Stories
ビーチ・ボーイズの陰の立役者、アル・ジャーディン栄光の時とプレイリスト
多くの人がビーチ・ボーイズの陰の立役者としているのはアル・ジャーディンで、彼はウィルソン兄弟の友人で昔のクラスメート、そして彼らの人生を語るには欠かせない人物だ。
1942年9月3日生まれのアル・ジャーディンは、1960年代前半の1年間を除いて、ビーチ・ボーイズのレコーディング史のほぼ全てにメンバーとして参加している。2012年の感動的なリユニオンではアルバム『That’s Why God Made The Radio』をプロデュースしてツアーを行い、それ以来ブライアン・ウィルソンとともに引き続きツアーを行っている。しかし、アル・ジャーディンの素晴らしく巧妙なヴォーカルやミッドレンジのハーモニー、リズム・ギターはいつも他のメンバーほどの認識を得られていなかった。
だからこそ、今回はアラン・チャールズ・ジャーディンにスポットライトを当て、特別に20曲のプレイリスト(主にビーチ・ボーイズの作品だがそれに限らない)を作ってみた。選ばれた楽曲は、アル・ジャーディンがヴォーカリスト、そして多くの場合共同作曲またはアレンジャーとしてクレジットのある曲に絞った。アル・ジャーディンはリード・ヴォーカルをともに請け負ったり、インストゥルメンテーションの鍵となる役割を果たしたり、共同制作者として活躍し、それは1970年代、特にブライアン・ウィルソンが機能していなかった時期にはますます増えていった。
この選曲はビーチ・ボーイズの大ヒット曲「Help Me, Rhonda」、「Then I Kissed Her」と「Cotton Fields」も含んでいる。もっと現代に近いものでいうと『That’s Why God Made The Radio』に収録されており、アル・ジャーディンがブライアン・ウィルソンとともにリード・ヴォーカルを務める「From There To Back Again」も入れている。
プレイリストには、2010年に68歳という年齢でソロ・デビューを果たした『A Postcard From California』のタイトル・トラックも含めている。また、ブライアン・ウィルソンの2015年のソロ・アルバム『No Pier Pressure』でヴォーカルの貢献をした2曲、「The Right Time」と「Whatever Happened」も入れている。アル・ジャーディンは『Pet Sounds』の50周年ワールド・ツアーを含むブライアン・ウィルソンのバンドとともにツアーをし、まるで時間が巻き戻ったかのようだった。自ら注目を求めることのなかったアル・ジャーディンは、アメリカのポップ史において最も偉大なヴォーカル・サウンドのグループにおいて、不可欠な役割を果たし、それだけで幸せを感じていたのだ。
Written by Paul Sexton
- ビーチ・ボーイズ アーティスト・ページ
- ビーチ・ボーイズ:史上最高のヴォーカル・グループ
- チェックすべきビーチ・ボーイズの名曲10曲
- 「『Abbey Road』さえも羨ましがる」と評された『Surf’s Up』
- なぜ、ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』が芸術品であり続けるのか?
- ザ・ビーチ・ボーイズが『1967 –Sunshine Tomorrow』を発表
- ザ・ビーチ・ボーイズがキャピトルと契約した日
- ビーチ・ボーイズ関連記事
Pingback: The Beach Boys' Slow-Blooming 'Sunflower' - uDiscover