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ビー・ジーズ「First Of May」: ロビン・ギブの一時脱退の原因となった69年のシングル
ビー・ジーズに関する雑学クイズのどんなスペシャリストも「どのヒット曲が犬にインスパイアされたか?」という質問を聞かれたことはないだろう。もし聞かれることがあれば、答えはここにある。それは1969年のシングル「First Of May」だ。
「First Of May」はビー・ジーズの歴史上非常に緊迫したタイミングでリリースされた。野心的な2枚組アルバム『Odessa』を発表間近に控えていた。「First Of May」は同アルバムからリリースされた唯一のシングルでありヒット作となったが、この曲がロビンが脱退するきっかけとなったのだ(幸いにも短期間で復帰したが)。
「アルバム“Odessa”のシングルが選ばれた時が我慢の限界だった」とジョニー・ブラックは2001年に『Mojo』でビー・ジーズを振り返った。「選択肢はロビンが歌った“Lamplight”か、バリーが歌った“First Of May”だった。“First Of May”が選ばれた時、ロビンは辞めたんだ」。
ビー・ジーズのボックス・セット『Tales From The Brothers Gibb』のライナー・ノーツで、バリーはこの曲のインスピレーションは、妻リンダとともに飼っていた犬の誕生日が5月1日だったことだと明かしている。「リンダとセイント・ポール大聖堂の近くのアパートに引っ越した時に、グレート・ピレニーズを飼い始めて、バーナビーと名付けたんだ。その頃のアイディアなんだよ。悲しいことにバーナビーはもう亡くなってしまったけど、曲は生き続けている」。
兄弟はデモ・トラックをニューヨークのアトランティック・スタジオでレコーディングし、ロンドンのIBCで完成ヴァージョンを収録した。そこでアレンジャーのビル・シェパードがバリーのリード・ヴォーカルとグループのハーモニーをさらに引き立てるオーケストラを加えた。
Billboard誌によるこの曲のレヴューは「大々的なプロダクションによるバラードで、心をつかむ歌詞は最近の“I Started A Joke”のような商業的な魅力がある」と評した。「I Started A Joke」は全米シングル・チャートで6位を記録したものの、「First Of May」は37位にとどまった。しかしイギリスでは6位、オランダではチャート・トップ、そしてヨーロッパの多くの国と南アフリカ、ニュージーランドでトップ10入りとヒットした。
Written by Paul Sexton
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