1980年代を代表するダイアー・ストレイツのアルバム『Brothers In Arms』と先行シングル「So Far Away」
1985年5月に発売されたダイアー・ストレイツのアルバム『Brothers In Arms』は歴史に残る名盤となった。その先行シングル「So Far Away」は、1985年4月20日に全英チャートに初めて登場した。マーク・ノップラーが作曲したこのは、初登場時は38位という控えめな順位だった。やがてこの曲を収めたアルバム『Brothers In Arms』が1980年代、ひいてはCD時代を象徴する大ヒット作になるとは、この時は誰もが予想していなかった。
その前にチャート入りしたダイアー・ストレイツのシングルは、「Love Over Gold」のライヴ・ヴァージョンだった。チャート入りしたのは1984年、最高50位という順位だった。全英チャートのトップ20入りとなると、さらにその1年前、1983年初頭の「Twisting By The Pool」が最後だった。1985年に「So Far Away」がチャートに初登場した週には、スターが勢揃いしたUSAフォー・アフリカのチャリティ・シングル「We Are The World」が全英チャートの首位に登り詰めていた時だった。
それから2週間後、「So Far Away」は20位に上昇。さらに3週間あとには『Brothers In Arms』が全英アルバム・チャートの首位を獲得した。このアルバムはその後10カ月間に合計14週間も1位を記録、『Brothers In Arms』は、やがて歴史に残る大ベストセラーとなっていった。
全米チャートで『Brothers In Arms』は1985年の夏に9週間連続1位を記録している。その翌年にはシングル「So Far Away」が全米シングルチャートにランク入りし、最高19位まで達した。驚かれる方もいるだろうが、ダイアー・ストレイツの曲が全米シングルチャートに登場したのはこれが最後になった。
マーク・ノップラーは今でも時々「So Far Away」をライヴで演奏している。2006年には、友人のエミルー・ハリスとのジョイント・ツアーの模様を記録したライヴ・アルバム『Real Live Roadrunning』を発表。そこにもこの曲が収められている。
Written By Paul Sexton
ダイアー・ストレイツ『Brothers In Arms』
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