商業的失敗作ながらファンに絶大な人気を誇るカーペンターズ「Solitaire」

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ニール・セダカとフィル・コーディーによって作られ、もともとはニール・セダカ自身がレコーディングしていた「Solitaire」は、これまで最もカヴァーされてきた楽曲のひとつである。エルヴィス・プレスリーからトニー・クリスティ、そしてザ・サーチャーズに至るまで、多くのアーティストによって解釈されてきた。その中でも間違いなく抜きん出ているのは、1975年のアルバム『Horizon』のためにレコーディングされたカーペンターズによるカヴァーだろう。

ニール・セダカによるオリジナル・ヴァージョンは1972年に発表したアルバムのタイトル・トラックとして、10ccのメンバーだった、ロル・クリーム、ケヴィン・ゴドレイ、グレアム・グールドマンらと共にマンチェスターにある彼らのストロベリー・スタジオでレコーディングされ、もう1人のメンバーであるエリック・スチュワートがエンジニアを務めた。「Solitaire」が初めてシングルとしてリリースされたのは、1960年代の重鎮、ザ・サーチャーズによる1973年2月で、同じ年の秋にはアンディ・ウィリアムスによるヴァージョンがUKチャートで4位を獲得した。

リチャード・カーペンターはニール・セダカやアンディ・ウィリアムスのヴァージョンを知っていたが、当初はこの曲が妹のカレンに合っているのかどうか確信が持てなかった。しかしながら、いざレコーディングを終えるや否や、「彼女はこの曲が好きにはなれなくて、それはずっと変わらなかった」ことを明かしつつも、「彼女の最高傑作のひとつだ」と評価している。

「Solitaire」はアルバム『Horizon』からの3枚目のシングルとなり、アルバム・ヴァージョンとは少し異なるシングル・ヴァージョンには、最初の1節とコーラスとの間にギター・ソロが加えられた。このシングルは、1975年の8月初旬には全米シングル・チャート入りを果たし、最終的に17位まで浮上したが、 これは彼らがまだスターダムに乗る前の1969年に発表されたA&Mレコードからのデビュー・シングル「Ticket to Ride」以来の低い順位だった。アメリカほど人気がなかったイギリスでは32位で終わったが、この後1977年になって、いきなりの全英TOP10入るヒットが生まれることになる。

「Solitaire」以降のカーペンターズは全米チャートでは大きな成功を収めることはなかったが、今でもこの曲は多くのファン間で絶大な人気を誇っている。



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