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新しいBillboardチャートと両A面シングルを出し続けた1970年のCCR
1970年8月8日、新しくなったBillboard Hot 100(全米シングル・チャート)は特にヴァラエティに富んだラインナップであった。カーペンターズが「(They Long To Be) Close To You(邦題:遥かなる影)」で首位をキープしている間に、モータウンから新たにソロとなったダイアナ・ロスやアルバムチャートが主戦場であるグレイトフル・デッド、元ザ・モンキーズのマイケル・ネスミス、ソウルの女王アレサ・フランクリンにスコティッシュ・ポップ・グループのマーマレードなどニュー・エントリーが続々と現れていた。そんな中、アメリカで最も信頼の厚いヒット・メーカー、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(以下CCR)がヒット・ソングが収められた両A面シングルをリリースしたのだ。
1969年の春に全米2位を記録した「Bad Moon Rising」の裏面に収められていた「Lodi」が52位を記録したように、CCRがファンタジー・レコードからリリースする音源は、両A面扱いであった。これまた全米2位を記録した「Green River」の裏面には30位を記録した「Commotion」が収録され、第3位を記録した「Down On The Corner」の裏面には14位を記録した「Fortunate Son」。しかし「Travelin Band」は裏面の「Who’ll Stop The Rain」とチャート上では「Travelin Band / Who’ll Stop The Rain」と同タイトル扱いになり、続く「Up Around The Bend」も裏面の「Run Through The Jungle」とあわせた「Up Around The Bend / Run Through The Jungle」の表記となった。
この時点で、BillboardチャートではCCRのA面/B面曲を別々に扱わなくなってしまったが、Billboardのライバルであるキャッシュボックス誌は引き続き曲別にチャートに載せていた。いずれにせよ、ジョン・フォガティの強靭なソング・ライティング能力と曲が幅広くラジオにサポートされていたことを象徴している。そして、ちょうど45年前に始まったこの新たなチャートにCCRは「Lookin’ Out My Back Door / Long As I Can See The Light」で56位に初登場した。
「Lookin’ Out My Back My Back Door」は新作アルバム『Cosmo’s Factory』に収録され、このアルバムには既に発売済みの2曲のシングルも収録されていた。アルバムはリリース直後に9週に渡って全米1位を記録し、CCRにとって唯一UKでも首位を獲ったアルバムとなった。ちなみに、この新たなシングルはHot 100チャートを駆け上がり、10月初旬には全米2位を記録することになる。
イギリスでは「Long As I can See The Light」は単体で20位を記録し、キャッシュボックス誌においても57位を記録した。こうしてアメリカで両A面扱いのシングルが、またもやCCRをミリオンセラーへと導いたのであった。
Written by Paul Sexton
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