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ディズニーがライオネル・リッチーの音楽をベースしたミュージカル映画の製作を発表
ウォルト・ディズニー・スタジオが、アイコニックなヴォーカリスト、ライオネル・リッチー(Lionel Richie)の音楽をベースにしたオリジナル・ミュージカル映画の製作を発表したと、米メディアVarietyが報じている。彼の1983年の全米No.1ヒット「All Night Long」を仮タイトルとする同プロジェクトは、ライオネル・リッチー本人と彼のマネージャーであるブルース・エスコウィッツ、キャバルリー・メディアの重役であるダナ・ブルネッティとマット・デル・ピアノらによる共同プロデュースによって進められているという。
人気脚本家のピート・キアレリ(『クレイジー・リッチ!』『あなたは私の婿になる』)がオリジナル脚本を執筆中だという同映画は、ライオネル・リッチーの大ヒット曲のいつくかを実写化する構想で、現在はまだ製作の初期段階にあるが、ディズニーは将来的に劇場公開を計画している。
ディズニー傘下の米テレビ局ABCの『アメリカン・アイドル』に審査員として出演しているライオネル・リッチーは、今年1月頃に、同プロジェクトをディズニーに持ちかけていた。
ABBAの『マンマ・ミーア!』の舞台版と劇場版が成功を収めて以来、ジュークボックス・ミュージカルが絶大な人気を誇る中、クイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』やエルトン・ジョンのキャリア初期を題材にした昨年の映画『ロケットマン』などのミュージカル映画作品が数々の賞レースを総なめする成功を収めている。
2018年に公開され、全世界で9億ドル(約970億円)を超える興行収入を記録した映画『ボヘミアン・ラプソディ』では、フレディ・マーキュリー役を演じた主演のラミ・マレックがアカデミー賞“主演男優賞”を受賞。全世界興行収入が2億ドル(約215億円)に到達しようとしている映画『ロケットマン』は、エルトン・ジョン役を演じた主演のタロン・エジャトンがゴールデン・グローブ賞で“主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)”を受賞している。
現在では『アメリカン・アイドル』の審査員として知られるライオネル・リッチーは、「All Night Long」「Hello」「Endless Love」「Dancing on the Ceiling」など数え切れないほどのヒット曲で80年代最大のポップ・スターの一人として人気を博した。4度のグラミー賞受賞に加え、映画「ホワイトナイツ/白夜」でフィーチャーされた「Say You Say Me」はアカデミー歌曲賞に輝き、全世界で1億枚以上のセールスを記録している。
1970年代モータウンで最も売れたグループのひとつで、彼がソロ活動を始める前に在籍していたファンク&ソウル・バンドのコモドアーズ(The Commodores)でも数々のヒット曲を世に送り出してきたライオネル・リッチーは、他のアーティストの楽曲も手掛けており、中でも最も有名なのは、マイケル・ジャクソンとのチャリティ・シングル「We Are The World」だ。
『アメリカン・アイドル』の審査員を務める傍ら、ラスベガスでのレジデンシー公演の成功を受けて、今年はヨーロッパ・ツアーを予定していたが、新型コロナ・ウイルスの影響で現在は延期されている。
先日、自身のキャリアを振り返るローリング・ストーン誌のインタビューに応じたライオネル・リッチーは、(今年6月20日に)70歳になろうとしている現在の自分について、また成功の秘訣などを語っていた。
Written By Laura Stavropoulos
- ライオネル・リッチー アーティスト・ページ
- ライオネル・リッチー唯一の全英シングル1位獲得曲「Hello」
- 若きライオネルが共作したテンプテーションズのNo.1ヒット
- 運命を変えたライオネル・リッチーのソロ・デビュー
- コモドアーズ、ステップ・アップを成し遂げたのが5枚目のアルバム『Commodores』
- 70年代以降のモータウンとアーティスト達
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