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レスリー・ゴーアが1963年に発売した「Misty」が最新米ビルボードTikTokチャートで首位獲得
米国のTikTokで最も人気のある楽曲を追跡する米ビルボードのウィークリー・チャート“TikTok Billboard Top 50”でレスリー・ゴーア(Lesley Gore)が1963年に録音したエロール・ガーナーの名曲「Misty」のカヴァーが首位に輝き、ソフィー・エリス・ベクスターの「Murder on the Dancefloor」がトップ10入りを果たしている。主なTikTokの動画はこちらからご覧になれる。
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1月11日付の同チャートにおいて、前週の3位から首位に躍り出たレスリー・ゴーアのヒット曲「Misty」は、この曲を使った様々なトレンドのおかげで、これまでで最も古い1位獲得曲となった。
その他同チャートには、フロー・ミリの「Never Lose Me」は、ファッションやメイクアップなど様々なトレンドのおかげで7位にランクインしている他、ソフィー・エリス・ベクスターの2001年のヒット曲「Murder On The Dancefloor」が、エメラルド・フェネル監督の最新映画『Saltburn』で使用されたことから生まれたトレンドにより10位にランクインしている。
レスリー・ゴーア
レスリー・ゴーアが最初に脚光を浴びた1963年、彼女はまだ17歳のニュージャージー州の高校生だった。当時マーキュリー・レコードでA&Rを務めていた伝説のクインシー・ジョーンズがプロデュースを手掛けた「It’s My Party」のヒットにより、彼女はメインストリームにその名を知らしめた。
2015年に68歳で他界したレスリー・ゴーアは、形成期に歌手を目指すようになり、幸運にも両親を説得しニューヨークのヴォーカル・コーチの元に通い始め、やがて彼女の声はマーキュリー・レコードの創設者にして社長であるアーヴィング・グリーンのもとに届いた。
彼女のコーチが、ピアノと歌を録音したデモ・テープをマーキュリー・レコードへ送ると、ほどなくして若き日のクインシー・ジョーンズが何百ものデモ音源を持ってゴーア宅を訪れ、その中で2人が唯一気に入った曲が「It’s My Party」だった。
彼女は、「It’s My Party」とそれに続くヒット曲「Judy’s Turn to Cry」を収録した自身のデビュー・アルバム『I’ll Cry If I Want To』(1963年)のために「Misty」のカヴァーをレコーディングした。同アルバムは初リリース時に全米アルバム・ビルボードで24位を記録している。
Written By Tim Peacock
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