初めてUKアルバムチャートTOP20入りしたCCRの『Green River』

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メンバーが望んでいたよりも長い時間がかかったが、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルはようやく成し遂げた。1969年暮れまでに、彼らはアメリカで放った数多くのヒット曲のうち3曲をイギリスのシングル・チャートの上位に送り込み「Bad Moon Rising」は首位を獲得している。しかしながら、その成功はあくまでもシングル・チャートに限ってのものだった。アメリカでは、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルは既にこの1年半ほど前からアルバム・アーティストとしての実績と評価を確立していたが、イギリスのアルバム市場は、なぜか彼らに冷淡だった。しかしながらそれも1970年1月24日までの話だった。1969年の秋に数週間に亘って米チャート首位を維持したアルバム『Green River』が、イギリスのLPチャートでも初めてTOP20入りを果たし、ベスト・セラーになったのだった。

それは、当然の成り行きだった。グループの3枚目のスタジオ・アルバム『Green River』には「Bad Moon Rising」とそのB面に収録されていた「Lodi」(アメリカではこの曲も支持を集め、ヒット・チャートの52位まで上昇している)、そしてタイトル・トラック「Green River」と強力なトラックが並んでいたのだ。ジョン・フォガティが作曲した無数の名曲のひとつ「Green River」はアメリカではシングル・チャートの2位まで上昇したヒット曲で、後年のロックの殿堂のセレモニーでもジョン・フォガティらによって演奏されている。また同曲はイギリスでもシングル・ヒットを記録。最高位19位という堅実な結果を残した。

『Green River』は、完成間もないカリフォルニアのレコーディング・スタジオ、ウォーリー・ハイダー・スタジオでジョン・フォガティのプロデュースによってレコーディングされている。このアルバムを聴けば、当時のCCRが絶好調だったこと、そして同世代のアメリカのミュージシャン/グループの中でも群を抜くブルース・ロックを生み出していたことがわかる。セールスも好調で、アメリカでは1970年にゴールド・ディスクに、1990年にはトリプル・プラチナ・ディスクに認定されている。

そして1970年、いよいよイギリスでもクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの快進撃が始まった。この年、イギリスで彼らは4曲のヒット曲を放ち、内2曲「Travellin’ Band」と「Up Around The Bend」はトップ10入りを果たしている。そして9月には『Cosmo’s Factory』で遂にLPチャートの首位を射止めたのだった。

Written by Paul Sexton



クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル『Green River』

    

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