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フランク・ザッパ『Apostrophe (’)』50周年盤の発売を記念して、息子が父を語る映像公開
フランク・ザッパ(Frank Zappa)1974年のアルバム『Apostrophe (’)』の50周年を記念した壮大なスーパー・デラックス・エディションの発売を祝うビデオ・シリーズの第2弾が、ザッパの公式YouTubeチャンネルで公開された。
この8分間の映像では、息子であるアーメット・ザッパが、長年ザッパ家のテープ倉庫の管理人を務めるジョー・トラヴァースと、父フランクやアルバムについて語り合っている。
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アーメットは、ジャケット写真の父フランクの顔が、子供の頃に自分を見つめ返していたのと同じ顔であることから、このアルバムに特別な思い入れがあることを認めつつ、こう語っている。
「70年代に作られたロック作品で、心を揺さぶるものをいくつも選べますが、“Apostrophe (’)”はその中でも最高峰だと思っています。当時の人々がどのようにレコードを録音していたかを振り返ってみると、これはサウンドとプロダクションという点において先駆的なレコードなんです」
一方、ジョー・トラヴァースは、12歳の時に初めてのフランク・ザッパのアルバムとして『Apostrophe (’)』を購入した経験について語り、なぜ新たなザッパ・リスナーがこのアルバムに惹かれるのかについてアーメットに尋ねると、彼はこう答えた。
「ザッパのカタログはとても広大で濃密ですし、多様な音楽が詰まっているので、いろいろな楽しみ方ができますが、僕はいつも“Apostrophe (’)”を出発点として勧めています」
彼はその理由として、「物語性、コメディ性、グルーヴ、そして特にこのエディションの音が素晴らしいこと」を挙げており、今回の再発盤に収録されている豊富なボーナス音源についても言及している。
9月13日に多形態でリリースされた『Apostrophe (’): 50th Anniversary Edition』には、6枚のディスク(5CD+ブルーレイ)に計75曲を収録した壮大なスーパー・デラックス・エディションも含まれている。このセットには、バーニー・グランドマンが手がけたアルバム本編の2024年リマスター版のほか、テープ倉庫から発掘されたレコーディングのアウトテイク、収録曲の別テイク、さらにはクレイグ・パーカー・アダムスがリミックスと修復を、ジョン・ポリートがリマスターを担当した2024年版ミックスなどを併録。
また、1974年に行われた二つの歴史的な公演――コロラド州コロラド・スプリングス(会場は不明)公演と、1974年11月20日にオハイオ州デイトンのハラ・アリーナで行われた公演――のライヴ音源も収められる。さらに、付属の52ページのブックレットには、サム・エマーソンのアーカイブからの未公開写真やジャーナリストのサイモン・プレンティスによるエッセイとライナーノーツが掲載されている。
Written By Sam Armstrong
フランク・ザッパ『Apostrophe (’)』50周年記念盤
2024年9月13日発売
5CD+Blu-ray Audio / Tシャツ / アナログ / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music
- フランク・ザッパ アーティストページ
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