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レコーディング・アカデミーが2021年開催の第63回グラミー賞におけるルールとガイドラインの変更を発表

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米レコーディング・アカデミーは、2021年開催予定の第63回グラミー賞における幾つかのルールとガイドラインを大幅に変更したと発表した。これらの変更は、音楽業界の現状に合わせて進化し、グラミー賞の選考プロセスとルールをより透明性のある、公正なものにするための同アカデミーの継続的な取り組みを反映したものだ。

変更点の中には、最優秀新人賞の選考基準、ラテン、R&B、ラップの各部門の更新事項などが含まれており、第63回グラミー賞から適用されることになる、新たなルールとガイドラインが初めて公開となった。

レコーディング・アカデミーの会長兼暫定最高経営責任者(CEO)であるハーヴィー・メイソン・ジュニアはこう述べている。

「グラミー賞の選考プロセスを常に査定し、グラミー賞が包括的で、音楽業界の現状を反映したものとして進化させていくために、この新たな変更を発表することができて大変嬉しく思っています。レコーディング・アカデミーは、年間を通して音楽業界のメンバーから寄せられているルール変更に関する提案を慎重に検討し、承認したものは、最終的に年次理事会にかけて裁可します。この困難な年においても、このプロセスを継続していることを誇りに思っています」

さらに、レコーディング・アカデミーのアワード部門の最高責任者であるビル・フライマスは、次のように述べた。

「音楽業界の同輩たちが運営し、同輩たちの投票によって成り立つ賞レースとして、グラミー賞の選考プロセスの発展と保護には、コミュニティのメンバーが直接関わっています。毎年、アーティスト、プロデューサー、ソングライターの皆さまから、音楽業界の現状と過去12ヶ月間の進化をより良いかたちで反映させるために、プロセスの再評価を求めるルール変更の提案を多数受け取っています」

 

レコーディング・アカデミーが新たに発表した変更点は下記の通り;

“最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞”:名称変更と再定義

“最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞(Best Urban Contemporary Album Category)”は、このサブジャンルを適切に分類して表現するために、“最優秀プログレッシブR&B・アルバム賞(Best Progressive R&B Album)”に名称を変更する。この変更には、R&Bというジャンルの中での作曲やパフォーマンスそのものの長所や特徴をより正確に表現するための定義が含まれている。

最優秀プログレッシブR&B・アルバム賞とは?: このカテゴリーは、R&Bのよりプログレッシブな要素を含むアルバム作品をハイライトすることを意図しており、そこにはヒップホップ、ラップ、ダンス、エレクトロニック・ミュージックのサンプルや要素や、ポップス、ユーロポップ、カントリー、ロック、フォーク、オルタナティヴなどに見られるプロダクションの要素も含まれる。

“最優秀ラップ/サング・コラボレーション賞”:名称変更と再定義

“最優秀ラップ/サング・コラボレーション賞(Best Rap/Sung Performance Category)”は、ラップというジャンルの中で成長しつつあるハイブリッドなパフォーマンスのトレンドを包括的に表現するために、“最優秀メロディック・ラップ・パフォーマンス(Best Melodic Rap Performance)”に名称を変更した。同カテゴリーは以下のように定義されている。

最優秀メロディック・ラップ・パフォーマンスとは:この部門は、現代的なプロダクションにおけるラップとメロディの要素を含むソロ・パフォーマンスやコラボレーション・パフォーマンスを評価することを目的としている。パフォーマンスは、ラップのリズムと融合したメロディが明確で存在していることが条件となり、そこにはR&B、ロック、カントリー、エレクトロニックといったラップ以外のジャンルの特徴、歌詞、パフォーマンスの要素を含まれる。プロダクションには、伝統的なラップの要素、または前述の非ラップ・ジャンルの特徴的な要素が含まれていてもよい。

“ラテン・アーバン”を“ラテン・ポップ”と融合したジャンルへと移行

“最優秀ラテン・ポップ・アルバム(Best Latin Pop)”は、“最優秀ラテン・ポップ、アーバン・アルバム(Best Latin Pop Or Urban Album)”に変更。“最優秀ラテン・ロック、アーバン、オルタナティヴ・アルバム(Best Latin Rock, Urban or Alternative Album)”は、“最優秀ラテン・ロック、オルタナティヴ・アルバム(Best Latin Rock Or Alternative Album)”にそれぞれ名称を変更し、現代音楽シーンにおいて顕著な存在感を示すラテン・アーバンをラテン・ポップと融合したジャンルへと移行した。

最優秀ラテン・ポップ、アーバン・アルバム:この部門は、ラテン・ポップスのスタイルや文化を幅広く反映した感性を生み出すために、様式的な意図、曲の構成、叙情的な内容、音楽的なプレゼンテーションを応用したラテン・ポップス、またはアーバン・ミュージックの優れた録音作品を評価することを目的としている。このカテゴリーには、バラードや商業的なラテン音楽の録音も含まれ、特定の地域に限定されるものではない。

最優秀ラテン・ロック、オルタナティヴ・アルバム:この部門は、幅広い領域のラテン音楽のスタイルや文化を反映した感性を生み出すために、様式的な意図、曲の構造、歌詞の内容、音楽的なプレゼンテーションを応用したラテン・ロックやオルタナティヴ音楽の録音作品に光を当てることを目的としている。

“最優秀新人賞”のノミネート資格の変更

審査委員会は、今後における“最優秀新人賞部門”へのエントリーを、過去のリリース数によって制限することなく、そのアーティストが該当する年より前にブレイクしていたかどうかを判断基準とする。

 

第63回グラミー賞の変更事項に関するより詳しい情報は、レコーディング・アカデミーのオフィシャルサイトでご覧いただける。

Written By Tim Peacock



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