ジョニー・キャッシュ、死後初のNo.1
2006年7月22日、『American V : A Houndred Highways』をリリースしたジョニー・キャッシュは、全米ポップ・チャートとカントリー・チャートの両方で初登場1位を獲得した。このアルバムは、リック・ルービンによってレコーディング及びプロデュースされたシリーズ作品の5枚目にあたり、また2003年に彼が亡くなった後の初のチャート首位獲得作でもある。2014年に『Out Among The Stars』がリリースされるまでは、『American V : A Houndred Highways』の前にカントリー・チャートで1位を獲得した作品は『Man In Black』で、実に35年ぶりのチャート1位だった。
『American V :A Hundred Highways』は1964年、もしくはそれ以前から続くシリーズであり、ジョニー・キャッシュにとって1964年にBillboard誌が初めてカントリー・アルバム・チャートを分離させて以来9枚目となる首位を飾ったアルバムである。このチャートが設立されて最初の首位を獲得したのもジョニー・キャッシュのベスト盤『Ring Of Fire(邦題:リング・オブ・ファイア~ザ・レジェンド・ジョニー・キャッシュ)』だった。『American V :A Hundred Highways』は1971年にリリースした『Man In Black』以来のカントリーアルバム・チャート首位を飾った。それ以前に彼が首位を飾ったのは1969年にリリースした『Johnny Cash at San Quentin』が全米ポップ・チャートの首位を飾っている。
アルバム『American V :A Hundred Highways』には新曲が2曲、「I Came To Believe」と彼が生前最後に書いた「Like The 309」の他に、ゴードン・ライトフットの「If You Could Read My Mind」やニール・ヤングの演奏で有名なイアン・タイソンの「Four Strong Winds(邦題:風は激しく)」など名曲のカヴァーも収録されている。さらにジョニー・キャッシュはブルース・スプリングスティーンの「Further On (Up The Road)」やハンク・ウィリアムスの「On The Evening Train」のリメイクもこの作品に残している。
Written by Paul Sexton
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