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クラウス・マケラ指揮、パリ管とのアルバム『ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》《火の鳥》』リリース
27歳の指揮者、クラウス・マケラが2021年に音楽監督に就任して以来初めてとなるパリ管弦楽団とのアルバム『ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》《火の鳥》』が発売となった。
クラウス・マケラは、現在パリ管弦楽団の音楽監督、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者、オランダの名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の芸術パートナーを務め、世界中の有名オーケストラから注目を集める若手指揮者。昨年、クラシックの名門レーベル、DECCAがリッカルド・シャイー以来40年ぶりにサイニングした指揮者となり、20代の指揮者としては前代未聞の活躍ぶりに大きな話題を集めた。
昨年リリースされたオスロ・フィルハーモニー管弦楽団とのデビュー作に続き、今作は音楽監督を務めるもう一つオーケストラ、パリ管弦楽団との初録音。昨年10月の来日ツアーで披露し好評を博した、ストラヴィンスキーのバレエ曲《春の祭典》(1947年版)と《火の鳥》(1910年版)を収録している。
マケラはこの作品について「私にとって、この2つの作品は、“結末”と“新たな始まり”を表しています。《火の鳥》は、後期ロマン派のオーケストラ表現の最後の声明のようなもので、その和声とオーケストレーションは想像を超える広がりを見せ、わずかな身振りで物語を運びます。《春の祭典》は、まったく新しい世界を切り開いています。ストラヴィンスキーがオーケストラから引き出す色彩と音は、これまで聴いたことのないものばかりで、この作品を演奏するとき、儀式的な要素と狂気じみたリズムを強く感じています」とコメントしている。
なお、このアルバムの発売に向けて、音楽評論家による推薦コメントも寄せられた。コメントは以下。(50音順)
青澤隆明(音楽評論家)
クラウス・マケラは魔法をかける――。昨秋、パリ管との日本ツアー初日を聴いた夜、ぼくはそう書いた。音楽する細胞をあまねく活性化させる酵素みたいだ。誇り高きパリ管の色彩と情熱が、自然な息づかいで鮮明に沸き立っている。目眩く生命の音世界へようこそ。
木幡一誠 (音楽評論家)
本気モードに突入したパリ管弦楽団の力演が身震いを誘う。名門オーケストラ相手に嬉々として真剣勝負に臨むマケラ。楽譜の読みは眼光鋭く、曲の解釈は奇をてらわず、しかし鳴り響く音楽はとことん新鮮。そこが凄い。
寺西基之(音楽評論家)
目の覚めるような新鮮な演奏だ。パリ管特有の色彩豊かな音色を生かしつつ、しなやかで躍動的なリズム、明晰かつ精妙な響き、いささかの隙もない運びで生気溢れる音世界を作り出すマケラの手腕には驚嘆するばかり。若きシェフと名門オケのコンビによる鮮烈な名盤の誕生である。
前島秀国(サウンド&ヴィジュアル・ライター)
ブーレーズの分析的な解釈以後、頭でっかちになりすぎた《春の祭典》に、美しい木管の囀りと、血湧き肉躍るトゥッティの興奮を呼び戻してくれたマケラ指揮パリ管。このバーバリズムだ、僕たちが聴きたかった“音楽の祭典”は。
さらに、マケラが今作について語った最新インタビューも公開になった。クラウス・マケラ、パリ管弦楽団との初アルバム『ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》《火の鳥》』について語る。
マケラは今年 10 月に首席指揮者を務めるオスロ・フィルハーモニー管弦楽団と共に再来日をする。全国各地7公演で、昨年CDリリースしたシベリウスの交響曲の他、ショスタコーヴィチ、シュトラウスの演奏が予定されている。
■リリース情報
クラウス・マケラ『ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》《火の鳥》』
2023年 3月 24日発売
CD / iTunes / Apple Music / Spotify /Amazon Music
■アーティスト情報
クラウス・マケラ
1996年フィンランド生まれ。12歳からシベリウス・アカデミーにてチェロと指揮を学ぶ。若くしてスウェーデン放送交響楽団の首席客指揮者に就任したほか、これまでにフィンランド放送響、ヘルシンキ・フィル、ライプツィヒ放送響など、一流オーケストラと共演し、「数十年に一度の天才指揮者の登場」とも評される大成功を収める。
2020年、24歳の若さでノルウェーのオスロ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任、北欧を代表するオーケストラが24歳の指揮者をシェフに選んだことはクラシック界で大きな話題を集めたが、そのポストに加え、翌2021年のシーズンからは、数多くの名指揮者の薫陶を受けた名門パリ管弦楽団の音楽監督にも就任。
さらに、2027年のシーズンからオランダの名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者への就任が発表されている。指揮者としてはほぼ前例がない若干20代前半での一流オーケストラからの高評価と重要ポストのオファーに世界中の音楽ファンから驚嘆と賞賛の声があがっている。