モータウン初のグラミーを受賞したテンプテーションズの「Cloud Nine」

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テンプテーションズがプロデューサー兼ライターのノーマン・ホイットフィールドと行った最先端のコラボレーションに対する社会的なコメントは、初期の「My Girl 」や「Get Ready」やその他の気楽なサウンドに比べ、より純粋なソウルの時代のころからあまりにもかけ離れたものだった。しかし1968年の秋、彼らのラインナップが冒険的な変更になる可能性を乗り越えて、彼らはまだ順調だということをアルバム『Cloud Nine』でファンに伝えた。

モータウンの5人組は、シングル「Please Return Your Love To Me(邦題: 愛を返して)」でリード・シンガーの1人デヴィット・ラフィンがエディ・ケンドリックスのバックグラウンド・ヴォーカルとして登場した後、エディ・ケンドリックスに最後のお別れを伝えた。その時代のほとんどのシングル曲をモータウンの中心人物、バレット・ストロングとノーマン・ホイットフィールドが書いていたように、その曲はチャートで4位まで上昇し、テンプテーションズのR&Bファンを喜ばせた。しかしそれほど多く過去のリリースはポップにクロスオーヴァーするには及ばなかったため、26位にとどまった。

そしてリリースされた『Cloud Nine』は、打楽器、多数の楽器が使われ、ヒップからサイケデリックなソウルロック風味と徹底的に現代化されたグループの音として発表された。スタジオのギタリスト、デニス・コッフィーは刺激的なギターのリックを追加、新参者デニス・エドワーズはエディ・ケンドリックスとポール・ウィリアムスのサポートによって、実に自信に満ちたリード・ヴォーカルで全力で取り組んだ。

「right-on」の歌詞がドラッグについてだったことについては、モータウン内でさえも、議論が荒れた。しかしいずれにせよ、市民的権利の時代が変わろうとしている最先端のど真ん中にテンプテーションズは位置付けられ、その都会の戦いを、彼らはリアルに描いた。それを彼らのファンは楽しんでいた。

1968年10月25日にリリースされた『Cloud Nine』は3週間、R&Bチャートの2位に輝き、ポップ・チャートでは6位まで上昇した。アルバムはゴールドを達成し、次の3月には第11回目のグラミー賞で “Best Rhythm & Blues Vocal Performance” を受賞、モータウンにとって初のグラミーをもたらした。

Written by Paul Sexton



テンプテーションズ『Cloud Nine』

   

 

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