Disney+ (ディズニープラス)の今こそ観るべき過去の名作映画ベスト27
Disney+ (ディズニープラス)の配信が全世界でスタートしたことにより、ディズニーの膨大な映像作品を掘り下げることがこれまで以上に容易になった。数多くの映画と、オリジナル映像作品やTVシリーズの独占配信に加え、ディズニーチャンネルで過去に放映された何千ものドラマ・シリーズなど、Disney+ (ディズニープラス)選りすぐりの配信作品にはディズニー製作のみならずピクサー、マーベル、スター・ウォーズからナショナル ジオグラフィックに至るまで、錚々たるラインナップがとり揃っている。故にどこから手をつけるべきか分からない方もいるかもしれない。
能天気なコメディものやカルト系の傑作、そして今では忘れ去られたお馴染みの作品など、家から出られず、『マンダロリアン』も既に見てしまった頃なら、今すぐ我々がオススメするDisney+ (ディズニープラス)で配信中の過去の名作選を是非お試しいただきたい。もし、あなたの好みの作品が見つからない時は、下のコメント欄で教えてください
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*年数は海外公開年となります
27.『ナショナル・トレジャー2/リンカーン暗殺者の日記』(2007年)(原題:National Treasure: Book Of Secrets)
『ナショナル・トレジャー』シリーズは勿論よく知られているが、このニコラス・ケイジが主演を務める歴史学者の財宝探しミステリー・シリーズの続編は見過ごされがちである。考古学者の主人公ベン・フランクリン・ゲイツ役を再び引き受けたニコラス・ケイジは、世界を飛び回り、架空の黄金都市でまたも冒険を繰り広げる。
26.『ダンボドロップ大作戦』 (1995年)(原題:Operation Cumbo Drop)
ファミリー層向けのベトナム戦争映画などというジャンルを成立させられるのはディズニーをおいて他にないだろう。ダニー・グローヴァー、レイ・リオッタ、デニス・レアリーらが共演した映画『ダンボドロップ大作戦 』は、実話に基づく、ベトナムのある村のために象を護った米軍兵士たちの物語だ。映画のテーマに呼応するようなマーヴィン・ゲイの「You’se A Son Of A Gun」の絶妙な使われ方は、ベトナム戦争に対する最も素晴らしい音楽的レスポンスのひとつとされている、彼の「What’s Going On」を想起させるものがあった。
25.『スカイ・ハイ』(2005年)(原題:Sky High)
時代を先取りした映画というのは世に幾つも存在するが、あまりに先取りし過ぎて事実上人々の記憶から消え去ってしまった『スカイ・ハイ』もそのひとつだ。とは言え、Disney+ (ディズニープラス)のラインナップに加わったことにより、もう忘れられることもないだろう。このユニークなスーパーヒーローものは、あなたが想像する以上にグッと来る作品なのだ。ボウリング・フォー・スープによるモダン・イングリッシュのカヴァー「I Melt With You」にも是非ご注目いただきたい。
24.『トーゴー』(2019年)(原題:Togo)
『白銀に燃えて(原題:Iron Will)』、『スノー・ドッグ(原題:Snow Dogs)』、『南極物語(原題:Eight Below)』など、ディズニー映画には動物が主人公の作品が数多くあるが、この2019年に公開された犬ぞりを題材にしたドラマには、旧き良き時代のディズニー冒険映画のスピリットがぎゅっと凝縮されている。映画のタイトルになっているのは、1925年、アラスカにおけるジフテリアの感染爆発を止めるために実際に行なわれた歴史的血清運搬の旅において、主演のウィレム・デフォーを相手に一歩も引かぬ存在感を見せつけた犬の名前だ。
23. 『地球が壊れる前に』 (2018年)(原題:The Flood)
こちらも評価の高いナショナル ジオグラフィックの作品。『地球が壊れる前に』はボツワナで毎年発生する洪水の記録映画で、デルタの平原がアンゴラ山脈地方の降雨によって水中の原生地へと変貌する様が刻々と映像に収められている。二つの全く異なる生態系が毎年衝突して繰り返される、いわば強化版『プラネットアース』である。
22.『オールド・ルーキー』(2002年)(原題:The Rookie)
元気をもらえるディズニーのスポーツ映画部門からのエントリー。主演のデニス・クエイドが、35歳にしてピッチャーとしてタンパベイ・デビルレイズのトライアウトを受け、メジャー契約を獲得した実在の高校の理科教師兼野球部のコーチ、ジム・モリス役で地味ながら素晴らしい演技を見せている。ジョン・ハイアットの「Slow Turning」はジム・モリスのキャリアの転身にふさわしい伴奏を提供している。
21.『ラブ・バッグ』(1968年)(原題:The Love Bug)
リンジー・ローハン主演の『ハービー/機械じかけのキューピッド(原題:Herbie Fully Loaded)』と混同するなかれ。このシリーズが公開されたのは1968年のことで、主役は愛すべきオンボロ車、フォルクスワーゲン・ビートルのハービーと、チーン・ジョーンズ演じる彼の運転手で、ツキに見放されたレーシング・ドライバーだ。
20.『三銃士』(1993年)(原題:The Three Musketeers)
公開当時この映画は、いわば西部劇マニアにとっての『ヤング・ガンズ(原題:Young Guns)』のような位置づけで、スリルとサスペンスに満ちたかつての冒険物語のリバイバルと謳われた。現在もDisney+ (ディズニープラス)の映画ラインナップの中で最高峰の一角をなす『三銃士 』は、とりわけティム・カリーが大げさな演技で悪役のリシュリュー枢機卿として登場するあたりから痛快極まりない。さらに、この映画のためにブライアン・アダムス、ロッド・ステュワート、スティングという音楽界の3人のヒーローを集結させ、パワー・バラード「All For Love」をヒットさせた点もボーナス・ポイントと言える。
19.『ナティ物語』(1985年)(原題:The Journey Of Natty Gann)
Disney+ (ディズニープラス)には忘れ去られた至宝が詰まっているが、中でも『ナティ物語』は異色作だ。ディズニー映画の主役には最もそぐわない、メレディズ・サレンジャー演じる抜け目ない男勝りのティーンエイジャーが、父親を追って大恐慌時代の西部で仕事を求めに行く。その道すがら、彼女は一匹のオオカミと、若きジョン・キューザック演じる無賃乗車のタフな放浪者と友達になるのだ。
18.『アンドレとウォーリーB.の冒険』(1984年)(原題:The Adventures Of Andre And Wally B )
ことピクサーに関して言えば、知られざる作品を見つけるのは至難の業だ。だからこそ余計に『アンドレとウォーリーB.の冒険』は貴重なのである。この作品はピクサーの前身となるザ・グラフィックス・グループという会社が最初に製作したコンピュータ・アニメーションによるショート・フィルムなのだ。その心温まる可愛らしい物語を観れば、何故ピクサー作品がどれも皆真心が溢れているのかがよくわかるだろう。
17.『スイスファミリーロビンソン』(1960年)(原題:Swiss Family Robinson)
新型コロナウィルスのパンデミックにより、世界規模で自主隔離が実施されていた昨今、船の難破で無人島に漂流した一家を描いたこの名作映画は、輪をかけて共感を呼ぶだろう。もしこの映画を観終わってから、まともな道具と家族の協力さえあれば、自分にも凝った造りのツリーハウスが建てられると思ったならば、それはつまり、あなたは孤独ではないということだ。
16.『ジョン・カーター』(2012年)(原題:John Carter)
Disney+ (ディズニープラス)で配信中の過小評価作品のリストの中でも、2012年の公開当時、もはや犯罪レベルで正当な扱いをされずに終わったのがこの『ジョン・カーター 』である。目の覚めるような特殊効果と主演のテイラー・キッチュによる情感濃やかな演技が際立つ、エドガー・ライス・バロウズの傑作小説が原作のこのSF映画は、間違いなくあなたを別世界に連れて行ってくれることだろう。
15.『フリーソロ』(2018年)(原題:Free Solo)
ここには闘いもなければ心温まるメッセージもない。このアカデミー賞に輝いたこのドキュメンタリーが描いているのは、人間 vs 山のみで、Disney+ (ディズニープラス)で観ることができるナショナル ジオグラフィック製作作品の中でも至高傑作だ。フリー・クライマーのアレックス・ハノルドが、命綱はおろか、防護具など何ひとつ身に着けぬまま、ヨセミテ渓谷の3000フィート級の花崗岩の断崖、エル・カピタンを制覇する様子を収めるという撮影技法そのものが実にスリリングである。
14.『クール・ランニング』(1993年)(原題:Cool Runnings)
ジョン・キャンディ主演の名作『クール・ランニング』もまた、ディズニー映画の“心を奮い立たせてくれる、実話に基づいたスポーツの物語”カテゴリーに属する。ジミー・クリフの爽快感溢れる名曲「I Can See Clearly Now」が今作に果たした貢献も大きい。ジャマイカのオリンピック代表の弱小ボブスレー・チームを描き、面白さと感動が詰まったこの映画には名言が尽きない。「Feel the rhythm, feel the rhyme, get on up, it’s bobsled time!(リズムを感じろ、ライムを感じろ、立ち上がれ、ボブスレー・タイムだ!)」。
13.『ビアンカの大冒険』(1977年)(原題:The Rescuers)
ディズニー・アニメ映画の中で最も成功を収めた、知る人ぞ知る作品のひとつである本作が、ようやく相応しいオーディエンスに観てもらえるチャンスが巡って来た。『ビアンカの大冒険』が他とは一線を画している理由は、作品に込められた政治的な含蓄ゆえである。実のところ、今リメイクに値するヴィンテージ映画があるとすれば、本作なのかも知れない。
12.『オズ』(1985年)(原題:Return To Oz)
ディズニーとデヴィッド・リンチが手を組んで出来上がったのが、1939年の傑作『オズの魔法使』のシュールな続編だ。『ネヴァーエンディング・ストーリー』(そして80年代の多くの作品)同様に、『オズ』はお子様向けと言うにはいささか不穏当な作品だが、ドロシー役にはまだ幼いファルーザ・バークが起用され、ライマン・フランク・ボームによる『オズの魔法使』のダークサイドが見事に描かれている。
11.『ミクロキッズ』(1989年)(原題:Honey, I Shrunk The Kids)
このファミリー向けSFコメディは。圧巻のヴィジュアル・エフェクトで人々の心を鷲掴みにし、さらにそこから『ミクロ・オーディエンス(Honey, I Shrunk The Audience)』という4D映画のスピンオフ作品が生まれた。リック・モラニスが見事に演じるのは、ごく平凡な人柄ながら、うっかり自分の子供たちをミクロ化してしまうポンコツ発明家という役どころだ。当然のごとく、そこに待ち構えているのはカオスである。
10.『ベビーシッター・アドベンチャー』(1987年)(原題:Adventures In Babysitting)
80年代の試金石、『ベビーシッター・アドベンチャー』で、エリザベス・シュー演じるベビーシッターは殺人計画に巻き込まれ、ギャングを撃退する。そう、ベビーシッターとしての責任があるのだ。マルクス兄弟のドタバタ劇とマーティン・スコセッシの『アフター・アワーズ』にインスパイアされたこの作品では、クリス・コロンバス監督の卓越した手腕と、トップクラスの演技が堪能できる。間違いなくDisney+ (ディズニープラス)が誇る最高の映画のひとつだ。また本作ではイギー・ポップの「Real Wild Child (Wild One)」のこれまでにない聴き方も提案されている。
9.『コルドロン』(1985年)(原題:The Black Couldron)
『オズ(原題:Return To Oz)』同様に、『コルドロン』もまた、よりダークな題材で年長のオーディエンスを惹きつけようという思惑に基づく野心作である。ロイド・アレクサンダーのファンタジー長編『プリデイン』シリーズを原作にした本作、今観ても十分に娯楽作品として楽しめる内容で、とりわけ子供の頃に、不吉なテーマの映画というだけで避けてきた方にはオススメだ。
8.『トロン:オリジナル』(1982年)(原題:Tron)
ディズニーにスマッシュ・ヒットをもたらした2010年の『トロン:レガシー』の壮大なデジタル世界は、1982年、ジェフ・ブリッジス扮するビデオ・ゲーム・デザイナーが、コンピューター内部世界“グリッド”へと送り込まれてしまうところに端を発している。これこそが、映画界にひとつの大いなる可能性を切り拓いた作品であり、めくるめくヴィジュアルは今も十分に鑑賞に堪えるクオリティだ。
7.『ロケッティア』(1991年)(原題:Rocketeer)
ジョー・ジョンストンがマーベルのために『キャプテン・アメリカ』第一作を翻案する前、彼はこれから来たるべき時代にコミックブック原作の映画をどのように視覚的に見せて行くか、その青写真を作り出す作業に勤しんでいた。『ロケッティア』は、ギャングにナチスのスパイ、飛行機黄金時代に対する愛と、題材には事欠かない大衆漫画の傑作だ。キャストはスター揃いで(主要キャストにはジェニファー・コネリー、アラン・アーキン、ティモシー・ダルトンらが名を連ねている)、ジェームズ・ホーナーによる渾身のスコアを全編を通して楽しむことができる。
6.『海底2万マイル』(1954年)(原題:20,000 Leagues Under The Sea)
2020年2月5日、カーク・ダグラスが103歳でこの世を去った時、世界はハリウッドの王族に別れを告げた。Disney+ (ディズニープラス)が誇るラインナップの中でも最高傑作の部類に属する『海底2万マイル』は、ダグラス・シニアがいかにしてこれほどまでに長きにわたり活躍し得たのか、その才能をオーディエンスにあらゆる角度から教えてくれる。是非子供たちを座らせて、彼のパワーを彼ら自身で感じ取らせて欲しいところだ。
5.『ベッドかざりとほうき』(1971年)(原題:Bedknobs And Broomsticks)
アンジェラ・ランズベリー以上に安心感を与えてくれるものがあるだろうか? 『メリー・ポピンズ』同様に、実写とアニメーションを掛け合わせた先駆け的傑作である『ベッドかざりとほうき』は、アンジェラ・ランズベリー演じる修行中の魔女が、数人の子供たちと魔法研究の博士であるデヴィッド・トムリンソン(こちらも“メリー・ポピンズ”に出ていた)の力を借りてナチス侵攻を妨害するという物語だ。
4.『ウィロー』(1988年)(原題:Willow)
ディズニーがジョージ・ルーカスからルーカスフィルム社を買収したことで、彼らは『スター・ウォーズ』シリーズをラインナップに加えることになっただけでなく、ヴァル・キルマー主演のこの80年代の傑作アクション・ファンタジー映画をも手に入れることになった。タイトルをそのまま役名として担うウォリック・デイヴィスと共に、威勢の良いマッドマーティガンを演じる彼のパフォーマンスは再見・再評価の価値ありだ。
3.『スプラッシュ』(1984年)(原題:Splash)
トム・ハンクス初期のコメディ・タッチの役どころだが、『スプラッシュ』は彼が主役級俳優の仲間入りをしたことを決定づけた作品であり、またその後何十年にも渡って続くロン・ハワードとのパートナーシップの始まりでもあった。マーメイド役のダリル・ハンナをヒレごと抱きかかえる本作での彼は、笑えて、ロマンティックで、また勇敢でもある。
2.『ファンタジア』(1940年)(原題:Fantasia)
アニメーション映画史上最も精巧に作り上げられた大作のひとつ。クラシック音楽に視覚的イメージをつけるという試みに基づいた、初めての長編映画『ファンタジア』は、これ以後何世代ものオーディエンスをクラシック界の巨匠たちに引き合わせた、ミュージカル映画の革命的作品だ。
1.『ロジャー・ラビット』(1988年)(原題:Who Framed Roger Rabbit)
必要な単語は2つ:ボブとハスキンス。 今は亡きイギリス人映画スターは、“トゥーン(アニメーションのキャラクター)”を毛嫌いする私立探偵エディ・ヴァリアントに厳粛なリアリティとウィットをもたらした。ロバート・ゼメキス監督による、この野心的な実写とアニメーションのハイブリッド作品は、Disney+ (ディズニープラス)のラインナップの中でも最も革新的な映画のひとつであり、またクリストファー・ロイド演じるドゥーム判事のおかげで、ディズニー映画史上屈指のトラウマ級シーンが含まれている作品でもある。
Written By Jason Zumwalt
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