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マライア・キャリー「We Belong Together」誕生秘話:壮大なカムバックとなった2005年のヒット曲

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2025年の10月と11月に、7年ぶりの来日公演が決定したマライア・キャリー(Mariah Carey)。5月30日には『The Emancipation of Mimi』の20周年盤が発売されることも決定した。

そんな彼女のキャリアにおいてカムバックとなった名作アルバムの中でも最大のヒット曲「We Belong Together」の誕生秘話をご紹介。

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【和訳】Mariah Carey – We Belong Together / マライア・キャリー / 2025年秋に来日公演決定!

 

キャリアの低迷期からの大復活アルバム

マライア・キャリー(Mariah Carey)は、1990年に自身の名を冠したデビュー・アルバムでチャートを席巻して以来、ポップ・ミュージック界の女王に君臨し、輝かしいキャリアを築き上げてきた。

彼女は、デビューから5曲のシングルすべてが全米シングル・チャート(Billboard Hot 100)で1位を獲得した史上初のアーティストとなり、1993年の『Music Box』と1995年の『Daydream』の2作がダイヤモンド認定を受ける快挙を成し遂げていた。

しかし21世紀に入った頃、その勢いは一時的に陰りを見せる。2001年のアルバム『Glitter』は批評家から酷評され、その後の『Charmbracelet』も期待されたほどの評価を得られなかった。

アーティストとして、また一人の人間としての再起を図るために短い活動休止期間に入ることを選択したマライアは、その3年後に壮大なカムバックを果たす。

2005年にリリースされた10作目のアルバム『The Emancipation of Mimi』は、彼女にとって最もパーソナルな作品となった。本作には、クラブ向けの「It’s Like That」、挑発的な「Shake It Off」、ノスタルジックな「Don’t Forget About Us」、スヌープ・ドッグと再会を果たした「Say Somethin」など、彼女の様々な側面を歌ったシングルが収録されているが、何といっても彼女の復活劇を最も華々しく彩ったのは「We Belong Together」だった。

Mariah Carey – Say Somethin' (Official Music Video) ft. Snoop Dogg

 

14週全米1位となったシングル

『The Emancipation of Mimi』からのセカンド・シングルとして、3月29日にリリースされた「We Belong Together」は、マライアに懐疑的だった人々を再び魅了し、彼女のファン=“ラムズ”が彼女に期待していたものをすべて詰め込んだ楽曲だった。

繊細なピアノの旋律を中心に構成されたこの完璧なバラード曲では、元恋人との復縁を望む切なる想いを、その象徴的な5オクターブの声域を余すところなく使いながら歌い上げている。ブレット・ラトナーが監督したミュージック・ビデオでは、年上男性との結婚を前に悩むマライアが、最終的には結婚式から逃げ出し、元恋人のもとへと走り去る様子が描かれており、これは実生活を暗示しているのではないかと噂されていた。

マライア・キャリーがこの曲のレコーディング時に快適な環境にいたことは明かだ。制作には、彼女の長年のコラボレーターであるジャーメイン・デュプリに加え、メアリー・J・ブライジの「Be Without You」やアリーヤの「Miss You」などのヒット曲を手掛けてきたジョンタ・オースティンが参加。ジョンタ・オースティンは重要なパートナーだった、彼は2015年のヴォーグ誌のインタビューでこの曲の歌詞について次のように振り返っている。

「2番のヴァースはもともと(今のものとは)違っていた。ジャーメインはしっくりきていなかったようで、僕のところに来て、“ヴァースをひとつ考えてほしい、君ならできると思う”と言ったんだ。そこで僕がボビー・ウーマックのラインを投げてみたら、かなり好意的に受け入れられた」

「We Belong Together」はスマッシュ・ヒットを記録し、マライアにとって16曲の全米No.1シングルとなった。全米シングル・チャートでは14週にわたり1位を獲得し、のちに米ビルボード誌によって“2000年代を代表する楽曲”に選出された。

マライアは2018年のインタビューでこう語っていた。

「これを超える楽曲を作ったことはなかったかもしれない。この曲を作っていた時は、本当に私の人生の中で特別な瞬間だったから、今でもあの頃のことを考えると鳥肌が立ちます」

この成功に至るまでのキャリアにおいては苦難もあったが、彼女は「We Belong Together」で誰にも止められない勢いを持っていることを再び証明した。毎年末、必然的にチャートに登場する「All I Want For Christmas Is You」から、2020年に発表された回顧録『The Meaning of Mariah Carey』まで、彼女の影響力は今日も続いているが、それはすべて、音楽業界の期待から自らを解き放った「エマンシペーション(解放)」があったからこそだ。

Mariah Carey – We Belong Together [American Music Awards 50th Anniversary Special]

Written By Bianca Gracie


20周年記念盤発売決定

マライア・キャリー『The Emancipation of Mimi: 20th Anniversary Edition』
2025年5月30日発売
CD/LP


マライア・キャリー7年ぶりの来日公演

神戸:10月28日(火)  (ジーライオンアリーナ神戸)
横浜:11月1日(土) Kアリーナ横浜
横浜:11月2日(日) Kアリーナ横浜
公演詳細はこちら




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