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ブルーズやベック、ビートルズから影響を受けた日本人ミュージシャンRei、独占インタビュー
11月にファースト・アルバム『REI』をリリースするシンガー・ソングライターのRei(レイ)。既に3枚のミニ・アルバムと2枚のEPを発表しているうえ、幼少の頃から天才ギター女子として話題を撒いてきたので知っている人も多いはずだ。世界各地で様々な舞台にも立ってきた。英語と日本語を巧みに操り、バラエティ豊かなポップ・ソングを歌い上げる。いわゆるJ-POPファンは勿論のこと、洋楽ファンや世界の音楽リスナーの耳も捉えるに違いない。そこで改めてReiというアーティストとアルバム『REI』を彼女自身の言葉を交えつつ紹介したい。
<ギターとの出会い>
ギターとの出会いは4歳(!)。ギターを抱える女性がテレビに出ているのを観て、「アレ欲しい!」と両親にねだってクラシック・ギターをプレゼントされたのがきっかけ。以来、レッスンを受けながら、アコースティック・ギターやエレクトリック・ギターなどもマスターし、幼い頃から天才ギター少女として注目を浴びてきた。「自我が芽生えた頃には当たり前のように弾いていた」というギターは、もはや身体の一部。「全然重いと感じたことがない」そうだ。会話より、むしろ演奏の方が上手く自分を表現できるという。「ギターを持っているときが、一番自分の意思や思いを他人に伝えられる。コミュニケーションが取れてるな、という感覚があります」
<日本とアメリカ>
4歳から小学校低学年までをニューヨークで過ごし、日本に帰国してからもインターナショナル・スクールに通学。バイリンガルな環境下で育っているので英語が得意。ニューヨークでは、5歳でビッグ・バンドに参加。ジャズ・ブルースと出会い、マイルス・デイヴィス楽曲をインプロヴァイズで演奏するなど、彼の地で得たものは大きかったはず。
一方、日本では邦楽との出会いも大きな転機。「私にとってギターは名脇役という感じであり、主役はあくまでも歌。だから日本の歌やメロディとの出会いは大きかったです」
<音楽的ルーツ>
ハマってきた音楽は「時系列で言うとクラシック・ギターからジャズ・ブルーズ、同時進行で60年代ロックンロール、ホワイト・ブルーズから遡って戦前のブルーズなどを聴くようになり、ラグタイム、ピードモントなどなど、そして2000年代のパンク・ロックやJ-POPなど。その後はもうゴチャ混ぜで…」と、とことんバラエティに富んでいる。流行っている音楽にも興味を持ち、理解した上で採り入れたいそうだ。
多様なジャンルを折衷する、という姿勢においては、ベックを敬愛。「ベックはブルーズなどは勿論、ヒップホップやテクノ、ジャズなどからもきっと影響を受けていると思うんです。温故知新を新しく自分流に料理し直しているのだなと」
最も大きな影響を受けたアーティストを挙げるならビートルズ。「常に変化を恐れず挑戦し、曲調やアレンジメントなど新しいことを取り入れ、曲の展開もどんどん複雑になっていった。そういう面に、とても影響を受けています」
<パフォーマンス>
特に印象に残っているのが2017年にフランスで開催された音楽フェス”Les Eurockeennes”でのこと。「最初のうちは”日本人の女の子が出てきて、どんなパフォーマスをやるんだろう?”という空気が会場にあったのが、次第にみんなで盛り上っていった」その様子を観て感無量だったという。
もっとも小学生のときに大阪ドームでポール・マッカートニーのステージを観て「目指すべきはあの場所だ!」と悟ったそうだ。
<マルチな才能>
作詞・作曲のみならず、プロデュースも自身で行なっている。曲作りも「ギターだけでなく、キーボード、ベースのみを使用したり、打ち込みなど、様々なアプローチで行なっている」。デモ段階までは、ほぼひとりで完成させる。
音楽以外では、写真を撮ったり切り絵などにも才能を発揮。CDジャケットなどのアート・デレクションも自身で手がける。
ファースト・アルバム『REI』のジャケット用には、同音異義語のRay(光線)と掛け合わせて、光線を浴びる自身のポートレートを制作。
「音楽と色は、私の中でとても大きな部分を占めている要素。色彩を感じる音であって欲しいと常に思っているんです。絵画や景色、デザインなどに影響されて曲が出来ることも多いので、密接に繋がっていると思います」
<アルバム『REI』>
「Ray=”光線””光”というのが、ひとつのテーマだったので後ろ向きの曲は収録したくない。聴いた人が明るい気持ちになれるようなアルバム、万華鏡のようにいろんな色に輝く作品を作りたいと思いました」
その言葉通り、ファースト・アルバム『REI』には、ファンク、ロック、ポップ、エレクトロからサーフ・ミュージックまで、多彩なサウンドが搭載されている。随所に煌めくパワフルなギター・プレイも勿論大きな聴きどころだが、「歌を大切にしたい」という彼女らしく、全曲がポップ・ソングとして成立。
「技術は大切だと思います。でも、”伝えたい”というのがまず第一。あくまでも伝えるための技術であり、そこの優先順位はひっくり返らないようにしたいです」
ちなみに自身を表わす3つの言葉は、”創造”(「物を創る過程や発想することが大好き」)、”独自”(「物心ついた頃からマイペース。自分がいいと思ったら何でもやってしまう」)、”音楽”(「音楽なしでは自分を語れないから」)だという。将来の夢は「アイコンと呼ばれる存在になること」。既にその夢に向かって邁進中だ。
Written by 村上ひさし
『REI』 2018.11.7 Release
Rei Release Tour“Rei of Light”
2019年2月1日(金) 浜松FORCE open 19:00 start 19:30
info: BOOM BOOM-BASH 054-264-6713
2019年2月2日(土) 神戸VARIT. open 17:30 start 18:00
info: SOUND CREATOR 06-6357-4400
2019年2月9日(土) 横浜Baysis open 17:30 start 18:00
info: HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
2019年2月15日(金) 名古屋CLUB QUATTRO open 18:45 start 19:30
info: JAILHOUSE 052-936-6041
2019年2月17日(日) 福岡BEAT STATION open 17:30 start 18:00
info: KYODO WEST 0570-09-2424
2019年3月1日(金) 大阪 梅田CLUB QUATTRO open 18:30 start 19:30
info: SOUND CREATOR 06-6357-4400
2019年3月2日(土) 岡山 CRAZY MAMA 2nd Room open 17:30 start 18:00
info: YUMEBANCHI 086-231-3531
2019年3月8日(金) 仙台MACANA open19:00 start 19:30
info: GIP 022-222-9999
2019年3月10日(日) 札幌 BESSIE HALL open 17:30 start 18:00
info: WESS 011-614-9999
2019年3月15日(金) 東京LIQUIDROOM open 18:30 start 19:30
info: HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
Tickets: \3,800-(+1 Drink)
Reiny Recordsチケット先行受付スタート!
http://eplus.jp/reinyrecords-19/
2018年11月7日(水) 8:00~11月20日(火)23:59