ザ・フーの金字塔『Live At Leeds』を明らかにする

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ザ・フーは世界中で最も刺激的に視覚に訴えるアクトだ」と1970年5月のNME誌のレヴューの書き出しで、リチャード・グリーンは彼らの新作『Live At Leeds』 についてこう述べた。「ピート・タウンゼントは、彼らの素晴らしいステージ・サウンドをディスクにとらえるという野望を昔から持っていた。ついに、それが実践され、その結果としてこの素晴らしいアルバムがリーズ大学で録音されたのだ。これはザ・フーがこのようにビッグである理由が何故なのかを知る完璧な例として有効である」。

このレビューは、1970年2月にイギリス、リーズの大学内で録音され、その後5月16日にリリースされた『Live At Leeds』を支持する多くのプレスのうちのひとつである。

実際に『Live At Leeds』は、この週の最高位のチャート・エントリーであり、100位以内に入ったたったひとつの新作だった。この週は、 ポール・マッカートニーの初のソロ・アルバム『McCartney』が1位に上り詰めていた頃だ。リリースにあたり、ニューヨーク・タイムズは「過去最高のライヴ・ロック・アルバム」と述べた。この評価は今日においても常に説得力を持っており、アルバムは発売以降、世界中で着実にチャートを上り詰めることになる。アメリカでのチャート最高位は『Tommy』と同じ4位で、イギリスも同様であった。アメリカでは44週間チャートにとどまり、1970年8月にRIAAによってゴールド・ディスクに認定されている。最新の認定では、1993年にダブル・プラチナとなっている。

当時のザ・フーのライヴ・セットは、彼らの初期モッズ時代のR&Bカヴァーや成長に従って追加されたコンセプチュアルなロック要素が魅力的に合わさっていた。結果として、リーズの観客に届けられたセットリストには、ベニー・スペルマンの「Fortune Teller」や、モーズ・アリソンの「Young Man Blues」、サニー・ボーイ・ウィリアムスンの「Eyesight To The Blind(邦題:光を与えて)」のカヴァーが含まれていた。それだけでなく、彼らの初期ヒットである「I Can’t Explain」や「Happy Jack」や大ヒットとなった「Tommy」も演奏され、最後には「My Generation」や「Magic Bus」などをフィーチャーしたメドレーも披露された。

The back cover of the Argentinian pressing of ‘Live At Leeds’

1970年代後半は、ロジャー・ダルトリーはサウンズ誌にこのアルバムに非常に満足していると語っている。「これは1公演なんだよ、そして、プラスチック(LP)になるべき正当なものだよ」と彼は言った。「ほとんど後から音を足していない、そして加えたものよりも取り除いたものの方が多いだろうね。2つのバッキング・コーラスを加えたけど、それもライブ中にマイクが落ちたからなんだ。すべては、そこで起きたことそのままだよ。アルバムを聴く時に気を散らせるから、観客の歓声は多くを取り出したけれどね」。

Written by Paul Sexton



ザ・フー『Live At Leeds』

   


ザ・フー『WHO』
2019年12月6日発売
CD / iTunes


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