二作目のジンクスとは無縁だったノラ・ジョーンズの『Feels Like Home』
マンハッタン生まれでダラス育ちのジャズ・ポップ・ピアニスト、ノラ・ジョーンズの活動は、2004年に劇的な広がりを見せた。
ブルーノートから発表されたデビュー・アルバム『Come Away With Me』は、口コミでヒット作になった典型例だった。これは2002年3月全米アルバム・チャートにランク入りし、その11カ月後の翌年1月に1位到達。そのころには、アルバムの評判は世界中に広がっていた。現在までのところ、このアルバムの総売上枚数は推計で2,600万枚に上っている。当然のことながら、これに続くセカンド・アルバムへの期待は膨れあがるばかりだった。
そうして出た『Feels Like Home』では、前作の共同プロデューサーのひとり、アリフ・マーディンと共にノラがプロデュースを担当。このアルバムは2004年2月28日に全米チャートに初登場し、いきなり1位を獲得した。その発売1週目の売り上げは当時としても驚異的なもので、アメリカだけでみても104万7,000枚に及んだ。2週目には、さらに39万5,000枚が売れている。
このセカンド・アルバムには、大物ミュージシャンもゲスト参加していた。たとえば「Creepin’ In」ではドリー・パートンがノラとデュエット。またシングル・カットされた「What Am I To You?」では、ザ・バンドのリヴォン・ヘルム(ドラムス)とガース・ハドソン(ハモンド・オルガン)も演奏していた。ハドソンは「Be Here To Love Me」でもアコーディオンを弾いている。また「Carnival Town」のアレンジは、共同プロデューサーのマーディンが担当した。
このアルバムの全世界での総売上は1,200万枚に上っている。またアルバム収録曲のひとつ「Sunrise」で、ノラはグラミー賞の最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞した。アルバム冒頭を飾るこの曲は、ノラとベースのリー・アレクサンダーの共作曲。アレクサンダーは、ノラのサイド・プロジェクトであるリトル・ウィリーズにも参加している。
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ノラ・ジョーンズ『Fells Like Home』
ノラ・ジョーンズ『Begin Again』
2019年4月12日発売