今をときめく10人のクィア・ミュージシャンたち【動画付】

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Photo: Nolan Knight (Joy Oladokun), Derrick Freske (Kidd Kenn), Alex “Grizz” Loucas (Hope Tala), Sharon Morerro (Ambré), Dimitrios Kambouris/Getty Images (Rina Sawayama)

多くのアーティストがそのアライメント(差別/抑圧/疎外されてきた人達に対する支援)を称賛される中、この記事は、LGBTQIA+コミュニティがしばしば取り残される音楽業界で、自分たちのためのスペースを確保し、芸術を創作している才能あるクィアの音楽家たちにスポットを当てている。

未来的なポップ・アンセムを作るアーティストから、新しいラブソングの規範を作る新世代のシンガーソングライターまで、注目すべきクィア・ミュージシャンを紹介しよう。

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1. アンブレ / Ambré

米ニューオーリンズ出身のアンブレは、シーンで最もフレッシュなR&Bアーティストの一人だ。独学で学んだ彼女は、最初の楽曲のいくつかをSoundcloudで発表。それ以降、H.E.Rやケラーニといった最も人気のあるR&Bアーティストともコラボレートしている。

アンブレは、H.E.Rが2017年に発売し、2019年のグラミー賞最優秀R&Bアルバム賞を受賞した『H.E.R』の収録曲「Changes」と「U」をH.E.Rと共作して、その才能を多くの人に届けることとなった。

アンブレはその1年後、傑出したシングル「band practice」を収録したデビューEP『Pulp』をリリースし、批評家から絶賛を浴びた。ミュージック・ビデオは、クィア表現のより優しい側面を示しており、アンブレのすべてを紹介するような素晴らしいものとなっている。

 

2. ジョイ・オラドクン / Joy Oladokun

シンガーソングライターのジョイ・オラドクンは「私の曲を聴くときは、感情のシャワーを浴びたような気分になってほしい」と語っている。

ソフトなピアノと柔らかな音色の歌声にのせて「自分の過ちのひとつひとつに、恵みを与えることができないかつての自分」と歌う「someone that i used to be」は、なぜ多くの人がこの特異な才能に共感するのか、簡単に理解できる1曲だろう。

自身のクィアネス、メンタルヘルス、そして音楽を意図的に創り出すという使命についてオープンに語るオラドクンは、トレイシー・チャップマンに影響を受け、ナッシュビルをはじめ世界各地でその名を知られるようになった。

 

3. ホープ・タラ / Hope Tala

もし夏の日に公園で過ごす完璧な楽曲を選ぶとしたら、それはホープ・タラの曲になるだろう。彼女はZ世代の一人だが、1950年代のボサノバ、2000年代のR&Bやポップスから影響を受け、気分が良くなるような音楽を作り出している。

自分が作りたいアートやクィアとしてのアイデンティティに非常に自信を持っているホープ・タラは、人々が自分自身を見出すことができるような音楽を作りあげている。彼女のシングル「Mad」を聴くと、恋人に怒鳴りたくなり、湖で泣き、そして自分がいかにすごいかを思い出しながらその感情をすべてひっくるめて踊りだしたくなるだろう。

 

4. アーロ・パークス / Arlo Parks

傷心の時には、支えてくれる音楽が必要な時がある。アーロ・パークスの音楽はまるで詩のようで、自分でも作ってみたいと思わせ、どんな感情であれ、自分自身と楽に付き合っていくことを後押してくれる。

このインディーポップ/フォークアーティストは、シルヴィア・プラスなどの詩人からインスピレーションを受けており、その影響は「Romantic Garbage」や「Hope」といった曲の繊細な歌詞の中で輝いている。一見臆することなく自分の心を袖にしたようなこのアーティストの楽曲を是非聞いてみてほしい。

 

5. ミス・ブゥギィ / Ms. Boogie

ミス・ブゥギィは、自分が誰であるか、何をしたいかを知っている。そして他の人がどう思うかを気にしない人のために音楽を作っている。自分が誰であるか、そして自分が何をもたらすかを思い出させたい時には、この自信に満ち溢れ、スムーズでセクシーなフロウを聴いてみるとよい。

ブゥギィの音楽は直接的で、トランス・パフォーマーが敬遠しがちな性表現も臆することなく歌詞に表現している。ブルックリンを拠点とするこのラッパーは、ヒップホップ業界のあり方を変えようとしており、自分の音楽が政治的になることも恐れず、Trannilishをフィーチャーした彼女の曲「Fem Queen」はヒットとなった。歌詞の中でリスペクトを求め、必要な人たちに呼びかけ、同時にトランスの仲間たちを擁護しているのである。

 

6. キッド・ケン / Kidd Kenn

カラフルでエネルギッシュなキッド・ケンの音楽は、彼のスタイルと同様に大胆だ。彼の大胆なフロウとリリックに表れた大きな自信は19歳だとは感じさせない。

ケラーニ、リコ・ナスティー、スウィーティーなどからお墨付きをもらっている彼のスタイルは、みなの注目を集めており、Island Recordsと契約。彼は、自分のクィア性については何も語らず、超男性的なヒップホップの世界でも自分のアイデンティティを持つよう、コミュニティの人々に呼びかけているのだ。

 

7. アシュニコ / Ashnikko

USのシンガーソングライター兼ラッパーであるアシュニコは2016年頃から活動していたが、TikTokのおかげで爆発的に知られるようになったのは2019年になってからのことだ。ヨン・ベビー・テートとの楽曲「Stupid」は、誰もが使い始めたことでこのアプリを席巻し、2020年にはゴールド・ディスク認定を受けた。

アシュニコのサウンドは、バブルガムポップと少しのパンクをブレンドし、ヒップホップでトッピングしたものだ。アシュニコはジャンルを超え、ドージャ・キャットの目にも留まり、シングル「Boss Bitch」をドージャと共作している。

アシュニコは、実体験をもとに、それを誇張して曲を作るという、まさにZ世代的なアプローチをとっている。グライムスやプリンセス・ノキアのシングル「Slumber Party」などでコラボレーションを行い、その勢いはとどまるところを知らない。

 

8. リナ・サワヤマ / Rina Sawayama

このエレクトロポップ・アーティストについて考えるとき、未来的という言葉が最初に思い浮かぶだろう。モデル、ソングライター、主張する者、そして俳優でもあるリナ・サワヤマは、キャリアをスタートさせた当初から、クィア・コミュニティと共に(そして彼らに触発されて)活動してきた。

彼女の音楽は多層的で、一聴するとまずはクラブですぐに使えるビートとキャッチーなコーラスに引き込まれ、そして彼女の芸術的でニュアンスに富んだリリックに魅了される。彼女の音楽は、不安、トラウマ、人種差別といった重いテーマを扱っており、人々がよりそれらの問題を深く掘り下げ、自分自身や自分の生活を見つめ直すきっかけになることを願っているようだ。

リナ・サワヤマは聴くものを踊らせるだけではなく、考えさせることをも厭わない、新しいタイプのアーティストなのだ。

 

9. エヴァン・マッキントッシュ / Evann Mcintosh

エヴァン・マッキントッシュは、“Sweet Sadboi Sounds”とでもいうような音楽を作っている。切なくほろ苦いラブソングは、去っていった人を思い出させる。そして官能的で、しばしばゆっくりと燃え上がる曲は、エヴァンのソウルフルで透明感のあるヴォーカルに包まれてリスナーの元に届けられる。

歌詞は常に、恋に落ちること、完璧な関係やパートナーを想像することについて語り、希望を与えようとしている。エヴァンは、若さゆえの自由奔放さによってもたらされる、雲の上のような楽観主義を体現しているのだ。

 

10. デスティン・コンラッド / Destin Conrad

デスティン・コンラッドもまた、ソーシャルメディア、特にVineから生まれたアーティストで、才能あるソングライターでありながら、ソウルフルなアーティストに成長した。

彼のデビューEP『COLORWAY』は、セクシーなR&B、シンセサイザー、タイトなハーモニーで構成されている。この作品は、自分自身を見つめ直し、人生においてレベルアップする準備ができた人物のストーリーを語っている。

EP『COLORWAY』は、CHIKA、ケラーニ、アンブレといった著名なクィア・ミュージシャンから賞賛を集めており、アンブレも収録曲「FRAUD」に登場している。この作品は、クィアとして個人的な成長を遂げるのは簡単なことではないが、『COLORWAY』の勇気づけられる歌詞と正直なストーリーテリングは、そこに到達しようとする者たちを鼓舞するツールとして使用することができるのだ。

Written By Shelli Nicole



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