News
トラジカリー・ヒップの歴史を辿る新作ドキュメンタリーがトロント国際映画祭でプレミア上映
カナダを代表するロックバンド、トラジカリー・ヒップ(The Tragically Hip)の新作ドキュメンタリーが今年のトロント国際映画祭(以下TIFF)のプライムタイム部門でプレミア上映されることが決定した。
マイク・ダウニー監督によるドキュメンタリー映画『The Tragically Hip: No Dress Rehearsal』は、ロブ・ベイカー、ゴード・ダウニー、ジョニー・フェイ、ポール・ラングロワ、ゴード・シンクレアの地元キングストン(オンタリオ州)での最初のコラボレーションから始まり、その後のバンドの約40年にわたるキャリアを追っている。Amazonプライム・ビデオでの正式な配信開始日は現時点では未定。
この上映に先駆け、監督のマイク・ダウニーは次のように述べている。
「今年のTIFFでトラジカリー・ヒップの素晴らしい物語を初公開できることを大変嬉しく思っています。パワフルで記憶に残るイベントになるでしょう。このプロジェクトは、バンドの40年の歴史から個人的な未公開映像を集めた愛の結晶です。私たちは、何がバンドを結束させ、何が彼らを引き離し、いかにしてカナダや世界中の多くのファンの心をとらえたのかを理解しようと努めました」
<関連記事>
・トラジカリー・ヒップのフロントマンのゴード・ダウニーが53歳で死去
・カナダのミュージシャン トップ20
トラジカリー・ヒップの偉業
トラジカリー・ヒップは、そのキャリアを通じて14作のスタジオ・アルバムをリリースし、うち9作が母国カナダで1位を獲得。これまでに17度のジュノー賞を受賞し、2021年にはヒューマニタリアン賞を授与されている。
バンドのリード・シンガーであるゴード・ダウニーが末期の脳腫瘍と診断された後に着手した2015年のアルバム『Man Machine Poem』を携えて行った長期のカナダ・ツアー“Man Machine Poem Tour”の最終公演となった、2016年8月、地元キングストンのロジャース・Kロック・センターでのコンサートが5人での最後のパフォーマンスとなった。
トラジカリー・ヒップがカナダのウォーク・オブ・フェイムに最初の星を刻んでからおよそ20年後となる2022年、彼らはその人道的活動が評価され、2度目の殿堂入りを果たしている。彼らは、キャンプ・トリリウム、カナダ癌協会、サニーブルック財団、ウォー・チャイルド、スペシャル・オリンピックス、ユニゾン慈善基金といった団体に何百万ドルもの寄付金を集めることに貢献した。
先日、バンドは名作デビュー・アルバム『Up To Here』の記念ボックス・セットを11月8日にリリースすることを発表。1989年9月5日にリリースされたこのアルバムには、「Blow At High Dough」や「New Orleans Is Sinking」といった、カナダのロック・ラジオ・チャートでNo.1を獲得した画期的なシングルが収録されており、バンドは1990年のジュノー賞で最優秀新人賞を受賞している。
Written By Sam Armstrong
トラジカリー・ヒップ『Up To Here (Deluxe)』
2024年11月8日発売
iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music
- トラジカリー・ヒップの最新アルバム『Saskadelphia』から、先行曲「Ouch」のMV公開
- トラジカリー・ヒップのフロントマンのゴード・ダウニーが53歳で死去
- カナダのミュージシャン トップ20
- カナダの“サマー・オブ・ラヴ”、その聖地はトロントのヨークヴィル
- ベスト・スポーツ・アンセム15選:世界のアスリートを称える名曲たち
- テレビ番組『サタデー・ナイト・ライヴ』の最高かつ伝説的なパフォーマンス・ベスト15
- 90年代オルタナティブ・ソング・ベスト100選