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ザ・ルーツの元ベーシスト、ハブことレナード・ハバードが62歳で逝去。その功績を辿る
フィラデルフィア出身のヒップホップ・バンド、ザ・ルーツ(The Roots)で15年間ベーシストを務めたハブことレナード・ハバード(Leonard Hubbard)が、2021年12月16日、ペンシルベニア州ウィンウッドにあるランケナウ病院で逝去した。享年62だった。
ハブの死を確認した彼の義理の娘インディア・オウエンスは、死因は血液がんの一種である多発性骨髄腫で、2007年に初めて診断されていたが、先月までは寛解していたことを明かしている。彼は、ウェスト・フィラデルフィアに暮らしていた。
ハブの妻は、地元フィラデルフィアのテレビ局“6 ABC”の取材に「あっという間の出来事でした。彼はあまり苦しくことはなかったです」と語っている。
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ハブは、『Things Fall Apart』をはじめとするザ・ルーツの象徴的アルバム作品や、ジェイ・Z、エミネムらと共演したザ・ルーツのライヴ・セッションで演奏している他、MCソラー、ジャングル・ブラザーズ、ジャグアー・ライトのアルバムにも参加している。
その生涯
ギャンブル&ハフのケニー・ギャンブルとレオン・ハフ、M.F.S.Bのメンバーといったフィラデルフィア出身の伝説的ミュージシャンたちの近くで育ったハブは、ピッツバーグのカーネギーメロン大学の音楽学部を卒業後、バスキング・バンドや以前にジョシュ・“ザ・ラバーバンド”エイブラムスも在籍していた(大学進学のため脱退)ジャムバンドを経て、1992年にザ・ルーツの前進となる“スクエア・ルーツ”に加入。
2007年にザ・ルーツを脱退するまで、バンドの中心メンバーとして1993年のデビュー作『Organix』から2006年の『Game Theory』までの全アルバムに参加し、その見事なベースプレイと彼のトレードマークだったチュー・スティック(木の枝)を口に咥えた姿で人々に強い印象を残した。
彼は2003年に行われたBass Player誌のインタビューの中で次のように語っていた。
「音楽は何に触れてきたかが全てで、僕自身様々なものに触れてきました。ヒップホップのベースを弾きたければ、ビートマシンを持っていなければならないし、メトロノームを知らなければならないし、リズムとタイミングのセンスも必要です。でも、特に大事なのは、自分の演奏に耳を傾けること。自分がベースラインを演奏しているところを5分間録音してみてほしい。速く演奏できるなら、ゆっくりと、メロディックに、グルーヴィーに弾いてみて、速く弾いたときと同じくらい良い音を出せるように心掛けてみてください」
「それを聴いて、自分の演奏がどこで弱くなったのか、そしてなぜ3分後にポケットを台無しにするようなフィルを弾いたのかを、自分に問いかけてみるんです。ヒップホップを聴いているベーシストでも、ステージに上がると“速く弾けば弾くほど盛り上がる!”と思い込みがちで、その鍛錬を理解できないことがあります。でも、ヒップホップの演奏は、それとは違う鍛錬で、よく聴くこと、ポケットを理解すること、そして自分の居場所を知ることが大切なんです」
Written By Sam Armstrong
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