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1973年に発売されたアルバム・ベスト65:50年前に生まれた名盤たちをランキング【動画付】
1973年は、傑作アルバムが数多くリリースされた当たり年だった。スティーヴィー・ワンダーは前代未聞の快進撃の真っ只中で、ピンク・フロイドは史上屈指の有名アルバムをリリース。エルトン・ジョンが2作の傑作フル・アルバムをリリースし、ベティ・デイヴィスがデビュー・アルバムを世に問うたのもこの年だった。
つまり、ほとんどすべてのジャンルの音楽ファンにとって、愛してやまない作品が生まれた一年だったのだ。そんな1973年の傑作アルバムをまとめたリストを通して、あなたにとってもお気に入りの作品が見つかることを願っている。
各アルバムの代表曲を収録したプレイリストを公開中(Apple MusicとSpotifyはこちら)。
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65位: ジャクソン・ブラウン『For Everyman』
シンガー・ソングライターのジャクソン・ブラウンによるセカンド・アルバム。驚異的なデビューを飾った前作のスタイルを踏襲し、洞察力の鋭い歌詞と美しく重ねられた演奏に乗せて幅広いテーマに取り組んだ1作となった。
64位: ブライアン・フェリー『These Foolish Things (愚かなり、我が恋)』
ロキシー・ミュージックでリード・ヴォーカルとして活動する傍らリリースされた、ブライアン・フェリーのソロ・デビュー作。ボブ・ディランをはじめエルヴィス、スモーキー・ロビンソン、ザ・ビートルズなどの楽曲に楽しくも革新的なアレンジを施した素晴らしいカヴァー・アルバムだ。
63位: ヴァンゲリス『L’Apocalypse Des Animaux (動物の黙示録)』
ギリシャ出身の作曲家にしてエレクトリック・ミュージックのパイオニアであるヴァンゲリスによるサウンドトラック・アルバム。幻想的なシンセのコードとノリの良い打ち込みのリズムが特徴的なタイトル・トラックを筆頭に、少なくとも10年は時代に先駆けたかのようなサウンドだ。
62位: トム・ウェイツ『Closing Time』
個性的なシンガー・ソングライターのトム・ウェイツは、デビュー・アルバム『Closing Time』でその類稀なる才能を世に知らしめた。
61位: ジョー・ウォルシュ『The Smoker You Drink, The Player You Get』
ジョー・ウォルシュ特有のギター・プレイが遺憾なく発揮された1作。軽快でポップなスタンダード・ナンバーから濃密で華やかなギター・ソロまで、ロックというジャンルの幅広い側面を含んだ音楽性のアルバムである。
60位: マーヴィン・ゲイ『Let’s Get It On』
マーヴィン・ゲイの13作目となるスタジオ・アルバムは、セクシーかつムーディなR&Bの青写真だといえよう。ほかの誰にも真似できない表題曲から、「Just To Keep You Satisfied」のような隠れた名曲まで、徹底的に官能的なソウルの傑作アルバムだ。
59位: ポール・サイモン『There Goes Rhymin’ Simon (ひとりごと)』
サイモンがソウルやR&Bに挑戦した1973年のアルバム『There Goes Rhymin’ Simon』は、彼の最もよく知られた作品の一つだ。「Loves Me Like a Rock」や「Take Me To The Mardi Gras」といった名曲も同作に収録されている。
58位: ブルー・オイスター・カルト『Tyranny & Mutation (暴虐と変異)』
個性派ロック・バンドである彼らのセカンド・アルバムは、デビュー作よりさらにスピーディーでダーク、そして風変わりな作品に仕上がっており、だからこそ聴く者を惹きつけてやまない。
のちの作品のように商業的なヒット曲こそ収録されていないものの、一筋縄ではいかない彼らの作品の世界観を知るための手引きとして申し分ないアルバムだ。
57位: エルヴィス・プレスリー『Aloha From Hawaii Via Satellite』
プレスリーが1973年にホノルル・インターナショナル・センターで行ったコンサートの模様を収めたライヴ盤。ポップ・アイコンであった彼がカヴァー曲や新曲、そして自身の定番曲を実に印象的なスタイルでパフォーマンスした、最高の瞬間が捉えられている。
56位: リンゴ・スター『Ringo』
リンゴ・スターの3作目となるソロ・アルバムには、彼の元バンドメイトが全員、三者三様の形で参加している。ザ・ビートルズという並外れたポップ・グループの音楽的精神が蘇った作品だ。
55位: タンジェリン・ドリーム『Atem』
一度聴いたら忘れられないサウンドとダークな雰囲気で満たされた『Atem』。浮世離れした音世界を生み出すタンジェリン・ドリームの本領が存分に発揮されている。
54位: クラウス・シュルツェ『Cyborg』
物々しくも恍惚感のあるクラウス・シュルツェの『Cyborg』は、1973年当時のエレクトリック・ミュージックを牽引する最先端の作品だった。いまになって改めて聴いても、魅惑的で深く印象に残るアルバムである。
53位: アリス・クーパー『Billion Dollar Babies』
このアメリカのバンドによる6作目のスタジオ・アルバムは大きな成功を収めたが、少しばかり刺激が強すぎる内容だった。しかし、不安を掻き立てられるような楽曲の題材に立ち向かう勇気さえあれば、スリル満点なハード・ロックの名作を味わうことが出来るだろう。
52位: ジョン・レノン『Mind Games (ヌートピア宣言)』
ジョン・レノンが1973年に発表した『Mind Games』は、彼の作品群の中でも特に内省的なアルバムであり、転換期を迎えていたこのアーティストを知る上で独自の視点を与えてくれる。
51位: デレク・アンド・ザ・ドミノス『In Concert』
ブルース・ロック・バンドである彼らのコンサート音源をアナログ盤2枚組に纏めた大ヴォリュームのライヴ・アルバム。メンバーそれぞれの高い演奏技術と、バンドとしての彼らの化学反応が如実に表れた1作である。
50位: デヴィッド・ボウイ『Aladdin Sane』
前作に続きデヴィッド・ボウイが”ジギー・スターダスト”に扮した1973年発表の同作は、刺激的で予測不可能なアルバムだ。実験的なジャズ、ロック、R&Bなど実に幅広いジャンルにまたがる音楽がリスナーの前に展開される。
49位: ジョージ・ハリスン『Living In The Material World』
元ビートルズのジョージ・ハリスンによる4作目のスタジオ・アルバム。同作のハイライトである「Give Me Love (Give Me Peace on Earth)」からも明らかなように、非常に内省的でスピリチュアルな内容の作品である。
48位: ジェスロ・タル『A Passion Play』
UK出身のバンド、ジェスロ・タルが1973年に発表したコンセプト・アルバム。死後の世界のキリスト教的な解釈から着想を得て、刺激的なプログレッシヴ・ロックに仕立て上げた作品だ。
47位: キング・クリムゾン『Larks’ Tongues In Aspic (太陽と戦慄)』
プログレッシヴ・ロックの雄、キング・クリムゾンがメンバーを一新して制作した通算5作目のスタジオ・アルバム『Larks’ Tongues In Aspic (太陽と戦慄)』は、質感、リズム、ヴォーカルと、どこを取ってもきわめて独創的で、それらが新鮮かつ挑戦的なサウンドを作り出している。
46位: ビーチ・ボーイズ『Holland』
ビーチ・ボーイズの19作目のスタジオ・アルバムはユトレヒトでレコーディングされたが、それでもやはりカリフォルニアのような雰囲気が感じられる。従来よりも多くのメンバーが作曲に参加し、共同作業で制作されたことが大きな特徴だが、作品全体の統一感を欠いてはいない。
45位: マグマ『Mekanïk Destruktïw Kommandöh (呪われし地球人たちへ)』
マグマの3作目のスタジオ・アルバムでは、ジャズ、ロック、合唱音楽、そしてプログレが渾然一体となって、一つのユニークなサウンドにまとまっている。1973年にリリースされた作品の中でも屈指の独創性を持ったアルバムだ。
44位: ペスカード・ラビオーソ『Artaud』
スペイン語で歌われるロックの名盤『Artaud』は、熟練した演奏技術と他では聴けない独自性の高さを特徴としたアルバムである。「Cementerio Club」や「Por」、「La Sed Verdadera」をはじめとするその収録曲は、繊細で切ないほどに抑制が効いている。
43位: フェイセズ『Ooh La La』
ロッド・スチュワートのソロ活動が軌道に乗ったころにリリースされたフェイセズとしては4作目かつ現時点でのラスト・アルバムだ。再結成を長らく待ち望むリスナーがいるのも頷けるようなポップ・ロック・ナンバーが満載の1枚となっている。
42位: シン・リジィ『Vagabonds of the Western World (西洋無頼)』
グルーヴィーかつ陽気で、そして完全に常識破りの『Vagabonds of the Western World』を聴けば、シン・リジィが同世代のグループの中でも特にファンから愛され、後進にも大きな影響力を持っていた理由がよくわかるだろう。
41位: マーシャル・タッカー・バンド『The Marshall Tucker Band』
サウスカロライナ出身のマーシャル・タッカー・バンドによるデビュー・アルバム。ロック、ジャズ、カントリー・ミュージックを融合した独特のサウンドで、音楽シーンにおけるサザン・ロックの重要性を証明した。
40位: レッド・ツェッペリン『Houses Of The Holy (聖なる館)』
彼らの作品として初めて、全編オリジナル曲で構成された1作だ。フォーク・ロック、レゲエ、そして少しばかりファンクの要素も取り入れたことで、それまでのアルバムより肩の力の抜けた軽快なサウンドに仕上がっている。
39位: スライ&ザ・ファミリー・ストーン『Fresh』
サンフランシスコ出身のファンク・バンド、スライ&ザ・ファミリー・ストーンによる6作目のスタジオ・アルバム。彼らはその鋭い政治的メッセージを少しも損なうことなく、ポップさとファンキーさを見事に両立してみせた。
38位: グラディス・ナイト&ザ・ピップス『Imagination』
R&B界のスターである同グループが、ブッダ・レコードへの移籍後初めてリリースしたアルバム。内容と表現方法の両面において彼らの円熟味と一流の音楽センスが感じられ、現在でもグループの代表作の一つとされている。
37位: ジョン・ケイル『Paris 1919』
ウェールズ出身のアーティストによる、批評家からの評価も高いアルバム。深く響きのいいサウンドが特徴で、美しいオーケストラの演奏が全編を彩っている。
36位: ポール・マッカートニー&ウィングス『Band On The Run』
ポール・マッカートニーはこのアルバムのレコーディング直前に、バンド・メンバー2人が脱退するという困難な状況に直面した。それでも彼は同作において、完成度とセールス成績の両面で彼のソロ・キャリアを代表する楽曲をいくつも作り出した。高揚感のあるサウンドを特徴とするタイトル・トラックもそんな楽曲の一つである。
35位: エマーソン、レイク&パーマー『Brain Salad Surgery (恐怖の頭脳改革)』
UK出身のプログレ・バンド:エマーソン、レイク&パーマーが1973年にリリースした1作。彼らの持つ見事なアレンジ力と電子音楽への愛が表れた作品で、彼らの最高傑作の一つだ。
34位: エルトン・ジョン『Don’t Shoot Me I’m Only the Piano Player (ピアニストを撃つな!)』
エルトン・ジョンとバーニー・トーピンが大ヒット作『Honky Chateau』に続いて発表したアルバム。お手本のようなポップ・ナンバーを集めた楽しい作品で、アメリカとUK両国のチャートで首位を獲得した。
33位: ポール・マッカートニー&ウィングス『Red Rose Speedway』
このグループにとって2作目のスタジオ・アルバムとなったこの作品は、多様でジャンルに縛られない作風となった。アート・ロック、ポップ、実験的音楽などの要素を取り入れており、聴く度に新たな発見があるアルバムだ。
32位: キャロル・キング『Fantasy』
キャロル・キングは5作目のスタジオ・アルバムとなった本作で、キャリア初期からの持ち味であった質素で聴き心地のいいサウンドをさらに発展させた。結果として華やかさを増したその作風により、彼女のよりグルーヴィーな側面が見事に引き出されている。
31位: レーナード・スキナード『Pronounced ‘Lĕh-‘nérd ‘Skin-‘nérd』
ロック界の大物であるレーナード・スキナードのデビュー作であり、「Free Bird」など、グループを代表するトラック数曲を収録した重要作だ。彼らが伝説的ロック・バンドとしての地位をほしいままにしている理由がよくわかる作品となっている。
30位: オールマン・ブラザーズ・バンド『Brothers And Sisters』
ファン人気の高い「Ramblin’ Man」を収録する1973年の作品。彼らにとって最初で最後の全米ナンバー・ワン・アルバムであり、サザン・ロックがメインストリームに進出するための道を切り拓いた記念碑的な1作だ。
29位: スティーリー・ダン『Countdown To Ecstasy』
『Countdown To Ecstasy』は、ジャズの素養に裏打ちされた軽快なアレンジとロック調のギターというスティーリー・ダンの強みが見事に調和したアルバムだ。
28位: セコス&モリャードス『Secos & Molhados』
セコス&モリャードスが1973年に発表したセルフ・タイトル・アルバム。本作で彼らは、心の奥底から湧き上がる感情やブラジル音楽の根底にある豊かな感性を探求した。ロックなのか、フォークなのか、はたまたプログレなのか、ジャンルの分類は難しいが、いずれにせよ刺激的な展開に満ちたアルバムであることには変わりがない。
27位: ハービー・ハンコック『Head Hunters』
クロスオーバーのヒット曲「Watermelon Man」が収録された、ハービー・ハンコックによる1973年のアルバム。ファンクやR&Bとジャズを見事に融合させ、のちのジャズ・フュージョンの基礎を築いた。
26位: ビリー・ジョエル『Piano Man』
直前に法律上の紛争を抱えていたこともあり、ジョエルのセカンド・アルバムは“二作目のジンクス”というべき失敗に終わってもおかしくはなかった。だがその反対に本作は驚くべき大成功を収め、美しいメロディを生み出す彼の並外れた才能が陽の目を見たのである。
25位: ザ・ローリング・ストーンズ『Goats Head Soup (山羊の頭のスープ)』
いかがわしさや品のなさが全面に押し出されたザ・ローリング・ストーンズによる1973年のアルバム。陰気でダーティなロック・ナンバーの数々が、無謀でスリリングな旅にリスナーを誘う1作である。
24位: ブルース・スプリングスティーン『Greetings From Asbury Park (アズベリー・パークからの挨拶)』
アメリカが誇る国民的ロック・スター、ブルース・スプリングスティーンのデビュー・アルバム。何が彼の音楽をこれほど特別にしているのかを知る上で、格好の出発点となる作品だ。1作を通して、ディランの影響を滲ませたフォークや、実体験に基づいた物語、そして10代の精神に溢れた力強いリズムを堪能することができる。
23位: ホークウインド『Space Ritual』
荒々しいリフの数々とサイケデリックな雰囲気が特徴的な『Space Ritual』には、70年代最高のスペース・ロック・バンドによるライヴ・パフォーマンスが完璧な形で収められている。
22位: ジェームス・ブラウン『The Payback』
1973年にジェームス・ブラウンが発表したアルバムは、もともと映画のサウンドトラックになるはずだったという1作。ファンクの名盤との呼び声も高く、タイトル・トラックは音楽プロデューサーたちの手でこれまで幾度となくサンプリングされている。
21位: オージェイズ『Ship Ahoy』
オージェイズによるこの画期的なアルバムは、黒人奴隷の貿易に使用した航路に始まり、現代に蔓延る様々な社会悪を扱っている。恋愛や失恋を歌ったバラードにとどまらない、ソウル・ミュージックのさらなる可能性を示した作品だ。
20位: グランド・ファンク・レイルロード『We’re An American Band』
トッド・ラングレンがプロデューサーを務めたロック・バンド、グランド・ファンク・レイルロードの通算7作目となるスタジオ・アルバム。彼らの持つポップな感性と、人を惹きつけるスマートな作曲センスが見事に溶け合ったグループの最高傑作だ。
19位: ロキシー・ミュージック『For Your Pleasure』
ロキシー・ミュージックのオリジナル・メンバーが顔を揃えた最後の作品。複数のジャンルを自在に融合させた実験的かつ予測不可能な作風は、後進の多くのバンドに影響を与えた。
18位: トッド・ラングレン『A Wizard, A True Star (魔法使いは真実のスター)』
『A Wizard, A True Star』は、シンガー・ソングライター、ギタリスト、プロデューサーと多彩な顔を持つトッド・ラングレンのキャリアにおける最高到達点の一つ。「International Feel (世界的意識)」や「Zen Archer」を筆頭に、テープ・ループやシンセを使用した壮大な楽曲が並び、実験的で驚くほどの多様性に満ちた作品に仕上がっている。70年代のサイケ・シーンが誇る野心作だ。
17位: イギー&ザ・ストゥージズ『Raw Power (淫力魔人)』
イギー・ポップ率いるストゥージズはプロデューサーにデヴィッド・ボウイを迎えたこの1973年のアルバムでパンクの原型を示した。そのタイトルに引けを取らないほど獰猛で本能的な演奏が炸裂しているアルバムだ。
16位: ウェイラーズ『Catch A Fire』
ウェイラーズの『Catch A Fire』は、燃えるように激しく、情熱的で、そして革命的なアルバムだ。レゲエの伝統に則り、歴史的・政治的に抑圧されてきた事実に仮借ない批判の目を向けている。
15位: ブライアン・イーノ『Here Come The Warm Jets』
ブライアン・イーノの『Here Come the Warm Jets』は間違いなく、1973年に発表された作品の中でも屈指の特異性をもったアルバムだろう。アンビエント界のパイオニアである彼が同じく得意としていた、風変わりなポップ・ロック・ナンバーの数々が収録されている。
14位: ZZトップ『Tres Hombres』
ZZトップの『Tres Hombres』は、70年代前半のハード・ロック界を代表するアルバムであり、彼らが初めて大きな商業的成功を収めた作品でもある。
13位: イエス『Tales From Topographic Oceans (海洋地形学の物語)』
『Tales From Topographic Oceans』は、イエスによる目まぐるしいほどに複雑で野心的なアルバム。プログレ界のスーパースターである彼らが持つ構想力と技術が最高潮に達している。
12位: ザ・フー『Quadrophenia (四重人格)』
野心的かつ魅力的なロック・オペラ作品であるザ・フーの『Quadrophenia』。物語性の高いアルバムだが、彼らの持ち味であるリフや楽曲そのものの爆発力も健在である。
11位: ルー・リード『Berlin』
ルー・リードが麻薬中毒に陥ったカップルが進む破滅への道を軸に描いた、意欲的なコンセプト・アルバム。彼のアルバムの中でもひときわダークで、同時に魅力的な作品だ。
10位: ジェネシス『Selling England by the Pound (月影の騎士)』
UK出身のジェネシスは5作目のスタジオ・アルバムとなる本作で、多くの人に訴求できるポップな作風よりも、様々なジャンルの融合や細部へのこだわりを優先させた。結果として完成したのはフォークを基調としたプログレッシヴ・ロックの名作で、同ジャンルの最高傑作の一つとしても広く認められている。
9位: ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ『Burnin’』
彼らがアイランド・レコードから発表した2作目のアルバムであり、「Get Up, Stand Up」や「I Shot The Sheriff」といった名曲が収録されている『Burnin’』。抗争を避けていた彼らが徹底抗戦へと政治的姿勢を変えたことが内容にも表れ、闘争的かつ力強い作品となった。
8位: マイク・オールドフィールド『Tubular Bells』
マイク・オールドフィールドがまだ10代のころにレコーディングされ、高い評価を受けたデビュー作。喜びや驚き、落ち着きといった様々な感情を沸き起こさせるインストゥルメンタル・アルバムの傑作だ。
7位: ブラック・サバス『Sabbath Bloody Sabbath (血まみれの安息日)』
ヘヴィ・メタルの象徴的存在であるブラック・サバスによる、ジャンルを代表する名盤。派手な最新技術や技巧的な制作方法を取り入れても、このバンドが熱烈なファンを獲得した所以である荒々しいエネルギーや気概は必ずしも失われないと証明した1作である。それどころか実際には、そうした要素がアルバムの完成度を高める効果を上げている。
6位: ブルース・スプリングスティーン『The Wild Innocent & The E Street Shuffle (青春の叫び)』
デビュー作の8か月後にリリースされた、スプリングスティーンのセカンド・アルバム。ここで彼はEストリート・バンドを正式に迎えるとともに、ジャズやファンクなどの要素を新たに取り入れた。結果として、野心的でありながら完璧にまとまった作品に仕上がった。
5位: ベティ・デイヴィス『Betty Davis』
ベティ・デイヴィスが1973年にリリースしたセルフ・タイトル作は、緊張感のある激しいファンク・ロック・ナンバーが満載の作品だった。知られざる傑作にして、最高に楽しいアルバムである。
4位: エルトン・ジョン『Goodbye Yellow Brick Road (黄昏のレンガ路)』
「Bennie And The Jets」や「Candle In The Wind」といった大ヒット曲が収められた、エルトン・ジョンの驚異的な2枚組アルバム。人間がもつ実に幅広い感情が表現され、あらゆるムードに適した美しい楽曲を聴くことが出来る。
3位: アル・グリーン『Call Me』
アル・グリーンの感動的なヴォーカルとウィリー・ミッチェルの見事なプロデュースが光る『Call Me』は、史上最高峰のソウル・アルバムとしても名高い1作。恋愛や失恋の奥深さを徹底的に探究した作品だ。
2位: ピンク・フロイド『Dark Side of the Moon (狂気)』
UK出身のロック・バンド:ピンク・フロイドによる不動の代表作であり、あらゆるアルバムの中でも屈指の完成度を誇る1作として広く知られている。
1位: スティーヴィー・ワンダー『Innervisions』
スティーヴィー・ワンダーが1973年に発表したアルバムは、メッセージ性の面でも音楽性の面でも先進的だった。彼のもつ先見の明が見事に花開いた作品である。
Written By uDiscover Team
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