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女性ラッパーとして初めて100万枚を売ったソルト・ン・ペパの伝記映画がアメリカで放送
米有料テレビ局Lifetimeは、「Push It」や「Let’s Talk About Sex」といった楽曲を送り出し男性社会であったヒップホップ界に風穴を開けたソルト・ン・ペパ(Salt-N-Pepa)についての伝記映画を公開する。シンプルに『Salt-N-Pepa』と題されたこの3時間の映画は1月23日に放送される。最初のテレビ放送に続いて、このLifetimeのアプリとオンデマンドでも視聴可能となる(*日本での放送・配信は未定)。
監督はマリオ・ヴァン・ピーブルズで、ソルト役にG.G.タウンソン、ペパ役にライラ・オドム、DJスピンデラ役にモニーク・ポールが出演している。映画は、彼女たちが初の女性ラップアーティストとしてプラチナ・ディスクを獲得し、グラミー賞を含む複数の賞を受賞して画期的な成功を収め、後に続くすべての女性ラッパーへの道を切り開いていく様子を描いている。
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この映画について、ソルト・ン・ペパのソルトはYahoo! Entertainmentにこう語っている。
「これは音楽やソルト・ン・ペパの偉業だけでなく、友情にも基づいています。グループになる前から友達だったんです。ジャンルだけでなく、世界的にも男性優位のヒップホップ界の中で女性が音楽に携わることの浮き沈み、高みや低み、そしてその中をどうやって切り抜け、どうやって生き延びてきたか。そしてどうやって悲劇的な物語にならずに済んだのか。私たちはまだここにいる。私たちはまだまだ活動中です。私たちがどれだけ素晴らしいか、どれだけの困難があったのかを見ることは、女性にとって刺激的だと思います」
この伝記映画の後には、ドキュメンタリー映画『Let’s Talk About Salt-N-Pepa』が放送され、ソルトとペパがZoomコールに登場し、彼女たちキャリアや映画の詳細について話し合う。
ヒップホップの歴史の中でも最も興味をそそられるストーリーを持つソルト・ン・ペパの経歴を描くには3時間以上は必要になるだろう。しかし、映画『Salt-N-Pepa』とドキュメンタリー映画『Let’s Talk About Salt-N-Pepa』の組み合わせは、すべての良い部分を網羅することに成功している。
Written By Larisha Paul
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