『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』 50の事実
<hr />
- ザ・ビートルズのアルバム『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は、1967年6月1日のリリース後、その年の残りの期間UKチャートの第1位に留まり続け、1968年2月3日にはサウンドトラック『Sound of Music』にとって代わって、トップに返り咲いた。
- アメリカで15週間 1位の座に居続けた
- 2003年ローリング・ストーン誌で、“グレイテスト・アルバム・オブ・オールタイム500枚”リスト1位に輝いた
- 『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は4トラック機材を使用しレコーディングされた
- 批評家ケネス・タイナンはこれを「西洋文明史にとり決定的な瞬間」と評した
- タイム誌はこれを「音楽の発展の中で歴史的な躍進」と呼んだ
- ポール・マッカートニーは「A Day in the Life」の中でグランド・ピアノを弾いている
- BBCは“きみをアツくさせたい”というフレーズを理由に、「A Day in the Life」を放送禁止にした。BBCは“麻薬に対する寛容な態度を促している”と主張
- レコーディングは1967年4月21日に終了し、アルバムは6月1日にリリースされた
- 「With a Little Help from My Friends」の出だしで、ジョージ・マーティンがハリウッド・ボウルでのコンサートで録った観客の歓声を使用
- “オックスフォード版イギリス文学百科事典”は、これを“レコーディング史上最も重要かつ影響力あるロックン・ロール・アルバム”と呼んだ
- ポップ・アーティストのピーター・ブレイクとジャン・ハワースが、ポール・マッカートニーのインク画を元にアルバム・カヴァーをデザイン
- エンジニアのジェフ・エメリック曰く、「我々はこのモノ・ミックスに3週間、そしてステレオ・ミックスにだいたい3日かけた」
- ポール・マッカートニーは「Lucy in the Sky with Diamonds」でローリー・オルガンを演奏している
- ザ・ビートルズはアルバム・カヴァーで着たコートのレプリカを、短期間で営業された“アップル・ブティック”で販売した
- 「A Day In The Life」のリンゴ・スターのドラミングは、“レコーディングされたものの中で最も独創的なドラム・パートのひとつ”と言われている
- 「Being for the Benefit of Mr. Kite!」のジョンの歌詞は、「Strawberry Fields Forever」のプロモーション・ビデオ撮りで滞在したケントのアンティーク・ショップで購入した、1843年パブロ・ファンク・サーカス用ポスターから取られている
- ジョージ・マーティンは「Fixing a Hole」でハープシコード(チェンバロ)を演奏している
- リチャード・ゴールドスタインは「She’s Leaving Home」のことを“ニューヨーク・タイムズ誌”1967年のレビューで退屈だと記述
- ジョージ・マーティンは「Being for the Benefit of Mr. Kite!」でハーモニウムを演奏している
- 「A Day In The Life」のジョン・レノンの歌詞は新聞からインスピレーションを受けたもの。「ピアノの前に‘デイリー・メール’を立てかけながらこの曲を書いていた…ランカシャー州ブラックバーンの道に出来た4000個ほどの穴についての文章があったんだ。」
- ジョージ・ハリスンは「Lucy in the Sky with Diamonds」でタンブーラを演奏している
- アルバム・カヴァー・アートは£3,000近く掛かった。それは当時の標準の60倍に当たる。
- アルバムのレコーディングには700時間費やされた
- 2006年に音楽学者のデヴィッド・スコット・カスタンはこれを“レコーディング史上最も重要かつ影響力あるロックン・ロール・アルバム”と表現した
- ザ・ビートルズはアルバムのアセテート盤を、シンガーのキャス・エリオットに聴かせる為、朝6時に、チェルシーのキングス・ロード近くにある彼女のフラットで、開いた窓の側にスピーカーをセットアップし最大音量でプレイした
- 1967年、アメリカで3番目に売れたアルバムだった
- リリースの3日後、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリメンスがロンドンのサヴィル・シアターでショウを行ないタイトル・トラックを演奏。ジョージ・ハリスンとポール・マッカートニーが公演を鑑賞した
- フロント・ジャケットのコラージュには、様々な有名人の写真57枚と蝋人形9体等が登場
- ニューヨーク・タイムズ・ブック・レビューはこれを“歌のルネッサンス黄金期”の先駆者と表現
- 2008年、フロント・ジャケットで使用されたベース・ドラム・スキンがオークションで€670,000で売られた
- ジョン・レノンの「Good Morning Good Morning」はケロッグ・コーン・フレークのTVコマーシャルにインスパイアされて出来た
- ポール・マッカートニーは最初「When I`m 64」のメロディを1950年代末にインストゥルメンタルとして書き、ザ・ビートルズは同ヴァージョンを度々ハンブルグの公演で演奏している
- アルバム・カヴァーになぜエルヴィス・プレスリーがいないのか聞かれたポール・マッカートニーは、「エルヴィスはあまりにも重要で他よりあまりにも上に居たので、言及することすらもう…だから彼をリストの中に入れなかった。彼はただ単なる…ポップ・シンガ―ではなく、エルヴィス・ザ・キングなんだよ」
- BBCは“馬のヘンリー”というフレーズに、ヘロインのスラングとして通常使用される用語がふたつ含まれているとの理由で、「Being for the Benefit of Mr. Kite!」を放送禁止にした。
- BBCは「Lucy in the Sky with Diamonds」はLSDについて言及していると考えた一方、ジョン・レノンは、4歳のジュリアンが描いたパステル画から取られたものだと主張。
- 1968年グラミー賞で、『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は最優秀アルバム・カヴァー・グラフィック・アート部門賞、最優秀エンジニアド・レコーディング賞(ノン・クラシック部門)、そして最優秀コンテンポラリー・アルバム賞を受賞。また最優秀アルバム賞も獲得、ロックLP初の受賞となる。
- ポール・マッカートニーはリード・ヴォーカルを5曲、ジョン・レノンは3曲歌い、ふたりでリードを担当したのは2曲、ジョン・レノンとポール・マッカートニーとジョージ・ハリスンが1曲で一緒にリードを、そしてリンゴ・スターが1曲でリードを歌っている
- 1967年、この年UKで最も売れたアルバムとなる
- アルバムの中ジャケには、オランダのデザイン・チーム‘ザ・フール’によるアートワークがフィーチャーされていた
- ポール・マッカートニーいわく、「あの当時僕達が凄く熱中していたことのひとつが目でメッセージをおくることで…だからマイケル・クーパーのあの写真の時、みんなで‘さあカメラを覗きながらちゃんとアイ・ラヴ・ユーと言うんだ! ちゃんと愛を感じてみよう。これを通してちゃんと愛を与えよう! ちゃんと写るからさ、見えるものなんだよ。さあ態度で示そう」と言ったんだ。
- 歌詞はバック・カヴァーに全て印刷された。これはロックLP初めてのこと
- 「Within You Without You」でジョージ・ハリスンの歌の最後に笑い声が入っている。ジョージ・ハリスンによると、「ああ、あのインドものが長く続いた後には、ちょっと息抜きが欲しいものだろ。5分もの悲しい歌の後の解放の瞬間だ」
- 1994年、『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』はコリン・ラ-キンの“オールタイム・トップ1000アルバム”で第1位にランクされる
- リンゴ・スター曰く、「僕が、『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』で最も印象に残っているのは…チェスの遊び方を学んだこと」
- 同アルバムのレコーディングは、1967年2月9日にロンドンのリージェント・サウンド・スタジオで行なわれた「Fixing a Hole」以外は、アビイ・ロード・スタジオでレコーディングされた。
- 「She’s Leaving Home」のストリング・セクションとハープは、マイク・リーンダーによってアレンジされた
- 「Good Morning, Good Morning」のサクソフォンは、ブリティッシュ・ビート・ブーム・バンドのサウンズ・インコーポレイテッドが担当
- ニューズウィーク誌のジャック・クロールはこれを“最高傑作”と呼び、その歌詞をイーディス・シットウェル、ハロルド・ピンター、それからT.S.エリオットら詩人の作品と比較。更に「A Day in the Life」をT.S.エリオットの「The Waste Land(邦題:荒地)」と比較。
- ラングドン・ウィナーはローリング・ストーン誌に対し、「西洋文明が1815年のウィーン会議以来最も結束したのは、アルバム『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』がリリースされた週だった。ヨーロッパとアメリカのラジオ局は(これを)流し…そしてみんなが聴いた」と述べた。
★『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド―50周年記念エディション-』
- アルバムの購入 : THE BEATLES STORE / Amazon
- デジタルDL : iTunes
- Spotifyで聴く : Spotify
- ザ・ビートルズ アーティストページ
- ザ・ビートルズ関連記事
- 『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』50周年記念スペシャル・エディション特設サイト
- どのようにしてザ・ビートルズの『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』は音楽史を変えたのか?
- ザ・ビートルズ”The White Album”の制作秘話と9つの楽曲エピソード