Join us

News

クイーンのメンバーらが振り返る「フレディ・マーキュリー追悼コンサート」

Published on

Freddie Mercury Tribute Concert 1992 - Photo: Neal Preston

バンドの結成50周年を記念して毎週1本ずつ全50本の動画がYouTubeで公開されているクイーンのミニ・ドキュメンタリーシリーズ「Queen The Greatest」。この記事では第40弾のエピソード「フレディ・マーキュリー追悼コンサート」の内容をご紹介。映像は以下から日本語字幕付きでご覧いただける。

<関連記事>
ロジャー・テイラー、約8年ぶりのソロアルバムから新曲をMVとともに先行公開
ブライアン・メイ「Driven By You」制作背景を語る「フレディが祝福してくれた」

Queen: 1992 – The Freddie Mercury Tribute Concert (Episode 40)

今回のエピソードでは1992年4月20日に行われた「フレディ・マーキュリー・追悼コンサート(Freddie Mercury Tribute Concert)」をロジャー・テイラーとブライアン・メイ、デフ・レパードのジョー・エリオット、フー・ファイターズのテイラー・ホーキンスといったゲスト出演者が振り返っている。このイベントに集まった観衆は、8万人。ラジオやテレビでも中継され世界76カ国、10億人の人々が目や耳にした。

「フレディ・マーキュリー追悼コンサート」の構想は、フレディが命を落とした1991年11月24日の夜に生まれた。ブライアン、ロジャー、ジョンの3人はロジャーの自宅に集まり、フレディへのトリビュート・コンサートのアイデアを話したのだ。そのアイデアは、数ヵ月後に具体化され、ロジャーとブライアンがクイーンを代表してOutstanding Contribution to Musicを受賞した1992年2月12日のブリット・アワード授賞式で正式に発表された。彼らはその構想についてこう語る。

ロジャー・テイラー「コンサートに出演してもらいたい人たちのリストを作ったんだ」

ブライアン・メイ「ある朝、ロジャーが起きて “ほら、ちゃんとやってるぞ”と言って、電話をかけていた」

ロジャー・テイラー「ブライアンはこう言った “もし君がその数を集められるなら、僕はやるよ”って」

彼らが声をかけたアーティストは皆、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで彼らと一緒に演奏することを承諾し、ロック界とポップ界の正真正銘の有名人たちがフレディに敬意を表した。

ブライアン・メイ「突然、デビッド・ボウイやロバート・プラントと一緒に演奏することになったんだ。周りを見渡したら、横には生涯の友であるトニー・アイオミもいてね。僕らの人生で最も素晴らしいアーティストたちとの共演だった」

Queen & Robert Plant – Crazy Little Thing Called Love (Freddie Mercury Tribute Concert)

ジョー・エリオット「フレディの代わりに彼がステージやっていたことを一人だけでやるなんてあり得ない。例えば俺なんかはロック以外のことはできない。フレディ・マーキュリー追悼コンサートでは、フレディのショーに少しでも近づけるために20人の出演者が必要だったんだ」

ブライアン・メイ「フレディがやっていたことをすべてできる人間を見つけるなんて不可能なことだった。何といってもクイーンの曲の幅は広すぎるし、曲調がとてもカラフルだから、いろいろな種類のボーカルアプローチが必要なんだ」

ロジャー・テイラー「フレディがとても多種多様で信じられないほどの才能を持っていて、彼がこなしていたものをカバーすることがいかに難しいかという事実を思い知らされた」

テイラー・ホーキンス「誰も自分が次のフレディ・マーキュリーになれるなんて思わなかっただろうね。簡単なことではないよ」

Queen David Bowie, Ian Hunter, Mick Ronson – Heroes (Freddie Mercury Tribute Concert)

しかし、そういったフレディのパフォーマンスと同じくらい忘れられないのが、当時ではまだ偏見にあふれ、多くの人の意識も低かったエイズについての啓発メッセージだ。

ロジャー・テイラー「フレディを失ったことで、我々はそのことを思い知らされた。大きな意味でね。そして俺の知り合いでも時間が経つにつれて、エイズはますます脅威となり、大きくなり続けている。でもエイズに対する意識はまだ高まっていない。だからこれは、俺たちにとっては、いい機会だと思うんだ」

感動的でありながら大成功となったコンサートが終わりに近づくにつれ、見ている人たちは皆、これがクイーンの見納め、聞き納めにならないことを願っていた。

ブライアン・メイ「ライブが終わってステージを降りるとき隣にいたジョー・エリオットが僕の腕をつかんで“ブライアン あれ見てみろよ”と言ったんだ」

ジョー・エリオット「“立ち止まってあれを見るんだ。これが最後だとしたら、もう二度と見れないから”って言ったよ」

ブライアン・メイ「そこで初めてちゃんと会場を見て“なんてすごいんだ”と思ったんだ。友人にこんなにも多くの愛が注がれたんだってね」

Queen & George Michael – Somebody To Love (Freddie Mercury Tribute Concert)

ブライアン・メイ「ある意味では、あのコンサートは僕らのやり方でフレディに別れを告げるのにとても大切なものでもあった。僕たちの気持ちが、前に進む前にやる必要があったんだと思う。フレディが亡くなった時点から、僕たちの心の中にあったことなんだ」

ロジャー・テイラー「その通り。そうだね」

ブライアン・メイ「それが現時点であの日について僕らが言えること。終わってみれば、そこには何らかの形で新しい世界が広がっている」

マーキュリー・フェニックス・トラスト財団のおかげで、エイズとの闘いはフレディの永遠の遺産の一部となっている。

Written By Tim Peacock


クイーン【リミテッド・エディション】シリーズ全15タイトル発売決定

クイーン結成50周年を記念して、長らく入手困難だったオリジナル・アルバム全15タイトルの【リミテッド・エディション】が、日本でのみ再発決定!!

SHM-CD2枚組、各2,934円(税込)  2021年5月19日発売

詳しくはこちら


8年ぶりの新作アルバム
ロジャー・テイラー『Outsider』

2021年10月1日発売
日本盤CD / 輸入盤CD&LP / iTunes

1992年の1stソロ作がリマスター&2CDで発売
ブライアン・メイ『Back To The Light』

2021年8月6日発売
(国内盤CD発売は8月11日に変更)
国内盤2CD / 国内盤1CD / 2CD+1LP / LP



 

Share this story
Share
日本版uDiscoverSNSをフォローして最新情報をGET!!

uDiscover store

Click to comment

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Don't Miss