ケインはヒップホップの一人者としての地位を揺るぎないものにした。ここには「Ain’t No Half Steppin’」や 「I’ll Take You There」といった名トラックが収録されている。
62位 : モリッシー『Viva Hate』
英国のシンガー、モリッシーのソロ・デビュー・アルバムは、非情に人気が高かったザ・スミス在籍時の作品から大胆に路線転換していた。同作は、彼の息の長いソロ活動の出発点ともなっている。
61位 : キース・リチャーズ『Talk Is Cheap』
ザ・ローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズのデビュー・アルバム『Talk Is Cheap』には、グルーヴィーで洒落たロック・チューンが満載されていた。この作品によって、彼はストーンズの影から抜け出すことができたのだった。
60位 : ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック『Hangin’Tough』
ボーイ・バンド、ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックの2作目のアルバムには、魅力的なポップ・ソングが揃っていた。そうした充実度ゆえに、本作は彼らの最も売れたアルバムとなり、このボストンの若者たちをスーパースターへと変貌させることになった。
59位 : ロバート・パーマー『Heavy Nova』
英国人シンガー、ロバート・パーマーがEMIからリリースした最初のアルバム『Heavy Nova』は、前作の勢いに乗って作られていた。このアルバムには、ヒット曲「Simply Irresistible (この愛にすべてを)」が含まれている。
58位 : ザ・ポーグス『If I Should Fall from Grace with God (堕ちた天使)』
アイルランドのグループ、ザ・ポーグスの3作目のスタジオ・アルバム『If I Should Fall from Grace with God』で、バンドはその鋭さを犠牲にすることなく音作りをさらに充実させていた。その結果、本作はよりタイトで広がりのあるアルバムに仕上がっている。
57位 : ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ『Lincoln』
ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツの2ndアルバムとしてリリースされた本作は、風変わりではあるものの、紛れもなくキャッチーなポップ・レコードだった。ここには、ファンのあいだで人気の高い「Ana Ng」や 「Purple Toupee」といったレパートリーが含まれている。
56位 : ヴァン・モリソン&ザ・チーフタンズ『Irish Heartbeat』
ケルト・ミュージック・グループ、ザ・チーフタンズとシンガー・ソングライター、ヴァン・モリソンのコラボレーションから生まれた本作では、アイルランドの伝統音楽とブルースやソウルが融合した。そして、その結果、美しくエネルギッシュな作品が生まれることになった。
55位 : ヴォイス・オブ・ザ・ビーハイヴ『Let It Bee』
ポップ・ロック・バンド、ヴォイス・オブ・ザ・ビーハイヴのスタジオ・デビュー・アルバム『Let It Bee』は、自由気ままな冒険作だった。ここには、楽しさと見事なまでのバラエティさが両方含まれている。
54位 : ジギー・マーリー&ザ・メロディ・メイカーズ『Conscious Party』
ボブ・マーリーの息子、ジギー・マーリーのレゲエ・アルバム『Conscious Party』には「Tumblin’ Down」や「Tomorrow People」などのヒット曲が収録されており、彼は同作でグラミー賞も受賞した。このアルバムによって、ジギーは有名な父親とはまた違った活躍の場を切り開くことになったのである。
53位 : ビリー・ブラッグ『Workers Playtime』
ビリー・ブラッグは、大きな政治問題と個人的な人間関係についての考察をこのアルバムでバランスよく描いていた。この作品は、ポップ・ミュージックが多面的なものになり得ることを確かに示していた。
52位 : ブライアン・ウィルソン『Brian Wilson』
ビーチ・ボーイズの中心人物が初めてのソロ・アルバムをリリースするまで、ファンは長いあいだ待たされてきた。しかしながら、本作は待たされた甲斐のある1作となった。1980年代の音楽制作テクノロジーの粋を集めたこのアルバムは、ブライアン・ウィルソンが天才的なソングライターである理由を、聴き手にあらためて確認させてくれる。
51位 : アイアン・メイデン『Seventh Son Of A Seventh Son (第七の予言)』
ヘヴィ・メタル・バンド、アイアン・メイデンが発表したコンセプト・アルバム『Seventh Son Of A Seventh Son』は、1篇の映画を彷彿させる意欲的なプログレッシヴ・アルバムだった。同作はUKのアルバム・チャートで首位を獲得し、アイアン・メイデンが依然としてその勢いを失っていなことを印象付けた。
50位 : リタ・フォード『Lita』
「Kiss Me Deadly」やオジー・オズボーンとのデュエット・ナンバー「Close My Eyes Forever」といったヒット曲を含むリタ・フォードのこの3作目のスタジオ・アルバムは、ポップ・メタルの名盤に数えられる1枚だ。
49位 : MC・ライト『Lyte as a Rock』
先駆的なラッパー、MC・ライトが発表したこのデビュー・アルバムは、女性ラッパーが男性ラッパーと同等に扱われるようになるきっかけになり、業界に大きな変革をもたらした。
48位 : メリッサ・エスリッジ『Melissa Etheridge』
メリッサ・エスリッジが残したこのデビュー・アルバムには、力強いアコースティック・ナンバーがぎっしりと詰まっていた。彼女はそれらの楽曲で、ロマンチックな愛の複雑さと混乱を驚くほど新鮮なかたちで描き出している。
47位 : ミニストリー『The Land of Rape and Honey』
1988年にリリースされた『The Land of Rape and Honey』は、そのサウンドも強烈だったが、タイトルもまた挑発的だった (実のところ、表題のこのフレーズは菜種油にちなんだものである) 。このアルバムで、ミニストリーはシンセ・ポップからインダストリアル・メタルへと正式に移行している。
46位 : ロブ・ベース&DJ・E-Z・ロック『It Takes Two』
このヒップホップ・デュオのデビュー・アルバムには、最良のヒップホップとR&Bを融合させたソウルフルなパーティ・チューンが満載されていた。
45位 : ロバート・プラント『Now And Zen』
ロバート・プラントの4枚目のソロ・アルバムは、開放感にあふれた仕上がりとなった。ここでは、レッド・ツェッペリンの特徴となっていた素晴らしいギター・ワークと壮大なサウンドが再現されている。
44位 : ロクセット『Look Sharp!』
スウェーデンのデュオ、ロクセットによる2枚目のスタジオ・アルバムには、「The Look」や「Dressed for Success」といった大ヒット曲が収録されている。このアルバムには、1990年代を特徴づけるキャッチーでメロディアスなポップ・ソングがたくさん詰まっている。
43位 : ソルト・ン・ペパ『A Salt with a Deadly Pepa』
ヒップホップの先駆的アーティストとして知られるこのデュオによる2枚目のスタジオ・アルバムは、大胆かつセクシーで、最高に楽しい作品だった。大ヒット・シングル「Push It」がその原動力となっている。
42位 : スージー&ザ・バンシーズ『Peepshow』
このアルバムは、バンシーズが5人編成となってからの最初の作品だった。本作は、映画から多くのインスピレーションを得た作品になっており、音作りや歌詞の内容も映画に匹敵するほど鮮やかで、なおかつ情感にあふれたものになっている。
41位 : ヴァン・ヘイレン『OU812』
サミー・ヘイガー加入後にヴァン・ヘイレンがリリースした2枚目のアルバム。前作に比較するとよりヘヴィーな仕上がりにはなっていたが、一方で「Finish What Ya Started」や「Source of Infection」といった素晴らしいパーティ・チューンもしっかり収録されている。
40位:イージー・E『Eazy-Duz-It』
N.W.A.のラッパー、イージー・Eが、グループの中でいちはやく発表したソロ・アルバム。過激な楽曲のテーマやユーモラスな表現方法を特徴とした同作は、リリースされた1988年当時から既に高い評価を得ていた。
39位:ペット・ショップ・ボーイズ『Introspective』
シンセ・ポップ・グループ、ペット・ショップ・ボーイズが、トレヴァー・ホーンやフランキー・ナックルズをプロデューサーに迎えて制作した3作目のアルバム。収録曲はいずれもシングル・ヴァージョンより長尺の拡大版ミックスとなっており、楽しげであると同時に瞑想的な音世界へリスナーを誘ってくれる。
38位:レナード・コーエン『I’m Your Man』
カナダ出身のシンガー、レナード・コーエンが50代前半に至ったころにリリースした通算8作目のスタジオ・アルバム。ここで彼は、自身の新たな一面を披露し、その長いキャリアの中でも屈指の好セールスをものにしている。
37位:ポイズン『Open Up And Say Ahh! (初めての***AHH)』
グラム・メタル・バンドであるポイズンの2ndアルバムにして、米チャートの首位に輝いたシングル「Every Rose Has Its Thorn」を収録した1作。このアルバムを契機に彼らはスターダムにのし上がったが、それも納得の仕上がりになっている。
36位:リヴィング・カラー『Vivid』
ニューヨーク出身のロック・バンド、リヴィング・カラーのデビュー作は、ハード・ロック、ヒップホップ、ファンク、ジャズなどを融合させた魅力的なサウンドで、プラチナ・ディスクに認定されるほどの大成功を収めた。
35位:DJ・ジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンス『He’s The DJ I’m The Rapper (こいつがDJ、オイラはラッパー)』
世間に強烈な印象を残したこのデュオが1988年に放った2ndアルバムは、ヒップホップのアルバムとして初めてグラミー賞を受賞した。ユーモアと活気に満ちたサウンドがクセになる1作だ。
34位:カウボーイ・ジャンキーズ『The Trinity Session』
ロック・バンドのカウボーイ・ジャンキーズによる2作目のスタジオ・アルバム。ハンク・ウィリアムズやパッツィー・クラインらの楽曲に独創的なアレンジが施されており、聴くたび魅力に引き込まれていく傑作である。
33位:808ステイト『Newbuild』
後進に大きな影響を与えたエレクトロニック・グループのデビュー・アルバムであり、ア・ガイ・コールド・ジェラルドが参加した唯一の作品。ここではエネルギッシュなアシッド・ハウス・サウンドが全編に亘って展開されている。
32位:ガイ『Guy』
テディー・ライリー率いるこのグループは、ニュー・ジャック・スウィングという音楽を世界に広める役割を果たした。多様なジャンルを横断した1980年代後期ならではのサウンドを楽しむには、本作はまたとないアルバムだろう。
31位:サウンドガーデン『Ultramega OK』
グランジ・シーンで独自の存在感を放ったグループのデビュー・アルバム。ハードコアとパンクを巧みに融合させたそのサウンドは、グランジというジャンルが生まれた過程をそのまま物語っている。
30位:スティーヴ・ウィンウッド『Roll With It』
タイトル・トラック「Roll With It」や「Don’t You Know What the Night Can Do?」といったヒット曲を収録し、アメリカのアルバム・チャートの首位に輝いた作品。昔ながらのR&Bを思わせる作風の同作で、ウィンウッドは1980年代を代表するポップ・スターのひとりとなった。
29位:ボビー・ブラウン『Don’t Be Cruel』
R&B界のスーパースターが残した2作目のソロ・アルバム。「My Prerogative」「Every Little Step」「Don’t Be Cruel」など、いまなお愛される大ヒット曲の数々が収録されている。
28位:ウルトラマグネティック・エムシーズ『Critical Beatdown』
ニューヨーク出身のヒップホップ・グループ、ウルトラマグネティック・エムシーズのデビュー・アルバムにして、同ジャンルの黄金期に生まれたアルバムの中でも屈指の革新性を誇る1作。斬新な韻の踏み方、そして独創性に富んだサウンドがその革新性を支えている。
27位:スリック・リック『The Great Adventures Of Slick Rick』
言葉巧みにラップを繰り出すスリック・リックのこのデビュー・アルバムは、ヒップホップにおけるストーリーテリングの醍醐味を十二分に楽しませてくれる。ほろ苦い若者の恋 (「Mona Lisa」) から強盗の顛末 (「Children’s Story」) まで、その題材は幅広い。楽曲の中で魅力的な物語を描き出す技術にかけて、リックほど優れたラッパーは数えるほどしかいないだろう。
26位:アニタ・ベイカー 『Giving You The Best That I Got』
「Good Love」や表題曲などのヒット・シングルを収め、アメリカのアルバム・チャートを制したソウル・シンガー、アニタ・ベイカーのアルバム。R&Bやポップを基調とした楽曲に、ジャズの華やかな演奏を完璧に組み合わせた作品になっている
25位:ルシンダ・ウィリアムス『Lucinda Williams』
シンガー・ソングライターのルシンダ・ウィリアムスが、キャリアの絶頂期にリリースした3rdアルバム。彼女はこの作品で、1980年代を代表するソングライターとしての地位をいっそう確かなものにした。
24位:ハッピー・マンデーズ『Bummed (ならず者)』
UK出身のロック・バンド、ハッピー・マンデーズのこの2ndアルバムは、あらゆる点で過剰で、そのサウンドは脅威的ですらある。しかしそれゆえに、本作は記憶に残るスリリングなアルバムに仕上がっているのだ。
23位:ゴー・ビトウィーンズ『16 Lovers Lane』
光と影、恋愛と失恋、甘さと苦さ、など物事のあらゆる二元性を描き出した、オーストラリア出身のロック・グループによる6作目のアルバム。そのテーマが作品に奥深さや複雑さを与えており、繰り返し聴くたびに味わいを増す1作になっている。
22位:クイーンズライク『Operation: Mindcrime』
ヘヴィ・メタル・バンド、クイーンズライクが1988年にリリースしたコンセプト・アルバム。オペラのように壮大で高揚感溢れるロック・サウンドを特徴とし、メタルの可能性をさらに広げた作品だ。
21位:ジャングル・ブラザーズ『Straight Out The Jungle』
後進に大きな影響を与えたヒップホップ・グループのデビュー・アルバムにして、ニューヨークのヒップホップ・シーンの黄金期を代表する作品。アフリカ中心主義的で遊び心のある作風が同作の大きな魅力になっている。
20位:芸能山城組『Symphonic Suite AKIRA』
アニメーション映画 『AKIRA』のサウンドトラック・アルバム。東南アジアや東アジアの伝統音楽を下敷きとした魅惑的な音世界が展開され、これまでヒップホップや電子音楽のプロデューサーたちに数え切れないほどサンプリングされてきた作品である。
19位:ジェーンズ・アディクション『Nothing’s Shocking』
激しくも独創的で、予測できないロック・サウンドが繰り広げられる、ジェーンズ・アディクションのメジャー・デビュー・アルバム。このアルバムで彼らは、オルタナティヴ・ロック界でも指折りの重要バンドとして知られるようになった。
18位:ミスター・フィンガーズ『Amnesia』
ラリー・ハードによる別名プロジェクトとして名高いミスター・フィンガーズの1stアルバム。ここに収録されているディープ・ハウスの名曲「Can’t You Feel It」は、のちにハウス・ミュージック・シーンから生まれる数々のヒット曲の青写真になった。
17位:スレイヤー『South Of Heaven』
前作に続きプロデューサーにリック・ルービンを迎えたスレイヤーにとって4作目となるスタジオ・アルバム。意図的にダークな色合いを強めた作風で、メタル界でも屈指の恐ろしさを誇るアルバムに仕上がった。
16位:トラヴェリング・ウィルベリーズ『Traveling Wilburys Vol.1』
ジョージ・ハリスン、ジェフ・リン、ボブ・ディラン、ロイ・オービソン、トム・ペティから成るスーパーグループによる1stアルバム。それぞれのアーティストの強みが見事に活かされており、深く印象に残る温かいポップ・ソングが満載の1作である。
15位:ブギ・ダウン・プロダクションズ『By All Means Necessary』
伝説的ヒップホップ・グループの2ndアルバムは、スコット・ラ・ロックの死後にリリースされたこともあり、内省的で痛烈な内容の1作になった。また、このアルバムでKRS・ワンはヒップホップ界における指導的な立場に躍り出るとともに、最も偉大な現役MCのひとりとして認められるようになった。
14位:ポーラ・アブドゥル『Forever Your Girl』
多方面で活躍するポーラ・アブドゥルのデビュー・アルバム。「Opposites Attract」や「Straight Up」など、80年代を代表するダンス・ポップ・チューンが収められている。
13位:EPMD『Strictly Business』
ロング・アイランド出身のヒップホップ・デュオ、EPMDのデビュー作は、最高にファンキーで自信に満ちたアルバムだった。セールス面で大成功を収めるとともに、後進のラッパーたちにも世代を問わず影響を与えてきた1作である。
12位:シャーデー『Stronger Than Pride』
表題曲「Stronger Than Pride」や「Paradise」などの名曲を収録した、UK出身のグループによる3rdアルバム。彼らはこの作品をきっかけに、洗練されたサウンドを得意とするR&B界のレジェンドとして不動の地位を築いた。
11位:R.E.M.『Green』
R.E.M.にとって6作目となるスタジオ・アルバム。政治や環境などのテーマを取り上げたことで、影響力のある力強い作品に仕上がっている。
10位:トーク・トーク『Spirit Of Eden』
トーク・トークが1988年に発表したこのアルバムは、それまでの作品とは大きく異なり、アンビエントな質感や実験的なサウンドに重きを置いた作風だった。そのことが浮世離れした魅力を生んでいる同作は、彼らのキャリアの中でも特にユニークな1作である。
9位:エリックB&ラキム『Follow The Leader』
表題曲「Follow The Leader」や「Microphone Fiend」などを収録した、有名ヒップホップ・デュオ、エリックB&ラキムによる2ndアルバム。前作同様、エリックBのすばらしいトラックに乗せて、ラキムが叙情味を極めたリリックを披露している。
8位:ピクシーズ『Surfer Rosa』
世に名高いピクシーズによる2作目のアルバムは、露骨な歌詞と激しいサウンドを特徴とするパンク・ナンバーが満載の1作。その視点は冷笑的でありながら、同時に洞察力にも優れている。
7位:メタリカ『…And Justice For All』
言わずと知れたヘヴィ・メタル・バンドのメタリカが、ベーシストのクリフ・バートンの死後初めてリリースした作品。痛烈な政治的批判を含んだ歌詞とぶっきらぼうなサウンドが魅力的な、メタル・アルバムの傑作である。
6位:U2『Rattle and Hum (魂の叫び)』
U2は前作『The Joshua Tree』の歴史的な成功を受けて、風変わりだが独創的なアイデアを考え出した。それは、ライヴ音源とスタジオ音源を組み合わせたアルバムを制作するというものだった。しかもそれは、同名のライヴ・ドキュメンタリー映画のサントラとしての側面も持っていた。そう聞くと手に負えない感じがするが、実際にはこの作品も成功を収めた。U2が無敵のバンドなのは、それ相応の理由あってのことなのだ。
5位:トレイシー・チャップマン『Tracy Chapman』
トレイシー・チャップマンが、その独特な歌声を世界に知らしめた驚くべきデビュー・アルバム。ラジオで大きな人気を博した「Fast Car」を収録した本作は、ヒット・チャートでも頂点に達している。
4位:ソニック・ユース『Daydream Nation』
比類なきグループによる5作目のスタジオ・アルバムにして、インディー・ロックの名作として広く知られる作品。アンダーグラウンド・ロック・シーンを形作る様々な要素が見事に凝縮されている。
3位:マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン『Isn’t Anything』
世界的に有名なロック・バンド、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインのデビュー・アルバムは、シーンの様相を一変させるほど革新的だった。シューゲイザーという音楽の基礎を作り上げた1作だ。
2位:N.W.A.『Straight Outta Compton』
ギャングスタ・ラップというジャンルの成立に重要な役割を果たし、アイス・キューブやドクター・ドレーのキャリアの出発点となった作品。このアルバムが持つ影響力の大きさは、もはや誇張して語る方が難しいほど甚大である。
1位:パブリック・エネミー『It Takes A Nation Of Millions To Hold Us Back』
鋭く容赦ない社会批判と聴く者を圧倒するサウンドが詰まった、革命的ヒップホップ・グループの2ndアルバム。リリースから数十年が経ったいまでも、本作の衝撃度は少しも薄れてはいない。
ランキングから漏れていると思う1988年の名盤があれば、コメント欄で是非シェアして欲しい。
Written By Sam Armstrong
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