メタリカ『Reload』:『Load』に続く全米1位獲得作品
1996年6月、メタリカのアルバム『Load』が全米チャートで初登場1位を記録した。これはただのまぐれ当たりかもしれないと思った人も当時はいたかもしれない。しかしそういう考えはわずか1年半後に一掃されることになった。1997年12月6日、メタリカが『Reload』を発表し、またもやアルバム・チャートの首位を獲得したのである。
メタリカは、このアルバムを発表する前の時代にマルチ・プラチナ・ディスクを積み重ねていた。『Metallica』は10×プラチナ、『And Justice For All』は6×プラチナ、『Master Of Puppets』、『Ride The Lightning』、『Load』はそれぞれ4×プラチナに認定されている。つまり、この5枚の総出荷枚数はアメリカだけで2,800万枚という途方もない数字になっていた。そして『Reload』で、その枚数はさらに増えることになった。この新譜は発売から6日間でアメリカでの出荷枚数が200万枚に達し、RIAAからダブル・プラチナ・ディスクに認定されている。
このアルバムは、前作の「後半部分」にあたる作品だと銘打たれていた。プロデュースは前作に続いてボブ・ロックが担当。アルバムからは先行シングルとして発売された「The Memory Remains」には、マリアンヌ・フェイスフルがバック・コーラスで参加している。
この7枚目のアルバムのプロモーションで、メタリカは一風変わった面白い活動を行った。たとえば11月11日には、ミリオン・デシベル・マーチという無料コンサートをフィラデルフィアのコア・ステーツ・センターで開催。これには4万人のファンが集まった。
その2日後、メタリカは大西洋の向こうのイギリスに渡り、ロンドンのミニストリー・オブ・サウンドでも無料コンサートを行っている。さらにアルバムが初登場1位という快挙を成し遂げた日、彼らはNBCの『サタデー・ナイト・ライヴ』にゲスト出演した。メタリカの快進撃は再び始まっていた。
Written By Paul Sexton
『RELOAD』