Classical Features
ユップ・ベヴィンの人気曲「Hanging D」を4組のアーティストが新たにリミックス
オランダ人コンポーザー・ピアニスト、2mを超える長身でアップライト・ピアノを奏でる“優しい巨人”ユップ・ベヴィン。
年間ストリーミング再生数は1億回を超え、2019年には映画『楽園』 の音楽を手掛けたことでも知られる彼の代表曲「Hanging D(ハンギングD)」がエレクトロニック・ミュージックの先端を行くアーティストたちによってリミックスされ、既発売のリワークに加え、オリジナルも収録したデジタルEP『ZERO (Hanging D Remixes)』が発売された。
今回の新規リミックスに参加しているのは4組のアーティスト。エレクトロニック・ミュージック、ビジュアル・アート、テクノロジー、サイエンスのインスタレーションで日本にも根強いファンを持つマックス・クーパーは、ドラマティックで壮大なサウンドを展開、「今までに手掛けたリミックスの中で最も楽しいもののひとつ」と語っている。
ダンス、アンビエント、ミニマル、IDMを跨いで活躍するアムステルダムの二人組ポリネーションによる洗練されたグルーヴも魅力的だ。そして、イギリス出身でガーナ、ロシア、ドイツの血をひくプロデューサー/DJのアフロドイチェは「オルガン、グラニュラー・シンセ、ヴォーカルを導入することで、この作品に別世界のような雰囲気が生まれ、私はそれがとても気に入っています。正直に言うと、この作品はすぐにリピート再生する曲になりました」と喜びを語っている。
また、映画『レヴェナント 蘇りし者』のサウンドトラック他で坂本龍一と多くのコラボレーションを行っているアルヴァ・ノトによる静謐な「リモデル」の瞑想的なサウンドも聞き逃せない。これら4曲の新規リミックスはシングルとしてもリリースされた。
このEPについてユップ・ベヴィンは「この曲は、私にとってとても大切で、作曲したときのことをはっきり覚えています」と語り、「それまでに書いた作品のほとんどは、ソフトで控えめなものでした。私は感情のコインの反対側、つまりエネルギーと激しさを持ったものをチャネリングする方法を探していました。演奏していると、渦が現れて私を包み込んでくれるような感じがして、今でもお気に入りの曲のひとつです。ピアノの共鳴と、全ての周波数の相互作用は、まさに魔法のようです。新しい素晴らしい解釈を共有できることにとても興奮していますし、その変幻自在のエネルギーが、私たちのジャンル以外の新しい耳に届くことを願っています」と述べている。
マックス・クーバーが、アルゴリズム・アーティストのクサヴェリー・コンプテリーと制作した「ハンギングD(マックス・クーパー・リミックス)」のミュージック・ビデオも公開された。
2021年7月15日発売
ユップ・ベヴィン『ZERO (Hanging D Remixes)』
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