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第33回ロックの殿堂入り:ダイアー・ストレイツ、ムーディー・ブルース、ボン・ジョヴィらが殿堂入り
第33回ロックの殿堂入りの式典が4月14日、クリーヴランドのパブリック・オーディトリアムで開催され、新しく殿堂入りしたボン・ジョヴィ、ザ・カーズ、そしてムーディー・ブルースらのパフォーマンスが披露された。注目を浴びたダイアー・ストレイツの元フロントマンであり、ソングライターのマーク・ノップラーは欠席し、通例となっている他のアーティストによる紹介もなかったため、元バンドメイトであり長年の友人であるジョン・イルズリーが自身でグループを紹介した。
同じく元ダイアー・ストレイツのメンバーだったガイ・フレッチャーとアラン・クラークとともに登壇したジョン・イルズリーは「少し変わっているとは思いますが、ダイアー・ストレイツをロックの殿堂に迎えていただき大変光栄です」と話し、ライヴ・パフォーマンスも行われなかった。一方でジョン・ボン・ジョヴィはブロードキャスターのハワード・スターンからの紹介の後、約20分にも及ぶスピーチを行った。また、ボン・ジョヴィの元メンバーであるリッチー・サンボラとアレック・ジョン・サッチとのリユニオンも実現し、「When We Were Us」では、ジョンとリッチーは1本のマイクを2人で歌った。
この式典の一夜はザ・キラーズによって幕が開けられた。2017年に亡くなったトム・ペティを追悼してザ・ハートブレイカーズとの初期の楽曲「American Girl」を熱唱。ハートのアン・ウィルソンとアリス・イン・チェインズのギタリスト、ジェリー・カントレルはサウンドガーデンの「Black Hole Sun」を演奏して、クリス・コーネルを追悼した。
故ニーナ・シモンの殿堂入りは、彼女の楽曲をローリン・ヒル、アンドラ・デイ、ザ・ルーツがパフォーマンスし、ニーナ・シモンの兄弟のサム・ウェイモンが代わりにトロフィーを受賞した。アラバマ・シェイクスのフロントウーマン、ブリタニー・ハワードとギタリストのフェリシア・コリンズ(『Marie & Rosetta』のステージでギターを演奏)がもう一人の殿堂入りを果たしたシスター・ロゼッタ・サープを称えて演奏を行った。
ザ・カーズは2011年以来のライヴ・パフォーマンスを行って殿堂入りを記念、新しいカテゴリーとしてスティーヴ・ヴァン・ザントが特別なプレゼンテーションを行い、「The Hall of Fame Singles(殿堂入りシングル)」を発表した。そこには、ジャッキー・ブレンストン&ヒズ・デルタ・キャッツの「Rocket 88」(1951年)、リンク・レイ&ザ・レイメンの1958年の楽曲「Rumble」、キングスメン「Louie Louie」(1963年)、プロコル・ハルムの1967年の画期的な「A Whiter Shade of Pale(邦題:青い影)」(1967年)、そしてステッペンウルフの1968年の「Born to Be Wild(邦題:ワイルドでいこう!)」がその新たな栄光を手にした。
最後のセットは新しく殿堂入りしたムーディー・ブルースが行った。アン・ウィルソンが再びステージに戻りグループを紹介した。「ムーディー・ブルースは幼少期から大人へと成長する過程で私を形作りました。彼らの哲学、精神、ロマンティシズム、そしてメッセージは、当時まだ形成されつつあった思春期の私の心を解き放ち、挑戦する気持ちを抱かせてくれたんです。当時私とデートした数少ない男子は「Nights in White Satin(邦題:サテンの夜)」や「Dawn Is a Feeling(邦題:夜明けの空)」が車のラジオでかかった瞬間に、バンドに出し抜かれてしまっていました。そして「Legend of a Mind(邦題:ティモシー・リアリー)」がかかると、だいたいデートは終わりを迎えていました。地球の男の子は、あのバンドの歌に出てくる“Astral Plane”のように響くことはありませんでした」。ムーディー・ブルースは「I’m Just a Singer in a Rock and Roll Band」「Wildest Dreams」「Nights in White Satin」そして「Ride My See Saw」を演奏した。式典はアメリカのテレビ局HBOで5月5日に放送される。
Written by Paul Sexton