ディープ・パープルによるロックとクラシックの融合『Concerto For Group And Orchestra』

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今ではロックとクラシックの融合という試みは今ではすっかり当たり前のものになっているが、1969年当時、この二つのカテゴリーは全く別世界のものだと考えられていた。しかしながら、名作曲家ジョン・ロードの生み出した『Concerto For Group And Orchestra(邦題:ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ)』によって、それは覆された。同公演は1969年9月24日、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とディープ・パープルという強力なコンビネーションのもと行われた。

第三楽章「Vivace-Presto」では、マルコム・アーノルド指揮によるオーケストラの荘厳さと、当時のイギリスで最も勢いのある新人ロック・グループだったディープ・パープルの堂々たる存在感が顕著に表れている。特にジョン・ロードのすばらしいソロやイアン・ペイスのドラム、そしてリッチー・ブラックモアの力強いリード・ギターに注目してほしい。

ディープ・パープルはこの後、本作のオリジナルの楽曲をもう一度だけ演奏している。それは1970年にカリフォルニアでロサンゼルス・フィルハーモニックと共演した公演だったが、それを最後にジョン・ロードの作った楽譜は不可解にも紛失している。

だがオランダの作曲家であるマルコ・デ・ゴージが1969年の演奏のビデオや音源から楽譜を再現して、バンドは再び演奏することができるようになり、最初のステージから実に約30年後、1999年9月25、26日に同公演は行われた。このオーケストラはロンドン交響楽団であったが、会場は当時と変わらずロイヤル・アルバート・ホールだった。成功を収めたこのコンサートを再演するにあたり、ディープ・パープルはゲスト・ヴォーカルとしてリッチー・ブラックモアとレインボーでバンド・メイトだったロニー・ジェイムス・ディオを迎えた。

1969年公演の全編を収めたアルバムは、ディープ・パープルにとって初めて全英アルバム・チャートにランクインした作品となり、年明けには最高位26位を記録した。一方、バンドの過去3作も1968、69年にチャート・インしていたアメリカでは、8週間チャートに留まり最高149位となった。

Written by Paul Sexton




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