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ザ・ビートのドラマー、エヴェレット・モートンが71歳で逝去。その功績を辿る

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Everett Morton photo: Ollie Millington/Redferns

英バーミングガム出身のスカ・バンド、ザ・ビート(The Beat、北米ではThe English Beat、オーストラリアではThe British Beatとして知られる)のドラマー、エヴェレット・モートン(Everett Morton)が71歳で逝去した。死因は明らかにされていないが、10月9日、バンドはSNSを通して彼の訃報をこう伝えている。

「非常に悲しいお知らせですが、美しく才能豊かなエヴェレット・モートンが亡くなりました。当然のことながら、彼のご遺族は悲しみに暮れています。彼らのプライバシーにはご配慮ください。RIP Gaffah!」

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The Beat – Tears Of A Clown (Top Of The Pops 1979)

コヴェントリー音楽博物館のキュレーターであるピート・チェンバースは、コヴェントリー・オブザーバー紙でエヴェレット・モートンを次のように追悼している。

「彼はザ・ビートのエンジン・ルームでした。優しく語り、魅力的で、いつも人々の支えになり、手助けをしていた真のジェントルマンでした。彼のドラミングは素晴らしく、‘Tears Of A Clown’、‘Mirror In The Bathroom’、‘Can’t Get Used To Losing You’といったヒット・シングルや、アルバム“I Just Can’t Stop It”、“Wha’ppen’”で全英TOP10を飾りました」

「‘Ranking Full Stop’のような曲で見せる狂気じみたスタイルや、‘Whine and Grine’などでの彼のドラミングは素晴らしく独創的です。多くのドラマーとは異なり、エヴェレットは、ドラム・キット全体を使って演奏し、ザ・ビートのどの曲でも常にリズムのタペストリーを創り出していました」

The Beat – Mirror In The Bathroom (Top Of The Pops 1980)

1950年にカリブ諸島の国、セントクリストファー・ネービスに生まれたエヴェレット・モートンは、60年代半ばに移り住んだ英バーミンガムでドラムスクールに通い始め、左利きであるにもかかわらず、右利きのドラマーと同じようにドラムをセットアップするなど、独特のドラミングスタイルで知られるようになった。その後、自身のいとこのバンドで経験を積み、1978年にデイヴ・ウェケリング、デヴィッド・スティール、アンディ・コックス、ランキング・ロジャーらと共にザ・ビートを結成。

コヴェントリーを拠点とする“2トーン・レコード”と契約した彼らは、スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズのカヴァーを収録した1979年のシングル「Tears Of A Clown/Ranking Full Stop」で初めて全英チャートに登場し、6位を記録した。その後、彼らは自主レーベル“Go-Feet”を設立し、 1980年の『I Just Can’t Stop It』、1981年の『Wha’ppen?』、そしてバンドの代表曲のひとつである「Save it for Later」を収録した1982年の『Special Beat Service』という3作のアルバムを発表。

The Beat – Can't Get Used To Losing You (Top Of The Pops 1983)

ザ・ビートの共同創設メンバーであるデイヴ・ウェケリングは、1981年のフェイス・マガジンの取材に次のように語っていた。

「エヴェレットはパンクと呼ばれる類の音楽をかなり恐れていたと思うので、バスドラムにストレートな4つ打ちをして、それがドラムマシンのような音になっているんです。彼はとにかく気の強いプレーヤーで、私たちがバンドを始めたばかりの頃、どのメンバーよりも遥かに上手かったので、誰かが間違ったと思った途端にドラムロールで演奏を止めてしまい、彼が演奏を再開させてくれるまで、私たちは口を開けたまま立ち尽くすしかなかった」

1983年のザ・ビート解散後、エヴェレット・モートンは、ジャマイカ出身のサックス奏者、サクサとバーミンガム出身のヴォーカリスト、トニー・ビートと共にザ・インターナショナル・ビートを結成し、1990年にアルバム『The Hitting Line』を発表。ザ・ビートは、2019年にランキング・ロジャーが癌で亡くなるまで、様々な形で定期的に再結成を果たした。

Written By Emma Wilkes




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