エタ・ジェイムス、4週間連続でR&B1位となった「The Wallflower」

Published on

エタ・ジェイムスの力強く自信に満ちたヴォーカル・スタイルが、彼女をウォールフラワーと呼ばせたわけではないが、彼女が初めて有名になったのはその言葉をタイトルにしたレコードがきっかけだった。「The Wallflower」は世間には「Dance With Me Henry」や「Roll With Me Henry」として幅広く知られており、エタ・ジェイムスの17歳の誕生日の数週間後に全米R&Bチャート入りした。その何十年も後になって映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のサウンドトラックに収録されたことがきっかけで、今までにいなかった新たなオーディエンスを見つけたのだ。

エタ・ジェイムスは、ジョニー・オーティス、ハンク・バラードとともに「The Wallflower」のクレジットに名前が挙げられ、ハンク・バラードについてはこの楽曲をインスパイアした元の曲を書いたことが理由で、クレジットに名を連ねていた。その曲は面白くて淫らな内容の「Work With Me, Annie」で、ハンク・バラードと彼のグループだったミッドナイターズにとって大きなR&Bヒットとなり、7週間もチャートのトップに在位した。さらに数々のフォローアップや、アンサー・レコードに繋がり、彼ら自身も「Annie Had A Baby」というアンサーソングをのちにリリースしている。

「Dance With Me Henry」という曲名だとエタ・ジェイムスが歌うには性的すぎるとのことでタイトルは「The Wallflower」に変更。その「The Wallflower」のレコーディングには、名義があきらかにされていない男性のレスポンスがフィーチャリングされている、それはR&Bシンガー・ライターのリチャード・ベリーだった。モダン・レーベルがレコーディングした楽曲は、エタ・ジェイムス&ザ・ピーチズで発表し、1955年2月19日にチャート・デビューを果たした。

「The Wallflower」は全米R&Bチャートで、レコード店のベスト・セラー、そしてラジオ・ジョッキーが最もかけた楽曲の両チャートに登場した。後者はのちにラジオ・ジョッキーが最もかけたR&B楽曲に変わった。シングルは4月と5月に4週間連続で1位を獲得した。

エタ・ジェイムスにとっては残念ながら、他のアーティストによる「The Wallflower」のポップのカヴァーが早くも発表され、いわゆる彼女のクロスオーヴァーは阻止された。マサチューセッツ州ウースター出身のシンガー、ジョージア・ギブスはすでに「Tweedle Dee」のカヴァーでポップ・チャート入りしており、彼女のマーキュリー発のシングルは「Dance With Me Henry (Wallflower)」と名付けられ、3週間ポップ・チャートのトップに立った。いずれにせよ、ティーンエイジャーだったエタ・ジェイムスの声は、全国レベルで聴かれるようになったのだ。

Written by Paul Sexton


uDiscoverのエタ・ジェイムス・ベスト・オブ・プレイリストをSpotifyで聴く

Share this story

Don't Miss

{"vars":{"account":"UA-90870517-1"},"triggers":{"trackPageview":{"on":"visible","request":"pageview"}}}
モバイルバージョンを終了