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リチャード・カーペンターが名曲「Close To You / 遙かなる影」 の起源を語る
バート・バカラックとハル・デヴィッドが共作したカーペンターズのヒット曲「(They Long To Be) Close To You」(邦題:遙かなる影)が異例の成功を納めてから50年近くが経ち、カレン・カーペンターの卓越した歌声とリチャード・カーペンターによる優れた編曲から生まれた彼らの不朽の名曲の数々が、リチャード・カーペンター自らが指揮を執り、ロンドンのアビイ・ロード・スタジオで録音されたロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団との共演によって蘇る。
『Carpenters With The Royal Philharmonic Orchestra』は、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団によるアルバム・プロジェクトの最新シリーズで、過去にはビーチ・ボーイズ、エルヴィス・プレスリー、アレサ・フランクリン、ロイ・オービソンをはじめとするアイコニックなアーティストたちの作品を再構築してきたが、今回初めて、アーティスト自らがプロジェクトそのものを率いることになる。リチャード・カーペンターは今作において、プロデューサー、アレンジャー、そして指揮者を務める。
1970年5月15日にリリースされた「(They Long To Be) Close To You」はカーペンターズの前にも、ディオンヌ・ワーウィックやリチャード・チェンバレンなどによってレコーディングされていたが、カーペンターズによるヴァージョンによって一躍この曲が世界的に知られることになった。
元々はこの曲をレコーディングしたA&Mレコードの共同創設者でもあるハーブ・アルパート本人からカーペンターズに手渡され、彼らがレコーディングすることになったという。しかしその手渡されたものは、メロディとコード進行が書かれた1枚の簡単な楽譜のみだったという。
リチャード・カーペンターはuDiscoverの取材にこう語っている。「曲が書かれたそのままの状態で、導入部も編曲も何もなかった。小節とメロディと歌詞、それから基本的なコード進行しか書かれていなかったんだ」。
「当時のアルパートは、楽曲そのものがポテンシャルを秘めていると考えていて、僕にこう言ったんだ。“君の思うようにこの曲を料理してくれ。僕自身が録った曲は存在するが、君の編曲の自由を奪いたくないから、君のものが出来上がるまでは聴いて欲しくはないんだ」と彼は振り返っている。
「オリジナル・ヴァージョンは8カウントの遅めのシャッフルだった。だから僕はマルチトラック方式で録音したあの4部合唱のリフレインが終盤に必要だと思ったんだ。ハーブの言うことは正しかったよ。“Close To You”はカレンと僕の能力を発揮するにはパーフェクトな楽曲だったよ」。
Written by uDiscover Team
カーペンターズ『Carpenters With The Royal Philharmonic Orchestra』
2018年12月7日(金)全世界同時発売
iTunes、CD、2LPレコード、UNIVERSAL MUSIC STORE限定のカラーLP
1. Overture
2. Yesterday Once More
3. Hurting Each Other
4. I Need To Be In Love(青春の輝き)
5. For All We Know(ふたりの誓い )
6. Touch Me When We’re Dancing
7. I Believe You
8. I Just Fall In Love Again(想い出にさよなら )
9. Merry Christmas, Darling
10. Baby It’s You
11. (They Long To Be) Close To You(遙かなる影 )
12. Superstar
13. Rainy Days And Mondays(雨の日と月曜日は)
14. This Masquerade
15. Ticket To Ride(涙の乗車券)
16. Goodbye To Love(愛にさよならを )
17. Top of The World
18. We’ve Only Just Begun(愛のプレリュード)
19. Please Mr. Postman *日本盤ボーナス・トラック
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