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ブルーノートが創立80周年を記念した壮大なアニバーサリー計画を発表
老舗ジャズ・レーベルのブルーノートが創立80周年を記念して、2019年中に展開する壮大な計画を発表した。この計画には、カタログ作品のアナログ盤での再発や会員制BOXセット・シリーズ『Blue Note Review』、ドキュメンタリー映画、ライヴ・イベントに加え、独自ブランドのアパレル展開、ブルーノート名盤ジャケットのアート作品、そしてストリーミング展開などが含まれている。
1939年1月6日、ドイツ人移民でジャズ信者のアルフレッド・ライオンがニューヨーク・シティで、2人のピアニストによるレコーディング・セッションをプロデュースし、彼はジャズそのものを意味することになるブルーノートを設立した。以来、ブルーノートはホット・ジャズ、ブギ、スウィング、ビーバップ、ハード・バップ、ソウル・ジャズ、アヴァンギャルド、そしてフュージョンに至るまで、ジャズの進化の歴史におけるありとあらゆる側面において常にシーンを率い、代表する存在となった。
1984年に、ジャズに先見の明のあるブルース・ランドバルがレーベル・ヘッドとして再スタートしてからは、ブルーノートは勢いに乗るコンテンポラリー・ジャズ作品を記録することに注力し、シーンを牽引するレーベルとしてより傑出した存在となっていった。そして、ドン・ウォズが社長に就任した2012年以降は、彼の刺激的なリーダーシップの元でより一層の躍進を続けている。
2019年、ブルーノート80周年を記念して、アルバート・アモンズによる初期のセッションを筆頭に、レーベルの優れたカタログ作品を讃えるスペシャル・プレイリストがApple MusicとSpotifyで配信される予定である。このプレイリストには、ブルーノートの最初のヒット曲となった1939年のシドニー・ベシェの「Summertime」録音や、ジョン・コルトレーンの「Blue Train」、アート・ブレイキー・アンド・ザ・ジャズ・メッセンジャーズの「Moanin」などが含まれている。また、レーベルの現在のスターであるチャールズ・ロイドやアンブローズ・アキンムシーレ、ブライアン・ブレイド、テレンス・ブランチャード、ロバート・グラスパー、ノラ・ジョーンズ、グレゴリー・ポーター、そしてキャンディス・スプリングスら作品もフィーチャーされている。
そして下記がブルーノート80周年記念計画のハイライトとなる。
“Tone Poet:オーディオマニア・ヴァイナル再発シリーズ”
レーベルの共同設立者で、高い評価を受けるオーディオマニア・シリーズの共同プロデューサーであるジョー・ハーレーが手掛けるシリーズが“Tone Poet”だ。これはオリジナル・テープからマスタリングを起こし、観音開きの豪華パッケージが施されたオーディオマニア向け180グラム・ヴァイナルで再発する完全アナログ限定の企画。ジョー・ハーレー自らが選曲したリストの中には、知られざるレア楽曲、モダン時代の名曲、そしてブルーノート傘下レーベルからの作品なども含まれている。“Tone Poet”シリーズからの最初の2作品であるウェイン・ショーターの『Etcetera』とチック・コリアの『Now He Sings, Now He Sobs』は2月8日リリース予定で、こちらから予約が可能である。
“ブルーノート80周年ヴァイナル再発シリーズ”
ドン・ウォズとセム・クロスマンが監修を手掛ける通常パッケージ仕様のヴァイナル・シリーズでは“Blue Note Debuts”、“Blue Grooves”、“Great Reid Miles Covers”、“Blue Note Live”、“Blue Note Drummer Leaders”といったテーマ別のアルバムが登場し、4月から順次リリースされる予定だ。
“Blue Note Review”
定期購買制ヴァイナルBOXセット・シリーズの第二弾『Blue Note Review: Volume Two – Spirit & Time』が現在bluenotereview.comで入手可能だ。ドン・ウォズが監修するこのBOXセットは、ブルーノートの過去・現在・未来を総括する内容となっており、ジャズ界の巨匠、トニー・ウィリアムスのキャリア後期の作品を讃えた現代のドラマー達によるトリビュート・アルバムや、アート・ブレイキー・アンド・ザ・ジャズ・メッセンジャーズの『Africaine』、ボビー・ハッチャーソンの『Patterns』をはじめとするオーディオマニア向け再発作品に加え、名ドラマー達のインタビューを元に編集された書籍『Spirit & Time: Jazz Drummers On Their Art』、様々なドラマー達のエッセイや対談を掲載した小冊子『Out of the Blue』、ブルーノート・アーティストのトレーディング・カードに加え、ブルーノート特製カーボンファイバー帯電防止レコードブラシが収められている。また、『Blue Note Review』シリーズの第三弾は、80周年を迎えたレーベルの遺産に焦点を当てた内容になる予定である。
“ヴァイナル・ミー・プリーズ x ブルーノート80周年シリーズ”
会員制レコード・クラブ“バイナル・ミー・プリーズ”とのコラボレーション企画では、ブルーノートの歴史を象徴する様々な時代からドン・ウォズが厳選した6作品が限定ヴァイナル・シリーズとして登場する。このシリーズは今年初旬から予約受付が開始される予定である。
“Spotify:Jazz Classics Blue Note Edition”
Spotifyでは10万人以上のフォロワーを誇るブルーノート・レコードのプレイリストにおいて、そのアニバーサリーの数字にちなんで80曲を収録したスペシャル・エディションが展開中である。
“Apple Music:Blue Note 80: The Finest In Jazz Since 1939”
ブルーノートの歴史を網羅した80曲がApple Musicのスペシャル・プレイリストとして展開されている。
“ドキュメンタリー映画『Blue Note Records: Beyond The Notes』”
昨年のトライベッカ映画祭で初公開されたソフィー・フーバー監督によるドキュメンタリー映画『Blue Note Records: Beyond The Notes』は2019年春までに劇場での一般公開および各地の映画祭で広く公開される予定である。テレビ放映および動画サービスでの配信は今年の夏から順次開始される予定で、今秋にはDVDでのリリースも控えている。今作に関する最新情報はbluenoterecords-film.comで更新されている(註:日本での劇場公開、DVD販売は未定)。
“ブルーノート名盤ジャケットのキャンバス・アート”
ブルーノートと海外uDiscover Musicのコラボ企画として、グラフィック・デザイナーのリード・マイルスと写真家フランク・ウルフとが生んだ過去の名盤ジャケットの拡大版キャンバス・アートを額付きで販売開始している。アート・ブレイキーの『アート・ブレイキー』、デクスター・ゴードンの『Gettin’ Around』、フレディ・ハバードの『Hub-Tones』、ケニー・バレルの『Midnight Blue』他、販売作品はこちらでご覧いただける。
“ブルーノート×G-SHOCK”
ブルーノートとG-SHOCKとのコラボレーションとして、ブルーノート・モデルのG-STEEL時計がリリースされる予定である。
“ブルーノート80周年記念ツアー”
2019年秋、キャンディス・スプリングス、ジェイムズ・フランシーズ、そして新たに契約したジェイムス・カーターによる3本立てのコンサートが全米中のパフォーミング・アーツ・センターを巡るツアーを開催する。
“ブルーノート・クルーズ”
既にソールドアウトしているが、1月26日から2月2日にかけてカリブ海クルーズが催行される。このクルーズのホストであるドン・ウォズ、ロバート・グラスパー、そしてマーカス・ミラーが、テレンス・ブランチャード、ホセ・ジェイムズ、キャンディス・スプリングス、R+R=NOW、ジェイソン・モラン、カート・エリング、セシル・マクロリン・
“モントレー・ジャズ・フェスティバルにブルーノート・テントが出現”
今年9月に開催されるこの世界有数のフェスティバルでもアーティストたちによるスペシャルな対談やライヴ・パフォーマンス、そしてドキュメンタリー映画『Blue Note Records: Beyond The Notes』の上映など、80周年を記念した特別企画が行われる予定になっている。
“グラミー賞ノミネート作品”
2月10日に授賞式が開催される第61回グラミー賞では、ブルーノート作品が5つの異なる部門でノミネートされている。今回ノミネーション作品は以下の通りだ。
ウェイン・ショーター・カルテット『Emanon』
(最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム賞)
マーカス・ミラー『Laid Black』
(最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞)
クリス・デイヴ&ザ・ドラムヘッズ『Chris Dave And The Drumhedz』
(最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞)
グレゴリー・ポーター『Nat King Cole & Me』収録「Mona Lisa」
(最優秀編曲賞と最優秀ヴォーカル入りインストゥルメンタル編曲賞)
“2018年のブルーノート年間ベスト・アルバム”
ブルーノートからの3作品が批評家による年間ベスト・アルバムに挙げられている。ウェイン・ショーターの『Emanon』、チャールス・ロイド&ザ・マーヴェルズがルシンダ・ウィリアムズをゲストに迎えた『Vanished Gardens』、そしてアンブローズ・アキンムシーレの『Origami Harvest』がニューヨーク・タイムス紙、NPR Music、ローリング・ストーン誌、GQ、PasteやSlateなどよる2018年のベスト・アルバムに選出された。
“日本での企画ブルーノート・クラブ”
ユニバーサル ミュージックが運営するジャズのWEB
Written by Paul Sexton
- 映画『Blue Note Records: Beyond The Notes』をドン・ウォズが語る
- ブルーノートのドキュメンタリー映画の監督独占インタビュー
- ドキュメンタリー映画『Beyond The Notes』の予告編が公開
- 最高のブルーノート・アルバム50枚
- 1939年以降のジャズ最高峰レーベル
- 若きブルーノート・オールスターズの『Point Of View』
- 最もサンプリングで使われたブルー・ノートの楽曲たち
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