レインボー「Since You’ve Been Gone」:第2期グラハム・ボネットのヴォーカルでヒットした1曲

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レインボー(Rainbow)はイギリスで相次いでシングル・ヒットを放ち、ヒットメーカーとして人気を博したが、アメリカでは同様の成功を収められずにいた。彼らのアルバムは、アメリカでもチャート入りを果たし、ロック専門のラジオ局ではグループの楽曲がオン・エアされていたが、ポップ寄りの放送局でのエアプレイには繋がっていなかった。

レインボーが全米シングル・チャートのトップ40圏内に送り込んだのは1982年の「Stone Cold」のみだったが、遡って1979年11月17日に、リッチー・ブラックモア率いるバンドは、全米シングル・チャートに初めてエントリーを果たしている。その曲は「Since You’ve Been Gone」で、同曲は10月13日にイギリスで最高位6位をマークしていた。

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「Since You’ve Been Gone」は、元々は、アージェントのメンバーで、多くのヒット曲を書き上げたソングライターとしても知られるラス・バラードの作品で、1976年にラス・バラード自身が歌ったヴァージョンで初めて世に出ている(同年のバラードのアルバム『Winning』に収録されていた)。

 

レインボーのカヴァーが極めつけのヴァージョンということになったが、この曲をカヴァーしたのは彼らが初めてではなかった。「Substitute」(ザ・フーのヒット曲とは同名異曲)を世界的にヒットさせた南アフリカのバンド、クラウトは1978年のアルバムでこの曲を取り上げており、米国はイリノイ州のハード・ロック・バンド、ヘッド・イーストも、やはり1978年に「Since You’ve Been Gone」のカヴァー・ヴァージョンをリリースしている。

 

ディープ・パープルのロジャー・グローヴァーがプロデュースを担当したレインボーのカヴァー・ヴァージョンは、この時期、グループのフロントマンであったグラハム・ボネットのリード・ヴォーカルをフィーチャーしている。イギリス出身のロック・シンガーであるグラハム・ボネットは、レインボーで「Since You’ve Been Gone」をレコーディングする11年前に、マーブルスの一員として、ビージーズのバリー・ギブが作曲した「Only One Woman」を録音。同曲をイギリスのシングル・チャートのトップ5圏内に送り込んでいる。

「Since You’ve Been Gone」がアメリカのシングル・チャートにランクインした週は、ほかにケニー・ロジャースのカントリー・ポップ・ナンバー「Coward Of The County / 弱虫トミー」や、トム・ペティ・アンド・ザ・ハートブレイカーズの「Don’t Do Me Like That / 危険な噂」、ハーブ・アルパートの「Rotation」などが新たにエントリーしていた。

残念ながら、レインボーの「Since You’ve Been Gone」は、クリスマス・ウィークの1週前に57位を記録するに留まった。なお、この曲が収録されたレインボーの4枚目のスタジオ・アルバム『Down To Earth』は、ビルボードのアルバム・チャートの200位圏内に15週に亘ってランクイン。最高位66位という記録を残している。

Written By Paul Sexton



レインボー『Down To Earth』
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