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【海外リリース訳】ポール・マッカートニー『Wild Life』『Red Rose Speedway』デラックス盤発売
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- ポール・マッカートニー『Wild Life』『Red Rose Speedway』デラックス盤
ポール・マッカートニーは、誉れ高いグラミー賞受賞のアーカイヴ・コレクションの第11&12弾として、これらの名作をリマスターし、マルチ・フォーマットで2018年12月7日にリリースすると発表した。
最初は、1971年12月に発売されたウイングスのデビュー・アルバムである『Wild Life』で、これは4枚組(CD3枚+DVD1枚)の数量限定のデラックス・エディションとして登場する。(ミッキー&シルヴィアのカヴァー曲「Love is Strange」を除いては)全てがポールとリンダ・マッカートニーの手による作品の『Wild Life』は、一週間と少しというわずかな期間でレコーディングされたもので、ほとんどのトラックがワン・テイクで、その荒削りで直接的なヴァイブがファンに愛されている作品だ。この『Wild Life』の限定デラックス・エディションには、アビイ・ロードでリマスターされたアルバム全曲に加えて、25曲分のボーナス音源が収録されている。
アルバムのラフ・ミックスや、オリジナルのシングル用のエディット、シングルB面の曲、ホーム・レコーディング他の未発表音源が、CD3枚に収録されている。またこのセットに付属しているDVDにはアコースティックで演奏するホーム・ビデオや、リハーサルのレアな映像がフィーチャーされている。
『Wild Life』のデラックス・パッケージには、デヴィッド・フリックの手による128頁のアルバム制作の背景に関する解説書――曲ごとの解説や、アルバムに関わった人物へのインタヴューとポールへの新たなインタヴューを含むもの、48頁のツアー日記のスクラップブック、歌詞、セットリスト、未発表のポラロイド写真、歌詞、メモ、MPL所蔵の記念の品、などが含まれる。付属の『Wild Life』のダウンロード用のカードを使用すれば、HD24/96kHzのハイレゾ音源によるオーディオ・ヴァージョンへのアクセスが可能となる。
次はウイングの2枚目で初めてポール・マッカートニー&ウイングス名義で発売された『レッド・ローズ・スピードウェイ』の6枚組(CD3枚+DVD2枚+ブルー・レイ)通し番号入り限定エディション。1973年4月にリリースされたこのアルバムからは「My Love」がチャートの1位に輝いた。『Red Rose Speedway』はアメリカのチャートで初めて1位を獲得したウイングスのアルバムだった。
この『Red Rose Speedway』の限定デラックス・エディションではアビイ・ロードでリマスターされたオリジナルのアルバムに加えて3枚のオーディオ・ディスクに35曲以上のオーディオ・トラックを収録した。元々はダブル・アルバムとして構想されていたこの『Red Rose Speedway』を再度ダブル・アルバムとして再構築した内容に加えて、シングルやB面、オルタネイト・ミックス、未発表トラックなど。デラックス・エディションに付属する2DVD+ブルーレイでは、『ジェイムズ・ポール・マッカートニー・テレビ・スペシャル』、インタヴュー、ミュージック・ヴィデオに加えて、完全修復されるとともに、5.1サラウンドでステレオ・リミックスされた未公開映画『ブルース・マックマウス・ショウ』が初収録されていて、レアもしくは未発表映像満載の内容となっている。
パッケージには、映画用のセリフの書かれたファックスのレプリカとポールの手書きのキャラクターの複製画が14点、リンダ・マッカートニーの未発表写真、保管庫に所蔵されていたオリジナルのアルバムおよびシングルのアートワーク、ポール・マッカートニー、およびアルバム制作関係者の最新インタヴューで綴るアルバムの制作逸話、そして曲解説などを含むアマンダ・ペトルージックの手による128頁の本、手書きの歌詞シートの複製および写真5枚、64頁の『ウイングス・イン・モロッコ』の写真集が含まれており、これらが通し番号入りのスリップケースに収められている。『Red Rose Speedway』のダウンロード用のカードを使用すれば、HD24/96kHzのハイレゾ音源によるオーディオ・ヴァージョンへのアクセスが可能となる。
最後に、11枚組の『Paul McCartney and Wings 1971-1973』。これは、通し番号入り、限定の『Wild Life』の4枚組のデラックス・エディションと『Red Rose Speedway』の通し番号入り限定6枚組のデラックス・エディションを合わせただけでなく、このセット限定で『Wings Over Europe』ツアーからの未発表ライヴ音源がアルバムとしてが付属する、スーパー・デラックス・コンピレーションとなっている。
この特別コレクション『Wings Over Europe』には、新たにミキシングされた未発表のライヴ・トラックが20曲収録されており、これらは5回のショーで収録された音源を元にしている。ポール自身がこの1972年のツアーを振り返る序文を寄稿し、96頁の写真集には、リンダ・マッカートニーとキャプテン・スナップの未発表写真が含まれている、また『1972 Wings Over Europe Tour』のプログラムのレプリカも付属している。また、HD24/96kHzのハイレゾ音源によるオーディオ・ヴァージョンへのアクセスも可能となっている。
“ポール・マッカートニー・アーカイヴ・コレクション”は、2010年11月2日にポール・マッカートニー&ウイングスの1973年の画期的なアルバム『Band On The Run』の再発売を手がけたことをきっかけに誕生した。この再発売されたヴァージョンは2010年度のグラミー賞において“Best Historical Album(歴史的に最も優れたアルバム)”賞を受賞し、同じくアーカイヴ・コレクションが手がけた1976年の名作『Wings Over America』は、2013年のグラミー賞で“Best Boxed or Special Limited Edition Package(最優秀ボックス・アルバムもしくは限定エディション)”賞を受賞した。
もっとも最近発売したのは、2017年のポールの8枚目のスタジオ・アルバム『Flowers In The Dirt』で、ローリング・ストーン誌は“素晴らしい……膨大な記録だ”と評し、オブザーヴァー紙は、“1989年代のAOR世界から出た最も偉大なアルバム……今、これを再発見できたのは非常に嬉しい”と絶賛した。
ポール・マッカートニー・アーカイヴ・コレクションが発売する内容はすべてポール自身が監修している。彼は、どのアルバムもすべて、そのリマスターのプロセスから、アウトテイクや見失ったトラックの捜索、そしてアートワーク、写真やビデオを個人の所蔵品から提供するなど、あらゆる面からこのコレクションを監修している。結果、音楽の歴史の中で最も成功しているソングライターでありレコーディング・アーティストの40年以上愛されている名曲が、個人的な思い入れとともに現代に蘇る、とても意欲的なプロジェクトとなっている。
『Wild Life』
3CD/1DVD <デラックス・エディション> 2CD 2LP
『Red Rose Speedway』
3CD/2DVD/1ブルーレイ<デラックス・エディション> 2CD 2LP
2LP<オリジナル・ダブル・アルバム・ヴァージョン>
『Paul McCartney and Wings 1971-1973』(7CD+3DVD+1Blu-ray)
『Wild Life』+『Red Rose Speedway』+『Wings Over Europe』